派遣・アルバイト・正社員の求人

　派遣社員として働く際には給料日についても把握しておくことが大事です。働いた分の収入が支払われればよいと思いがちですが、生活をする上では各種支払いもありますから、給料日がその支払期日の前か後かという点で影響が出ることもあります。派遣社員が給料日についてチェックしておきたい点は締め日と支払日です。ここでは派遣社員の給料の仕組みや受け取り方と、給料日のことであらかじめ知っておきたいことについて解説します。

　派遣社員もパートやアルバイトも時給で仕事をしている点では同じように感じられるかもしれませんが、実際は大きな差があります。それは雇用形態です。パートやアルバイトの雇い主は働いている会社です。業務の指揮命令も給料のやり取りも、発生するのは雇い主の会社とパートやアルバイトのあいだだけです。それに対して、派遣社員は派遣元の派遣会社、派遣先の会社、派遣社員という3社が登場します。派遣契約を結ぶのは派遣会社と派遣先の会社で、派遣先の会社が賃金を払う相手は派遣会社です。実際の仕事で派遣社員に指揮命令をするのは派遣先の会社ですが、派遣社員が雇用契約を結んでいるのは派遣元の派遣会社です。給料も派遣会社から支払われます。つまり、一旦派遣先企業から派遣先に渡った賃金のなかから、必要経費を差し引いた分が派遣社員の給料に充てられるというわけです。ですから、派遣先の企業は実際に派遣社員に支払われている時給よりも多く支払っているつもりで指示や命令をしていると考えられますし、派遣会社が必要経費をいくらに設定するかによって、実際に派遣社員に支払われる時給の額に差が出るということも考えられます。ちなみに、実際の給料の支払われ方としては、派遣社員の給料は一般的に時給換算で、時給に働いた時間をかけた金額が決まった期日に振り込まれるという形がほとんどです。

　派遣社員の給料日は派遣会社や派遣先ごとに違っています。締め日との関係で、実際の支払日が翌々月になるケースもあるくらいです。そんななか、派遣社員の給料日として多いのが15日、25日、末日で、特に25日に設定されていることが多いようです。これにはさまざまな理由が考えられます。1つは昔から習慣的に続いている五十日という支払日の関係です。会社間の支払日が行われる日との関係や、派遣会社の社員に対する給料日が25日の場合は派遣社員の給料の支払日も25日になりやすいということのようです。それともう1つ、年末の支払いを考えて25日に給料日が設定されているという説もあります。末日にしてしまうと、年末年始の休みで給料の支払いがスムーズにいかないケースもあり得ます。年末に給料の支払いがないと年を越せないことになるため25日に設定しているという説です。28日までしかない2月のことも含めて、25日に設定しておけば公共料金やカードなどの引き落としにも間に合うため、ちょうどよいと考えられているという説ですが、本当にそうなのかは定かではありません。派遣先、派遣元双方の都合で25日になっていると考えるのが妥当でしょう。

　では、実際に派遣社員として働いたことがある人は、給料日についてどのように感じていたのでしょうか？派遣社員として働いたことがある皆さんに、締日と支払日がいつで、その給料日に満足していたかどうかを聞いてみました。

大事なのは積極的なアピール

・20日締めの25日払いでした。光熱費などの支払いが25日だったのでちょうどよく満足していました。（40代/パート・アルバイト/女性）
・末締めの、翌15日払いでした。申請すれば即給制度もあったので、満足していました。（30代/派遣社員/女性）
・末締めの25日払い。まあ普通だと思います。（50代/正社員/男性）
・月末締めの翌月の末払いでした。不満で、年末年始は特に支払いもあり気になりました。（30代/専業主婦（主夫）/女性）
・給与締め日は15日で支払日は25日でした。特に不満も無いので一応満足しています。（30代/正社員/男性）
・20日締め30日払い。とにかく請求書の支払いが大変だった。（40代/無職/女性）

　【質問】
　給与締日と支払い日はいつでしたか？

　【調査結果】
　フリー回答

　調査地域：全国
　調査対象：年齢不問・男女
　調査期間：2017年06月23日～2017年06月30日
　有効回答数：151サンプル

　アンケートの結果を見ると、派遣会社によって締日も支払日もかなり異なるようです。しかし、満足か不満かというコメントを見ると、満足度に影響を与えているのは、締日よりも支払日であることがわかります。光熱費などの支払いに間に合うように支払われているかどうか、締日から支払日までの間隔が短いかどうかが満足度に大きく関わっているようでした。では、給料日の何時ごろになったら給料が振り込まれているのでしょうか？給料日が土日に当たる場合も気になります。給料が振り込まれる時間帯などについても詳しく見てみましょう

　派遣社員の銀行口座に給料が振り込まれる時間帯は基本的に給料日の金融機関の営業開始時間だと思っておけば間違いありません。派遣会社の担当者が、給料日当日に1件1件振り込みを行うわけではなく、前もって期日に合わせて振り込まれるように処理されているからです。ですから、普通であれば、給料日の前日の深夜0時には口座に振り込む準備が終わっているはずです。ネットバンキングを利用する人も少なくありませんから、給料日の0時には引き落とせるようになっていることがほとんどです。ただし、給料日が土日や祝日にかかった場合は少し変わってきます。そのような場合は、休業日の前日に支払われるように処理されるのが一般的です。労働基準法の通達で、給料日の前日朝10時までに引き出せるようにしておくことが求められているからです。しかし、派遣会社のなかには、そのような通達は無視して、給料日の翌営業日に支払われるように設定していることもあります。土日や祝日にかかったときの支払日が必ず前営業日になるとは限らないため、派遣会社に確認する必要はあります。もし、支払いがあるはずの日の金融機関の営業時間まで待っても給料の振り込みがない場合には、派遣先ではなく派遣元に対して確認を取るようにしましょう。それでも事実関係がはっきりせず、給料が支払われない場合には労働基準監督署に相談することで解決できます。

　派遣社員の給料日は、登録する派遣会社や派遣される会社によって異なります。いつ働いた分がいつの支払いになるのかがわからないと、正しく支払われているかの確認ができなくなるため、あらかじめ締め日と給料の支払日は派遣会社に確認しておく必要があります。また、派遣されて最初の給料日までの間隔が開く場合や、給料日が公共料金や家賃の支払日の後になる場合は、引き落としできなくなってしまうケースもありますから十分注意しましょう。

　関連記事：「気になる派遣社員の給料！どんな仕組みになっているの？」をご参照ください。

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