派遣・アルバイト・正社員の求人

　派遣登録の際には、派遣の職種によって仕事に必要なスキルチェックが行われます。「仕事で使うスキルをチェックするのだから、ぶっつけ本番でも大丈夫」と思いがちですが、スキルチェックは周りで人が見ている状態で行われます。そのため、本来の力を出し切れず失敗してしまう人もいます。ですから、事前に練習して多少は慣れておくことも大事です。ここでは派遣登録の際に行われるスキルチェックと、その練習方法について解説します。

　派遣登録のスキルチェックとは、その派遣会社が契約を結んでいる主な派遣先に派遣社員として紹介した際、そこで問題なく仕事をこなせるだけのスキルを持ち合わせているかどうかをチェックするためのテストです。多いのはタイピングスピードやエクセル、ワードの使い方、英語など事務系のスキルをチェックするものです。派遣会社は派遣先が求めているスキルレベルの人を派遣しなければなりませんから、仕事をこなせるだけのスキルを持ち合わせているかどうかのチェックは大事です。もし、派遣会社で登録時にスキルチェックを行わなかったら、長年登録していてもスキルが一定レベルに達していないために、スキル不足で紹介できる案件が1つも見つからないことになってしまいます。派遣会社が、自社のレベルの仕事に就けるかどうかを登録前にチェックしておくことで、1人でも多くの人に確実に仕事を提供することができるようになるわけです。

　登録時のスキルチェックは、派遣で仕事をしようとする人にとってはそれほど難しいものとは言えません。実務レベルのスキルが身についているかのチェックです。タイピングスピードなら、普段からパソコンを使っていれば早く打てる人はたくさんいます。ほとんどのオフィスで採用されているエクセルやワードのスキルは持ち合わせておきたいところです。いずれも、普段からパソコンを使い慣れていればそれほど難しくはないというレベルのチェックがメインです。ただし、落ち着いてできるかどうかが問題です。普段とは異なる環境で行うことになるため、レベルとしては一般的な内容でも、失敗してしまうということが多々あります。普段からスキルを使い慣れているかどうかが大きく響きます。

　登録時のタイピングテストでは、タイピングの正確さと速さがチェックされます。速さは一般事務で必要な速さ1分間100文字程度から、データ入力で必要な1分間130文字くらいのチェックになることが普通です。タイピングの練習は、実際に文字の入力を繰り返し練習することで正確に早く打てるようになっていきます。1分間をタイマーで計りながら練習してもよいのですが、自分で毎回正確に打てているかをチェックすると間違いを見逃すこともあります。web上には無料で登録できてタイピングスピードを計れるサイトが複数ありますから、そのようなサイトを利用してみてもよいでしょう。楽にスピードと正確さの両方を身に付けられるでしょう。

　派遣ではさまざまな職種でワードやエクセルを使う機会がたくさんあります。多くの会社で導入されているソフトですから、使いこなせなければなかなか事務系の仕事を紹介されるのは難しいと言えます。ですから、登録時にワードやエクセルをきちんと使えることを示せないのはネックになります。やはりワードやエクセルのスキルチェックはあらかじめ練習してから臨んだほうがよいでしょう。登録時のスキルチェックではワードもエクセルも初級程度のごく簡単なものしか出ないところと、表計算や関数が関係する難しい問題まで幅広く出るところとあります。マイクロソクトオフィススペシャリストとほぼ同じ形式の問題が出ることもあるため、検定用教本を使って練習するとスキルチェックの対策になります。

　自分でパソコンを所有していない人が自主練習をするためには、実物大のキーボードを紙の上に書き、そこに指を置きながらタイピングやワード、エクセルの基本を練習するのがおすすめです。実際のスキルチェックで戸惑うのはキーの位置がわからなくなっている場合です。どこにキーがあるかを思い出し、指が動くようにしておくだけでも有効な対策になります。実物のキーボードがないから練習はしなかったというよりは、パソコン代わりに紙のキーボードを作り、そこで指を動かす練習をしたほうが、本番のプラスになるはずです。ワードやエクセルも、教本を手元に置いて、実際にはどのような操作が必要なのか、イメージトレーニングしておきましょう。

　最後に、派遣社員として働いたことがある方々に、実際にスキルチェックの練習をして臨んだかどうか、練習した人はどんな練習をしたのか質問してみました。

　【質問】
　スキルチェック対策のために練習はしましたか？
　【回答結果】
　練習した：60
　練習しなかった：96

　調査地域：全国
　調査対象：年齢不問・男女
　調査期間：2017年06月23日～2017年06月30日
　有効回答数：156サンプル

　練習した人は約4割

　今回のアンケートでは、練習しなかったと回答した人が全体の約6割という結果でした。

・スキルチェックがそもそもなかったからです。（30代/公務員/男性）
・何を練習したら良いかも分からなかったから。（30代/専業主婦・主夫/女性）
・ワードとエクセルが使えるかチェックされたが、普段からよく使うので、とくに練習はしなかった。（40代/正社員/女性）

　練習しなかったと回答した人のコメントからは、スキルチェック自体がない職種を選んでいた人と、練習する必要性を感じなかった人、何を練習すればよいかがわからなかった人の3パターンがあることがわかります。派遣のスキルチェックは、普段の仕事で必要なスキルの確認のため、準備して行かなくても対応できると考えた人が多いようでした。一方、練習したと回答した人のコメントは次の通りです。

・しばらくパソコンを触っていなかった時はブラインドタッチをどれだけ早く打てるか練習しておいた。（40代/専業主婦（主夫）/女性）
・エクセルとワードの試験があったので、家で参考本を見ながらパソコンを練習した。（20代/専業主婦（主夫）/女性）
・練習というか、対策本や問題集を何冊も買ってひたすらやりました。（30代/正社員/男性）

　練習したと回答した人のほとんどがパソコンスキルに関する練習を挙げていました。ブラインドタッチ、タイピングスピード、ワード、エクセルなど、日常の実務で用いるスキルの確認が中心のようです。

　派遣の仕事は多岐に渡るため、スキルチェックがあるものとないものがあり、練習や対策が必要なものとそうでないものがあることがわかりました。また、対象のスキルを使う環境に置かれていたのかどうかでも練習をする必要があったかどうかが違ってくるように感じられました。

　派遣登録の際のスキルチェックは、練習しなくても対応できるという声はありますが、派遣会社によってレベルはさまざまです。練習をせずに臨んだために、緊張して実力を出し切れないというケースもあります。落ち着いて望めるようにするためには練習しておいたほうがよいでしょう。実際に仕事で使うスキルであることを考えると、しっかり練習してからスキルチェックに臨むようにすることは、決して時間の無駄遣いにはならないはずです。

　関連記事：「派遣登録時のスキルチェックとは？気になるスキルチェックまとめ」をご参照ください。

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