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2019/01/29(火) 配信
派遣社員として働くことを希望する人にとって、派遣社員の給料はどのような仕組みになっているのかは気になる点の1つでしょう。派遣者には雇い主と職場が異なり、どこから給料が出ているのかがわかりにくいところがあります。また、昨今の派遣社員は正社員と同じくらい稼げるようになったと聞いても本当に稼げるのかが疑問という人もいるはずです。そこで、派遣社員の給料の仕組みや相場などについて詳しく解説します。
派遣社員の年収相場は地域差も大きいのですが、一般的な年収相場という場合は全国が対象になります。そして、事務系も作業系もすべて合わせた派遣社員の平均年収が相場になります。平成27年度の人事院調査票による賃金統計調査を元に平均年収を計算すると約328万円、月収に換算すると約27万円です。この数字は稼げる業種も稼げない業種も、男性も女性も、20代も60代以上もすべて合わせた数字ですから、派遣社員の実態とはかけ離れた部分があります。実際にはこの額よりも稼げている人もいれば、全く及ばない人もいます。ちなみに、同じ年の正社員の平均年収が約513万円で、この両者を比較すると約185万円という大きな年収差になることがわかります。
派遣社員の給与額は、地域差が大きいということは前にも述べた通りです。その理由は、専門性の高い派遣社員の派遣先が大都市圏に集中しているからです。専門性の高い派遣社員は、特定の人だけしかできないスキルを持っています。そのため、誰でもできる仕事をしている派遣社員よりも給与水準が高く設定されることになります。専門的なスキルを活かして働ける場所が大都市圏に集中しているため、給与額の高い派遣社員が大都市圏に集まることになり、地域間格差が生まれるというメカニズムです。また、年代別では、派遣社員は年齢が上がってもほとんど年収額は変わりません。20歳~24歳の若年層はまだ高いスキルを持つ人が少ないということもあり、他の年代よりは年収が安く抑えられていますが、それ以外の年齢層はほぼ320万円~330万円と変わりません。正社員との年収差は、年齢が高くなっても年収が高くならないために生じています。
派遣の仕事を探す場合、年収レベルで比較して探す人はあまりいないでしょう。やはり時給が高いかどうかという点でチェックするはずです。そこで、時給相場に着目する必要性があります。派遣社員の時給は、どれだけのスキルを必要とするかで差ができると考えて間違いはありません。派遣先が求めるスキルのレベルによって時給が違ってきます。たとえば、事務系の派遣でも、簡単なパソコン操作を含む一般事務が約1,454円のケースなら、給与計算や保険業務のある総務・人事は約1,563円、簿記のスキルが必要な経理・財務・会計は約1,560円という具合です。パソコンが操作できるというだけよりは、他の資格も使って仕事をしなければならない職種のほうが時給は高くなるというのは当然と言えます。それは事務系以外の業種でも同じことが言えます。
派遣社員の給料の相場を考えたときに、給料を上げるためには次のようなことが考えられます。
・都市部で派遣社員の仕事をする。
・平均給与の高い業種で派遣の仕事をする。
・派遣社員から正社員になる。
こう見ると、方法が3つあるように見えますが、いずれも共通していることがあります。スキルアップすることで給料が上がるという点です。業務をするうえで必要なスキルが身についているほど給与水準が高くなるため、資格やスキルを身に付けずに給料の相場だけ上げようと思っても無理ということです。もちろん、持っている資格を単純に1つ増やしただけでは意味がありません。派遣先の仕事で活かせる資格やスキルを身に付けて、実務で使えるようにすることが給料の水準を引き上げることに繋がります。
ここで、派遣社員の場合、どのようにしたら給料アップに繋がるのか、派遣社員として働いた経験がある方にも意見を聞いてみました。
大事なのは積極的なアピール
・スキルを増やすか、スキルのレベルを上げる実績と実力をつけた上での交渉です。(60代/パート・アルバイト/女性)
・自分が出来ることは、積極的にアピールして、業務内容に変更があったり業務が増えたりした際にはきちんと派遣会社の担当営業に交渉をしてみること。(30代/派遣社員/女性)
・専門性の高い技術や知識があると給料が上がると思う。例えばIT技術や数ヶ国の翻訳ができるなど。(30代/派遣社員/女性)
・同じ業務を担当している正社員よりも優秀であることを周囲に認識させることが、最も効果的だと思います。(40代/正社員/男性)
・同じ仕事をしていても、他の派遣会社から派遣されている人もいます。時給を聞き出して、他が高かったら移るか、引き合いに出して、交渉材料にします。(40代/専業主婦(主夫)/女性)
・コミュニケーションを密にして、派遣先からの評価をきちんと上げること。派遣元は仕事ぶりを見ているわけではないので、いかにそれを意識できるかだと思う。仕事はするけれどコミュニケーションが取れなければ、その仕事ぶりが伝わることはまずない。(30代/個人事業主・フリーランス/女性)
【質問】
派遣社員が給料を上げるための効果的な方法は何があると思いますか?
【調査結果】
フリー回答
調査地域:全国
調査対象:年齢不問・男女
調査期間:2017年06月23日~2017年06月30日
有効回答数:156サンプル
今回のアンケートのコメントを見ると、派遣社員はただ黙々と仕事をこなしているだけでは給料が上がっていくことは少ないことがうかがえます。周りに認められる仕事をしたうえで、派遣元と交渉するか、派遣先から口添えしてもらうことが給料アップには欠かせないように感じられました。では、次は職種による収入の違いについて見てみましょう。
派遣の仕事は職種によって収入に差があります。全体的に時給1,000円以上の仕事が多い派遣の仕事ですが、職種によっては時給が2,000円を超えるものもあります。ですから、時給がアルバイトやパートよりも多少は高いというレベルの職種と比べると、月収が大幅に違ってきます。派遣社員のなかでも特に高収入なのはシステムエンジニアやプログラマなどのIT系エンジニアです。それ以外にも、通訳や看護師、webデザイナーなど、特殊技能が必要な派遣社員は高収入の傾向にあります。派遣社員全体の平均月収は約27万円でしたが、時給を2,000円として、1日8時間、月20日働いたら32万円になりますから、それを超える時給が支払われる業種の派遣社員はかなり高収入ということになります。
派遣社員の給料は業種や職場がある地域による格差があります。高収入を得られる職種は専門性の高い業種で、特殊なスキルを必要とするものが多いという特徴があります。高いスキルを必要とする業種が都心部に集中しているため、地域間の格差も生まれます。ですから、派遣社員として高収入を狙うのであれば、特殊なスキルや資格を取得し、高い水準を維持しながら働くことを考える必要があると言えるでしょう。
関連記事:「気になる派遣社員の給料!どんな仕組みになっているの?」をご参照ください。
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