派遣・アルバイト・正社員の求人

　現在派遣で働いていたり、これから働くことを検討していたりする人のなかには、将来は正社員になりたいという希望を持っている人もいると思います。派遣社員から始め、正社員になっている人はたくさんいます。しかし、実際問題として、派遣から正社員になるためにはそれなりの準備や手順が必要です。派遣から正社員を目指すのであれば、まずは正社員登用の流れを把握しておきましょう。ここでは、派遣の人が正社員になるまでの具体的な流れを紹介します。

　派遣社員から正社員を目指すことは可能です。ただ、実際に派遣先の企業の正社員になれるかどうかは、ケースバイケースの部分があります。たとえ派遣先を気に入ってそこの正社員になりたいと思っても、すべての人がその望みを叶えられるわけではありません。その企業で派遣社員を正社員に登用するための仕組みが整っていなければ、いくら熱意があっても夢を実現するのは難しいかもしれません。
　 　派遣社員が正社員になるためには、実は派遣先の環境が大切なのです。正社員への登用実績がゼロという企業で、派遣社員から正社員を目指すのは困難です。逆に、もともと企業側に派遣社員を正社員にする意向があったり、正社員登用を積極的に行っていたりすれば、十分にチャンスはあります。
　 　将来正社員になりたいのであれば、正社員へのなりやすさを考えて派遣先を選ぶとよいでしょう。もしくは、最初から紹介予定派遣の形で働くのもおすすめです。紹介予定派遣は直接雇用を前提とした派遣のことをいいます。通常の派遣よりも登録時のハードルは高めですが、その代わり派遣契約の終了後には派遣先に直接雇用になれる可能性が高くなります。

　正社員になるためには本人の努力も大切です。いくら紹介予定派遣で働いていたとしても、必ず正社員になれるとは限りません。正社員登用試験を突破する必要があるほか、日頃の勤務態度も重要になります。実際に社員として雇われるためには、派遣先の企業に自分の実力を認めてもらわなければなりません。正社員登用制度を利用するのであれば、するべき準備をきちんと行ってから挑戦するようにしましょう。
　まず大切なのが普段の仕事ぶりを徹底しておくことです。企業としては、せっかく雇うのなら仕事ができる人が欲しいと考えます。正社員になりたいのであれば、職場から評価してもらえることは当然の前提と言えるでしょう。派遣社員として働きながら、真面目にコツコツと実績を積み上げることが重要です。
　また、正社員登用試験の対策も忘れずに行いましょう。正社員登用試験の内容は一般の就職試験とよく似ており、ペーパーテストや小論文、面接といった科目が課されることが多いです。
　まずは自己分析を行い、小論文や面接で訊かれることになる自分の強みや弱み、将来のキャリア像を把握しましょう。さらに、SPIの問題集を解くなどしてペーパーテストの勉強をする、論文の書き方を練習する、面接のシミュレーションをするといった本番を想定した対策もきちんと行っていきます。

　派遣社員から正社員になるまでの流れは具体的にどのようになっているのでしょうか。実際に派遣先の正社員登用制度にチャレンジする前に、大まかな全体スケジュールを把握しておきましょう。
　正社員登用制度を利用する場合、まずは派遣会社に登録をして、紹介予定派遣での正社員登用を希望することになります。紹介予定派遣は直接雇用が前提の働き方ですので、一般の派遣よりも選考が厳しいのが特徴です。一般の派遣では登録するだけで仕事を紹介してもらえる可能性がありますが、紹介予定派遣で働くためには別途履歴書の提出や面接を行い、選考をパスする必要があります。中には、派遣会社の選考をパスしても、派遣開始前から派遣先による書類選考や面接が一次試験として行われる場合もあります。
　無事紹介予定派遣の選考に合格したら、いよいよ派遣先で働くことになります。ここでの働きぶりが実際の選考結果にも大きく影響します。勤め先で周囲に認めてもらうためにも、契約期間満了までしっかりと働いていきましょう。
　派遣社員としてしばらく働いたあとは、いよいよ正社員登用試験を受けることになります。勤務態度がよく、周囲からの評判がよくても試験に通らなければ正社員になることはできません。試験内容は会社によっても違いますが、いずれにしても抜かりなく対策を行うようにしましょう。そして見事試験にパスし、採用が決定すれば晴れて正社員として働けることになります。

　派遣社員から正社員になるのはどれくらい難しいものなのでしょうか。全国の社会人に対してアンケート調査を行い、当事者のリアルな声を集めてみました。

　【質問】
　派遣から正社員になるのは難易度が高いと思いますか？
　【回答結果】
　思う : 66
　思わない : 34

　調査地域：全国
　調査対象：年齢不問・男女
　調査期間：2018年05月28日～2018年06月04日
　有効回答数：100サンプル

　がんばれば道は拓ける

　調査の結果、「派遣社員から正社員を目指すのは難しい」と考えている人もかなりいることがわかりました。それではまず「難しいと思う」と回答した人の意見から見ていくことにしましょう。
・正社員の定数が決まっているので、よほど優秀じゃないとピックアップされないと思います。（50歳/女性）
・派遣社員で事足りるから派遣を使うのであって、正社員を新たに雇用する気がある会社は最初から募集をかけます。（29歳/女性）
・正社員にしたら派遣よりコストがかかるから、会社はなかなかしたがらないと思う。（30歳/女性）

　正社員を雇うのはコストがかかる、人件費削減のためにも会社としてはあまり雇いたがらないのではないかといった会社側の事情を挙げる人が目立ちました。
　一方で「本人次第だが、決して難しくはない」と考える人も多いようです。
・派遣社員から正社員になった人を見たことがあるので、難易度が高いとは思わないです（29歳/女性）
・実際に派遣から正社員になった人が周りに居るので。（40歳/女性）
・働き方や能力次第では、派遣から正社員になるのは難易度が高いと思いません。（49歳/女性）

　実際に「派遣社員から正社員になった」という話も複数人から寄せられています。本人の能力や働きぶり、派遣先の環境にもよりますが、派遣社員から正社員への道は拓かれているという事実は間違いないようです。
　決して簡単ではないかもしれませんが、派遣社員から正社員になることは可能です。厳しそうというイメージとは裏腹に、実際に「正社員になれたよ」という話は意外と多くあります。正社員を目指す人にとっては勇気の出る結果になったのではないでしょうか。

　実は派遣社員から正社員を目指すルートは複数あります。紹介予定派遣ではなく、派遣として働きながら正社員の求人に応募するというのもひとつの方法です。しかし、紹介予定派遣には、入社前に業務内容や同じ職場の上司や仲間、会社の風土などを知ることができるという特徴があります。この仕組は、ほかのルートにはない大きなメリットと言えるでしょう。将来的に正社員になることを考えているのなら、まずは紹介予定派遣を利用して働くことを検討してみてはいかがでしょうか。

　関連記事：「派遣から正社員を目指す！正社員登用制度とは」をご参照ください。

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