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接客業のスキルを向上させるために
できること【外国人にもおすすめ】

2020/06/16(火) 配信

接客業のスキルを向上させるためにできること【外国人にもおすすめ】

 多くの人が接客業として働いています。その際、マニュアルを意識して働くのは基本です。ただ、それ以外の部分にまで気配りができている従業員は少数派といえます。さらにスキルアップを目指すなら、マニュアルを超える対応を意識しましょう。この記事では、接客業でスキルアップするための心がけについて解説していきます。

良い接客とは?

良い接客とは?

 そもそも「良い接客」の定義から知ることが大事です。その仕事をしている間、言われたことだけを実践しているのでは「良い接客」になりません。関係者に喜びを提供できるだけでなく、リピーターを増やしてこそ接客業は役目を果たしたといえます。さらに、売り上げアップにまでつなげられるのが理想的です。

 難しいのは、良い接客を実行していくうえで、基本をないがしろにもできない点です。マニュアルやルールは接客業の大前提です。店舗が経営を続けていくうえで踏み外すことはできません。ただ、マニュアルに書かれていない内容すら、ときとして自己判断で盛り込んでいく必要もあります。以下、良い接客のために意識するべきこと、実際に行いたい業務を述べていきます。

技術面と意識面(ホスピタリティ)を向上させる

技術面と意識面(ホスピタリティ)を向上させる

 接客の質を決定付ける要素は2つです。まずは「技術」、そして「意識(ホスピタリティ)」です。それぞれの詳細を説明していきます。

技術面を向上させる
 まずは、技術面を向上させることで接客の質は高まります。毎日の業務で漠然と接客をするのではなく、常に「どのスキルを必要とされているか」を意識しましょう。そして集中的に鍛錬すれば、短期間でスキルアップすることも可能です。

 1.印象が良い表情
 「表情」は接客術において重要な位置を占めています。なぜなら、接客では第一印象が店の評価を左右するからです。明るく、礼儀正しい店員が迎えてくれたと思えば、お客様は「良いお店だ」と感じてくれます。そうなるよう、笑顔を向けて接客をしましょう。また、接客時の笑顔はお客様に安心感も与えます。お客様が店員に心を開いてくれやすくなるので、些細な質問や相談なども投げかけてくれやすくなるのです。その結果、両者間の信頼関係へとつながります。

 笑顔で接しているうち、お客様と会話が続いていくのは理想的な状態です。お客様のニーズが分かりやすくなるので、的確な提案を返せるようになるでしょう。お客様がお店に思い入れを抱いてくれるようになるのも大きなメリットです。そして、店舗の売上増加も実現可能です。接客には笑顔が必要不可欠なのです。

 2.丁寧な所作
 接客では店員の所作も見られています。雑な仕草、だらけた姿勢などはお客様に好印象を与えません。むしろ、態度の悪い接客として評価を下げてしまうことすらありえるのです。注意点として、手先に意識を向けましょう。無意識のうちに手先を遊ばせていて、気の抜けた対応に思われてしまうケースは珍しくありません。手先をしっかり組んだり、必要に応じて手振りをまじえたりするとお客様からの印象は改善されます。

 また、正しい敬語を完璧に使いこなせている店員もそれほど多くありません。「っす」のような語尾になっていたり、「店長様をお呼びします」など、尊敬語や謙譲語を使い分けられていないことがあるのです。誤った敬語はお客様を不快にさせてしまいます。マニュアルに書かれているフレーズ以外も、自主的に学んでいきましょう。

 3.適度な距離感
 気さくにお客様と打ち解けようとして、かえって相手に敬遠されてしまう店員もいます。そのようなケースでは「パーソナルスペース」を振り返ってみましょう。人間同士が自然に相手とせる距離感をパーソナルスペースと呼びます。親しい人間とのパーソナルスペースは狭くなりますし、関係性の薄い相手とは広くなります。また、日本人の場合、一般的に75~120cmほどが目安です。丁寧に接客をしようとして、相手に近づきすぎても悪い印象を与えかねません。威圧感や緊張の原因となってしまいます。

 ただ、お客様と距離をとりすぎても放置されているような感覚にさせます。適度なパーソナルスペースを心がけながら、お客様が快適に過ごせるよう工夫しましょう。

 4.聴く力を鍛える
 接客業に従事していると、「商品を売ること」「店をアピールすること」に意識が偏ってしまいがちです。しかし、実のところ、お客様にとって理想的な接客は「自分の要望に応えてくれる」ことです。まずは疑問やニーズを店員に告げ、問題を解消してもらってこそ満足を覚えてくれます。そのため、接客では話し方と同じくらい聞き方や、話を促す質問のしかたが重要です。

 ちなみに、質問には「オープンクエスチョン」と「クローズドクエスチョン」があります。オープンクエスチョンとは「何をお探しですか」のように、無数の答えが用意できる質問です。一方、クローズドクエスチョンとは「このような商品はいりませんか」など、答え方が限定される質問です。両者を状況によって使い分け、お客様の要望を引き出していきましょう。

 5.ミスを減らす
 接客にあたっていない間でも、意識しだいで技術面は向上できます。たとえば、引き受けた業務のフィードバックを丁寧に修正していきましょう。自分に欠けている能力、不得意分野を把握するために効果的です。また、そもそもミスをしないよう注意深く仕事をする必要もあります。どのような形であれ、ミスが習慣化している人はお客様相手に失敗をする可能性もゼロではありません。あらゆる局面で気を引き締めなおすことにより、接客面でのミスは減っていきます。

 接客業においてミスは致命的になりかねません。お客様のニーズを満たせないだけでなく、ともすればリピーターを減らしてしまいます。ミスを絶対にしないと心に決めて真剣に業務をこなしていきましょう。



意識面(ホスピタリティ)を向上させる

意識面(ホスピタリティ)を向上させる
 ここまでは行動や言葉遣いをはじめとした技術面に注目してきました。もちろん、技術を磨いてお客様の要望に応えていくことは大事です。しかし、意識面の心がけも忘れてはなりません。常にお客様の目線を意識しながら、どうすれば喜んでもらえるのかを考えて働きましょう。以下、ホスピタリティについての注意点を解説していきます。

 1.気遣い力
 ホスピタリティとはつまり「気遣いの力」です。気の利いた対応ができるようになると、お客様は店員に好印象を抱いてくれます。お客様が自分から質問をする前に、店員から声をかけるくらいの心がけが必要です。ただ、こうした気遣いを実践するにはマニュアルだけだと不足してしまいます。マニュアルに書かれている以外の出来事にも臨機応変に対処できないと、困っているお客様を見過ごしてしまいかねません。それに、マニュアルとはあくまでも「基本」なので、相手の要望に沿って応用していくことも大事です。

 お客様が来店したら、「何を求めているのだろう」と考えてみましょう。ささいな仕草や態度にもヒントは隠されています。そして、テキパキと動くようにすると一段階上の接客を提供できます。

 2.提案力
 接客業では「提案力」も求められています。お客様から言われたことだけ対応していると、相手の満足度はなかなか高まりません。むしろ、気の利かない店員だと思われる可能性すら出てきます。そもそも、すべてのお客様が自分の欲しいものをはっきりさせて来店するわけではありません。店員と話しているうちに自分の心が分かり、はじめて買い物をしようという気になることもありえるのです。お客様の購買意欲を引き出せるかどうかは店員の提案力にかかっています。

 提案力の基本は、その時点で考えられる最高のおもてなしをすることです。お客様が「商品Aをください」と言ったなら、より良い選択肢がないかと検討します。そのうえで、「それならBのほうがよろしいですよ」と提案してあげれば、嫌がる人はほとんどいないでしょう。お客様の思考を先回りし店員から正解を出せたなら、接客を評価してもらえます。

 3.判断力
 ときには、常識とされている接客術からはみだしてみることも必要です。お客様にはそれぞれの事情があるので、いつでも正しい接客があてはまるとは限りません。店員の判断力も立派なスキルのひとつです。たとえば、飲食店でお客様がすぐにでも注文したそうにしていたら、席に案内してそのまま待機しましょう。一度奥に引っ込んでいると、お客様のストレスとなってしまいます。逆に、声をかけてもらいたくない状況下で待機しているのは厳禁です。お客様に余計なプレッシャーを与えてしまいかねません。お客様の雰囲気で、そのときどきに合った判断を下すべきです。

 あるお客様にとって良かった接客が、別のお客様にあてはまるわけでもないので注意しましょう。アパレルショップでお客様にコーディネートの提案をして喜んでもらえたとしても、同じことを繰り返しているうち「静かに店を回らせてほしい」と感じる人に遭遇することもありえます。お客様が店内でどのように過ごしたいかはいろいろです。同じお客様ですら、そのときの気分によって店員に求めている対応が変わります。接客業を続ける以上、絶対的なマニュアルなどないのだと自分に言い聞かせておくことが肝心です。お客様と向き合う際には、思い込みにとらわれないようにしましょう。

 4.臨機応変
 柔軟に動けなければ、接客業では大きな失敗を招くこともありえます。「臨機応変」はすべての店員が心がけたい考え方です。接客業では、毎日のように予測のつかない事態が起こりえます。たとえば、外国人のお客様が来たとき、言葉が通じずにコミュニケーションがとれないかもしれません。また、お客様の勘違いで店にクレームをつけられるような事態も考えられます。こうしたトラブルが起きるたび、逃げていたのではお客様からの印象が悪くなりますし、店舗の利益も減ってしまいます。

 ただ、トラブルにその場で対応していくことは困難です。そこで、普段からあらゆる事態を想定したトラブルシューティングを作成しておきましょう。もしもマニュアルで対応しきれない事件が起こったとしても、すでにシミュレーションがなされていれば冷静に向き合えます。素早く動けて店舗への損害も小さくなります。お客様の心象が悪くなることもなく、リピーター数を減らさずにすむのです。

 5.チームワーク
 接客業ではチームワークも意識しましょう。どのような店舗でも、1人でまわっているわけではありません。仲間がいて協力し合うからこそ成り立っています。そして、それぞれが異なる役割を担当していて、最高のおもてなしができるよう準備をしています。それなのに、1人の店員がスタンドプレーに走ってしまい、自己判断で勝手な接客をするとチームワークが乱れてしまうのです。店のコンセプトを守らない、値引きや特典を勝手に判断してしまうなどの行為は控えたいところです。

 そして、他の役割に関しては同僚を信頼する余裕を持ちましょう。何から何まで自分1人でこなそうとしていると、限界が生じます。また、いつの間にか他人の業務にまで関わってしまい、かえって邪魔をすることも珍しくありません。そのかわり、同僚が困っていたら積極的に助けてあげましょう。こうした支え合いの精神を忘れずに過ごしていれば、万が一、自分がつらい状況に追い込まれたとしても誰かが手を差し伸べてくれます。

資格に挑戦

資格に挑戦

 ここまで、接客業のスキルアップで注意したいポイントをまとめてきました。しかし、自分にスキルが備わっているのかどうかはなかなか客観視できない部分です。自分ではできていると思っていても、お客様からすればそれほど好印象を抱けない場合も少なくありません。知識や経験の備わった人に評価されてはじめて、スタッフとしては一人前だといえます。そのためには、資格取得を目指してみるのもひとつの方法でしょう。

 真剣に資格取得をしようと思えば、その過程で専門的にスキルを身につけていけます。また、キャリアアップの後ろ盾になる可能性も出てきます。接客業のスキルとしては、「接客サービスマナー検定」「サービス接遇検定」などが有名です。そのほか、直接的に接客スキルの資格とはいえなくても、応用できるものもたくさんあります。自分の所属している業界、業種に合わせてぴったりの資格を勉強してみましょう。

スキルアップは自分次第。やるからには、プロフェッショナルを目指しては?

スキルアップは自分次第。やるからには、プロフェッショナルを目指しては?

 この記事では、接客業でスキルアップするための心得を示してきました。ただ、これらのポイントを踏まえて成長していくには、とどのつまり本人の意思が重要です。鍛錬するほどスキルは向上し、成果や評価に結びつくでしょう。せっかく接客業を始めたからには、その分野でトップクラスのスタッフを目指してみるのもやりがいのある選択肢です。

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