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2019/02/20(水) 配信
専業主婦(主夫)の状態から仕事を探すときは、いろいろな不安を抱えやすいものです。配偶者の扶養範囲内で家計は大丈夫か、仕事のブランクが長いけれど復帰してやっていけるのか、仕事と家事育児の両立はできるのか、悩みはつきません。今回は、主婦(主夫)が抱えがちな疑問や悩みにフォーカスして、仕事を探す際のポイントを検証していきます。主婦(主夫)自体が、家事も育児も家庭も支える大事な仕事です。少しでも不安を払拭して、明るい気持ちで働ける仕事を探しましょう。
全国の主婦(主夫)を対象に、仕事をするなら扶養の範囲内がいいかどうか質問してみました。
【質問】
仕事をするなら扶養の範囲内にしたいですか?
【回答結果】
はい : 160
いいえ : 83
調査地域:全国
調査対象:【結婚】既婚
調査期間:2018年09月12日~2018年09月19日
有効回答数:243サンプル
扶養範囲内で働きたい主婦(主夫)が多数!税制面での優遇は受けたい!
アンケートの結果、扶養範囲内で働きたい主婦(主夫)が多いことがわかりました。
・長男は来年小学生、長女はまだ保育園児なのであまり長い時間仕事ができません。扶養を抜けるギリギリの金額だと手取り額で損をするので、もう少し子ども達が大きくなるまでは扶養の範囲内にしたいと思っています。(30代/女性/パート・アルバイト)
・せっかく扶養に入っているのなら何となくもったいない気持ちがあります。まだ税金関連で理解しきれていないのも不安要素なのは確かで、もう少し分かりやすければ理解した上で扶養を外れても良いと思えるかもしれません。今はまだ子どもが幼いのと預けてまで働いて子どもに寂しい思いをさせたくない気持ちからでもあります。(30代/女性/専業主婦(主夫))
できるだけ税制面での優遇を受けたいと考える人が多いようです。それでは、扶養範囲外で働きたい人の意見を聞いてみましょう。
・できれば仕事もちゃんとして自立した女性でありたいと思っているからです。もし、扶養内の場合、夫に何かあったり、離婚したりしたときに自分で生きていくのが大変そうだからです。(30代/女性/パート・アルバイト)
扶養範囲内だと配偶者に何かあったときに対処できない、という意見が大半でした。
「はい」と答えた人は、子育て世帯の主婦が多い結果となりました。仕事と家事と育児を両立させるには、税制面での優遇を受けて無理なく働きたいと感じているようですね。
結婚や出産を機に退職すると、しばらくのあいだは家事や育児にかかりっきりになり、ブランクが生じます。子育てが一段落したり保育園が見つかったりして、いざ職場復帰を考えても、ブランクが長いと仕事についていけるのか不安になりがちです。たしかに、専業主婦の期間は社会から断絶されたような気分になり、心細くなりやすいものです。しかし、自己分析や面接対策、就職先の選定などをしっかり行えば、専業主婦歴が長くても自分に合った仕事が見つけやすくなります。これまでの経験を活かせる仕事が見つからない場合は、自分は何が好きなのか、どのようなことが得意なのかを自問自答してみましょう。生活習慣や子どもの年齢などを考慮して、無理のない範囲で働ける職場を探すのもおすすめです。仕事復帰にあたって不安が拭いきれないときは、面接で素直な気持ちを話したほうが、正直な印象を与えられます。その上で、しっかり働いていきたいこと、少しずつでも仕事感を取り戻したいことをアピールしましょう。
どうしても自信が持てない場合は、特殊な経験やスキルがなくてもできる仕事を探すのも1つの方法です。たとえば、飲食店のホールスタッフやカフェ、コンビニエンスストア、スーパーなどのスタッフは、多くの主婦が採用されやすい仕事です。チェーン店ならマニュアルがしっかりしていますので、ひとつひとつの作業を細かく覚えていけるでしょう。ブランクの期間をマイナスに捉えるのではなく、専業主婦という大変な仕事をこなしてきた自分に誇りを持つことが大切です。
詳しくは、「ブランクがある主婦におすすめの仕事!仕事を再開するポイントも押さえよう」をご参照ください。
夫婦共働きの場合、配偶者の扶養範囲内で働きたいと思う主婦(主夫)は多いものです。仮に、夫が主に働き、妻がパート勤務するケースで考えてみましょう。以前は、妻の給与収入が所得税の基礎控除38万円と給与所得控除の65万円を合わせた103万円を超えなければ、夫は38万円の配偶者控除を受けることができました(妻が給与所得のみの場合)。妻の給与には所得税がかかりません。しかし、2018年1月から妻の給与収入が150万円以下であれば38万円の配偶者控除が受けられるように変わりました。また、150万円を超えた場合でも201万円までは段階的に配偶者特別控除が受けられるようになっています。月収に換算して8万5,000円程度しか働けなかったのが、2018年1月より約12万5,000円まで仕事ができるようになったのです。節税をしながらなるべく多く収入を得たい主婦(主夫)にとっては朗報でしょう。ただし、この制度改正により夫の所得要件が加わったことをご存じない人も少なくありません。夫の合計所得が900万円を超えると徐々に配偶者控除額が減り、1,000万円を超えると専業主婦(主夫)であっても夫は配偶者(特別)控除を受けられなくなります。夫が高所得である妻は、そもそも収入を気にして働く必要はなくなったと言えます。
また、今までは気にしなくても良かった点に注意を払う必要もあります。
所得税が非課税となる給与収入が103万円までであることは以前と変わりません。たとえ給与所得控除38万円を受ける範囲(扶養範囲)内で働いたとしても、妻の給与収入が103万円を超えると所得税がかかってしまいます。社会保険の加入要件に関しても変更はありませんので、年収が106万円もしくは130万円を超えると、夫の社会保険の扶養から外れて妻自身が勤務先の健康保険(国民健康保険)や厚生年金(国民年金)に加入しなければなりません。扶養範囲内で最大限所得控除を活かしながら仕事をしたいのか、社会保険料負担をものともせず独身時代のようにバリバリ働きたいのか、税制面のメリットデメリットを念頭に夫婦でよく話し合う必要があるでしょう。
詳しくは、「主婦が仕事をするときによく聞く扶養範囲とは?」をご参照ください。
確定申告の有無は、年収や勤務先、所得区分によって異なります。正社員をはじめ、パートやアルバイトなどで給与所得を得ている主婦(主夫)は、基本的に確定申告は必要ありません。従業員の雇い主は、必ず源泉徴収を行う義務があります。源泉徴収とは従業員の給料から所得税額を差し引いた上で、従業員の代わりに納税することです。源泉徴収によって生じた税金の誤差は、勤務先で年末調整をして正しい納税額を算出するのが一般的です。勤務先で年末調整を行っていれば、労働者自身が確定申告を行う必要はありません。しかし、この場合は給与所得が生じている勤務先が1カ所のみで、副業や仕事の掛け持ちをしていない場合に限ります。
給与所得が生じている勤務先が2カ所以上の場合は、確定申告が必要です。職場が複数の場合、給与は「主たる給与」と「従たる給与」に分かれます。年末調整ができるのは「主たる給与」を支払っている勤務先のみですので、ほかの勤務先で生じた源泉徴収の誤差は精算できません。正しい納税額を計算するためには、個人で確定申告を行います。このほか、不動産収入やアフィリエイトやネットオークションなどで雑所得が生じている場合も、確定申告が必要です。源泉徴収の誤差をそのままにしてしまうと、税金を払いすぎている場合でもお金が戻ってきません。少々面倒に感じたとしても、正しい税金を申告するために必ず確定申告を行いましょう。
詳しくは:「主婦で確定申告が必要になるケースとは?分かりにくい用語も解説!」をご参照ください。
扶養枠外はもちろん、扶養範囲内で働いている主婦(主夫)も年末調整は必要です。収入が扶養範囲内でなおかつ所得税のかからない103万円以内の場合、年末調整は必要ないように思うかもしれません。しかし、12月31日にならないと、その年の正しい所得額や所得税はわかりません。源泉徴収によって給料から所得税額が天引きされますが、このときの所得税額はあくまでも概算です。所得見込を元に所得税を算出しているに過ぎませんので、実際納めるべき所得税額と誤差が生じる場合も多いのです。勤務先で年末調整を行わなければ、所得税額にずれが生じたまま納税されてしまいます。勤務先が2カ所以上の場合はどのみち確定申告が必要ですが、勤務先が1カ所のみの場合は、年末調整を行ったほうが手間はかかりません。扶養範囲内かどうかは関係なく、年末調整は必要だと覚えておきましょう。
源泉徴収は会社の義務ですが、年末調整は従業員が手続きを踏まない限り会社側の義務ではありません。「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出して、初めて会社は年末調整の義務を負います。記載事項は自分や控除対象者の氏名、勤務先の住所など簡単な項目ばかりです。書き方がわからないときは勤務先の担当社員が教えてくれますので、特別な事情がない限りは提出するようにしましょう。
詳しくは:「扶養枠内の主婦も年末調整が必要?」をご参照ください。
通常のパートやアルバイト以外に、自宅にいながらインターネットで収入を得る人も増えています。夫婦(主夫)の働き方は多様性を帯び、家庭の形も世帯ごとに異なっています。それでも、多くの主婦(主夫)が家事や育児に多くの時間を費やす事実は変わりません。仕事と家庭を両立するには、ワークライフバランスを考えた上で、無理なく続けられる仕事を選ぶことが重要です。自分も家庭もいたわりながら、自分に合った仕事を見つけましょう。
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