派遣・アルバイト・正社員の求人

　保育士を目指している人が就職先を探すなら、派遣で働くという選択肢もあります。実務経験がない場合でも、小さな子どもの世話をしたいという強い気持ちがあれば、仕事を見つけられる望みはあります。保育士も未経験から派遣で働く人が増えてきています。では、どのようにすれば未経験から派遣保育士の仕事に就けるのでしょうか。また、未経験なうえに資格もないという場合は、保育の仕事に就くのは無理なのでしょうか。この記事では、未経験や無資格で派遣保育士として働けるのか解説します。

　派遣社員が活躍している職種の中には、実務経験がなくても働けるものがあります。保育士もその中の1つで、未経験やブランクがあっても派遣として働くことが可能です。実際、非正規雇用の保育士が働いている保育園の数は全体の8割以上を占めています。保育の現場は正規雇用の保育士だけでは手が回り切らないことが多いため、人手不足を補う派遣保育士は必要不可欠な存在です。たとえ保育の実務が未経験でも、保育士の資格があれば、基本的に派遣で保育士として働くことができます。中には、無資格でも勤務可能な職場もありますが、派遣の採用枠はそれほど多くはありません。派遣の保育士として働くのであれば、保育士の資格は最低限持っていたほうが仕事に就きやすいでしょう。
　派遣として保育士の仕事をする場合、実務経験がないことが必ずしもマイナスになるわけではありません。保育園ごとに細かいルールや任される仕事の範囲が違うため、中途半端に経験があるよりも、全く初めてのほうが受け入れられやすいこともあるからです。たとえば、仕事を教える側にとって、前のやり方以外は受け入れられないような融通の利かない経験者よりも、素直に教えたことを吸収する未経験者のほうが教えやすく一緒に仕事しやすいということもあります。

　未経験で派遣保育士として働く場合には、派遣で働くことのメリットのほかに、未経験で保育士としてキャリアを始める上でもメリットがあります。たとえば、未経験の場合、現場ではなかなか聞きにくいことを派遣会社から代わりに聞いてもらうこともできます。また、万が一トラブルになったときでも、派遣元が解決に協力してくれるので安心です。
　また、正社員として保育園に就職する前に、派遣社員という形で現場の仕事を体験することができます。
　派遣の立場で任される仕事と正規雇用で任される仕事内容が違う職場でも、間近で正規雇用保育士の仕事ぶりを目にすることになるので、不安解消につながるはずです。派遣の場合は、さまざまなタイプの保育園や子ども園で実務経験を積みながら、自分の希望条件に合う職場を探すこともできます。複数の職場を体験することで、スキルを高めることもできる上に、どんな条件が働きやすいかも分かりやすくなるでしょう。未経験でも高収入を狙いやすい点も、派遣の保育士として働く魅力です。

　ではここで、実際に未経験で派遣保育士として働いた経験のある人に、どんな点がよかったかを聞いてみましょう。

　意外と多い未経験派遣のメリット

・短時間勤務でも職場の雰囲気や保育方針を把握できるので、それからフルタイムへ移行するかどうかを検討できる。（30代／女性／専業主婦（主夫））
・保育士は待遇が悪いとよく聞きますが、そうでない現場もあると知れたこと。子どもに親身になって尽くそうとする保育現場もあることが分かりました。（30代／女性／正社員）
・未経験だと、良い働きやすい保育園と働きにくい保育園の違いを判別する能力がまだあまり無い。その点派遣の場合、働いてみて自分に合わない保育園だと感じたら違う保育園に移りやすいというメリットはある。（30代／女性／パート・アルバイト）
・やるべき仕事内容がある程度決まっていて、それをこなしながら周りの保育士さんの仕事を勉強することが出来たのが良かったです。（40代／女性／専業主婦（主夫））
・ゼロからのスタートなので教えられたことを素直に吸収することができました。（30代／女性／パート・アルバイト）
・派遣なので重責の仕事は任せられなかった。そこが未経験の自分としては気が楽だった。（20代／女性／正社員）

　【質問】
　未経験から派遣で保育士として働いて、良かったことを教えてください。
　【回答結果】
　フリー回答

　調査地域：全国
　調査対象：年齢不問・男女
　調査期間：2018年10月05日～2018年10月22日
　有効回答数：102サンプル

　今回のアンケートでは、未経験で派遣されたことで、できる範囲のことから少しずつ仕事を覚えられた点が良かったという回答が目立ちました。また、派遣で仕事を始めたことによって、働きやすい職場かどうかを見極められたことをメリットだとする意見も多く見られました。
　では、この結果を踏まえながら、さらに未経験で始める派遣保育士の仕事について詳しく見ていきましょう。

　保育士として働く際には資格が必要ですが、未経験で無資格でも、保育補助としてなら保育施設で働くことができます。保育補助とは、保育園など保育の現場で働く保育士のサポートをする業務のことです。具体的な仕事内容は園によって異なりますが、掃除や準備、片付けなど雑務が中心です。そのため、短時間の業務になることが多く、子育て中で長時間働けない人や保育未経験の人でも始めやすい仕事と言えるかもしれません。派遣先によっては、おむつ替えや食事補助などを任される場合もあります。しかし、保育士のサポート的な業務がメインなので、保育士として働く場合と比較すると子どもと直接触れ合う業務は少なめです。
　保育補助という仕事が注目されている背景には、保育施設の慢性的な人手不足の問題があります。待機児童対策で保育施設自体は数が増えているにも関わらず、そこで働く保育士の数は足りていないという現状があるからです。人手不足を放置すると就業中の保育士に大きな負担がかかり、ますます人手が減ってしまうため、サポート業務を行う存在が必要となりました。人手不足に悩む保育施設が多いため、需要が増えてきています。

　派遣なら、保育の実務が未経験の人でも保育士の仕事を始めやすいといえます。派遣という立場なら、いきなり責任の重い仕事を任されることが少ないので、未経験から実務経験を積んでいくという意味でも働きやすいでしょう。複数の保育園や子ども園でさまざまなスキルを身に付けていくことも可能です。派遣で働くなら、未経験という点もプラスに働くことがあります。

　詳しくは、「派遣で保育士！働くなら快適な職場を選ぼう 」をご参照ください。

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