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2019/02/19(火) 配信
大学生の本分は学業ですが、さまざまな事情によってアルバイトの日数が多くなる人もいます。収入が多いほど自由に使えるお金が増える一方で、気にしておきたいのが発生する税金です。所得があれば税金が生じます。これは社会人でも大学生でも変わりません。年収がいくらになると税金が発生するのでしょうか。大学生が覚えておくべき税金についての知識、主に所得税と住民税に関しての情報を紹介していきます。
大学生が注意すべき税金のポイントは3つあります。
1つ目のポイントは、所得税が生じる所得についてです。所得とは1年間働いた収入から控除分を差し引いた分のことで、所得税とは所得にかかる税金のことです。アルバイトで給料をもらっても、その全額に税金がかかるわけではありません。いくつかの控除というものがあり、その控除を差し引いたものが所得になります。大学生が覚えておきたい控除の種類としては、所得があれば誰もが適用される基礎控除の38万円と、給与をもらう人に適用される給与所得控除の65万円です。38万円+65万円=103万円で、年収が103万円以下なら、所得税はかかりません。
2つ目のポイントは、住民税が生じる所得についてです。住民税は所得の翌年に課税されます。非課税になる金額は地域によって異なるものの、一般的に所得が35万円以下の場合は非課税になります。給与所得控除の65万円をプラスすると100万円になり、年収が100万円以下であれば住民税はかかりません。
3つ目のポイントは、勤労学生控除についてです。勤労学生控除とは、一定の条件を満たすと控除が認められる制度です。勤労学生控除は27万円ですので、年収が65万円+38万円+27万円=130万円以下であれば所得税は発生しません。住民税は26万円の控除額が設定されています。年収が65万円+35万円+26万円=126万円以下なら、住民税は発生しません。
さらに、健康保険についても、親がサラリーマンで会社の健康保険に加入している場合、学生は親の扶養親族とみなされています。しかし、一般的にアルバイトの年収が130万円を超えると健康保険の扶養から外れてしまいます。この場合、自分で国民健康保険に加入しなければならないので注意が必要です。
勤労学生控除は、さまざまな事情でアルバイトをする学生が対象の制度です。勤労学生控除の対象になるには、3つの条件があります。
1つ目は給与所得があること、2つ目は法律で認められている学校の学生や生徒であること、3つ目は所得の総金額が65万円以下で、かつ給与所得以外の所得が10万円以下であることです。1つ目と2つ目はアルバイトで給料をもらっている大学生であれば条件に当てはまります。3つ目は、アルバイトで稼いだお金から控除分を差し引いた金額が65万円以下であること、投資や不労収入などアルバイトの給与以外に発生した収入が10万円以下であることが条件です。同じアルバイトでも大学生とフリーターでは、勤労学生控除が受けられるかどうかの差があります。フリーターは学生ではありませんので、1つ目や3つ目の条件に当てはまっても勤労学生控除の対象にはなりません。
大学生が勤労学生控除を受ける場合に気をつけたいのが、扶養控除の対象外になる点です。親の扶養に入っている大学生の場合、年収が103万円を超えると親の扶養から外れてしまいます。大学生自身の所得税と住民税はかからなくても、親は扶養控除がなくなることで、所得が増えてしまい、その分だけ税金も高くなってしまいます。勤労学生控除の範囲内でアルバイトをする前に、自分は親の扶養に入っているのか、扶養から外れても大丈夫なのか、必ず親に相談するようにしましょう。
アルバイトによって給与が生じている場合、アルバイトの種類によって所得税や住民税に差が出ることはありません。あくまでも、アルバイトによって生じた所得に対して課税されます。所得税に関しては、地域による税率の違いもありません。どこに住んでいても、同じ割合で課税額が決まります。住民税の主なものには、所得割と均等割の2種類があります。所得割は、所得に対して一定の税率をかけるもので、均等割は、その地域に住む人すべてにかかるものです。所得割については、概ね10%の税率となりますが、地域によっては所得割の税率を変更しているケースがあり、一部地域では微妙な差が生じています。また均等割も独自に定めている地方自治体があり、標準額より高くなっているところもあります。
住民税の地域差は気になるところではありますが、大幅な金額の差があるわけでもありません。住民税を気にするよりは、むしろアルバイトをしすぎたために課税額が増えてしまったり、勤労学生控除を受けたものの親の扶養から外れてしまったりしたケースのほうが、税金の影響は大きくなります。
大学生のアルバイトでも税金が生じると知っていた方は、どのくらいいるのでしょうか?
【質問】
大学生でも、アルバイトの額が一定金額を超えると税金が発生することを知っていましたか?
【回答結果】
知っていた:73
知らなかった:5
調査地域:全国
調査対象:年齢】0 - 20 20 - 29 【職業】学生
調査期間:2018年09月12日~2018年09月19日
有効回答数:78サンプル
大学生でも税金が生じる!知っていた方が圧倒的に多い
意外にも、大学生でも税金が生じる事実を知っている方が圧倒的に多い結果となりました。なぜ知っていたのか、その理由を見てみましょう。
・始めは知らなかったが、周りの友人は税金が発生するぐらい働いていたのでそこで教えてもらいました。大学内の色んな所で扶養を越えそうになっていると話しているのを聞くので調べるきっかけになったからです。(20代/男性/学生)
・両親に扶養から外れないようにと厳しく言われてきたので知っていました。年収が103万円超えないように計画しています。(20代/女性/学生)
友人や親から聞いた方が多いようでした。扶養控除から外れれば課税額が高くなってしまうので、親がしっかり教えているようですね。それでは、知らなかったという方の意見も見てみましょう。
・学生アルバイトと税金は関係ないものと思っていたため。(20代/男性/学生)
学生なので税金はかからないと思っているようでした。社会人ではないので課税対象になるというイメージは薄いのかもしれませんね。
大学生でも社会人と同じように、所得税や住民税が発生することがわかりました。稼ぎたいからとアルバイトの日数を増やす人もいますが、税金に関する知識がないと「予定よりも手取りが少ない」と損をした気分になりかねません。年収が一定額を超えると所得税と住民税が発生すること、一定額なら非課税になることなどを念頭に置いて、アルバイトする量を決めましょう。
詳しくは、「就活にも役立つ大学生のアルバイト!応募前に知っておくべきポイント」をご参照ください。
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