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2019/10/17(木) 配信
試験監督の仕事といえば、座っているだけで高い時給がもらえる仕事というイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。実際のところ、試験監督という仕事はどのようなことをするのか、気になっている人もいるでしょう。この記事では、試験監督の実際の仕事内容や1日の流れ、試験監督として働くメリットとデメリットについて紹介します。
試験監督の役割は、資格試験や模試試験の運営を補佐することです。一般的にイメージされる試験中の不正を監視するという役割以外にも、会場を設営する役割も担うことがあります。黒板に注意事項を書いたり、座席に受験番号の書かれた紙を置いたり、試験を行うために必要な準備を行うのです。一般的な試験監督のほかに、主任となる試験監督リーダーという人もいます。試験監督リーダーは試験前に注意事項を読み上げたり、ほかの試験監督たちの仕事を取りまとめたり、リーダーとしての仕事を主に行うことになります。どちらの仕事も、試験がスムーズかつ不正がない環境で行われるためにサポートする役割となります。
試験監督の仕事内容とは具体的にどのようなものか、紹介します。まず、会場の設営及び撤収作業を行います。試験が始まる前に会場を試験が行える状態に準備し、試験が終わったら後片付けを行います。受験者を会場まで誘導するのも、試験監督の仕事です。受付をしたり、受験者を座席に案内したりすることもあります。受験票をチェックして、本人確認をすることもあるでしょう。受験者が会場に揃って試験開始が近づいてきたら、試験の概要説明を行います。全体への説明は試験監督リーダーが行うことが多いですが、受験者から個別に質問されることもあるため、試験監督リーダーでなくとも注意事項などを把握しておくことは必要でしょう。
試験問題や答案用紙の配布及び回収と、回収後の枚数チェックも行います。もちろん、試験中は不正がないか監視をしなければなりません。そして、問題用紙に不備がある場合には、受験者にそれを説明する仕事を行うこともあります。このように試験監督は、試験中の監視だけでなく、試験が始まる前から終わったあとまで、試験が問題なく行われるようにさまざまな仕事をしているのです。
ここでは、試験監督の仕事をする際の1日の流れを紹介します。まず、集合は試験時間の1〜2時間前が多いです。集合したら、当日の説明を受けます。口頭で説明を受けることもあれば、マニュアルが用意されている場合もあります。当日の流れや注意事項を確認したら、次は会場の設営です。試験時の注意事項やスケジュールを黒板に書いたり、机や椅子をセッティングしたりします。会場のセッティングが完了したら、次は受験者を会場へ誘導します。受付時に試験監督が受験票のチェックを行うこともあります。
会場に受験者が揃ったら、試験問題と答案用紙の配布です。問題なく試験問題と答案用紙の配布が終わって試験が開始したら、試験が終わるまで見回りをします。不正がないように監視するのはもちろん、ものを落としたりトイレに行きたくなったりした受験者の対応も必要です。試験が終了したら答案用紙を回収し、枚数をチェックします。答案用紙の紛失などがあってはならないので、枚数チェックは慎重に行う必要があります。答案用紙の枚数に問題がなければ、受験者の退出の誘導を行い、会場の撤収作業を行なって仕事は終了です。
試験監督の仕事に興味を持っている人もいるのではないでしょうか。ここでは、試験監督の仕事をするメリットとデメリットを紹介します。
メリット
試験監督の仕事を選ぶメリットとして挙げられるのは、まず仕事内容がわかりやすく、難しい作業がないことでしょう。特別なスキルがなくても、すぐに仕事にチャレンジすることができます。体力的な負担が少ないこともメリットです。会場設営で机や椅子を運ぶことはありますが、そのほかは力仕事のようなものはありません。机や椅子があらかじめ用意されている会場もあるため、ほとんど身体を動かさないですむこともあります。女性や、体力に自信がないという人でも安心して仕事ができます。また、試験中は座っていることも多いです。立って見回りすることはありますが、ずっと歩き回っているわけではないので、そういった意味でも体力的な負担はないといえるでしょう。
単発で仕事ができるという点もメリットです。その資格試験の日程で仕事が完結するので、短期の仕事を探している人にもメリットでしょう。給料が高めの仕事が多いことも、もちろんメリットです。また、イレギュラーが起こりにくいこともメリットとして挙げられます。多くの試験では、会場の設営、試験中の見回り、会場撤収という流れになっているため、想定外のことが起こることはなかなかありません。暑さや寒さに左右されない室内での仕事となるため、どんな季節でも快適に仕事ができることもメリットといえます。
デメリット
試験監督の仕事には、当然メリットだけでなくデメリットもあります。まず、試験中は静かにじっとしていることが求められます。試験の邪魔にならないように、自分が物音を立ててしまわないように常に注意しておく必要があるのです。仕方ないことですが、時間が長く感じてしまい精神的に疲れてしまうこともあるかもしれません。常に受験者を監視し、不正を見つけた場合は適切に対処する必要があることも自覚しておく必要があります。不正をしているかもしれないと疑わしく感じた場合、対応力が求められます。周りの受験者に配慮しつつ注意が必要だと判断したときには注意するという、度胸が必要な場面があるのです。
また、試験の監督をする以外にも、遅刻してきた受験者の対応に追われる場面もあります。決められた時間だけじっと監視していればよいというイメージがあるかもしれませんが、意外と臨機応変に対応を求められる場面は多いでしょう。
試験監督の仕事には給料が高いというイメージを持っている人も多いかもしれませんが、実際にはどの程度の時給なのでしょうか。試験監督の仕事の時給の相場は、1000〜1500円程度となっています。ただし、時給制の場合もあれば日給制の場合もあります。日給制の場合は、8000円が相場です。時給としては、ほかの仕事よりも比較的高いとされています。勤務時間は、担当する試験によってさまざまです。試験によって半日で終わる場合もあれば、数日に渡って開催される場合もあるので、案件によってその都度確認が必要でしょう。1日あたりの拘束時間もさまざまで、短時間の場合は3〜4時間、1日がかりの場合は8時間以上かかることもあります。
実際に試験監督の仕事をすることになった場合、どのようなことに注意する必要があるのでしょうか。ここでは、試験中に注意すべきケースについて紹介します。試験中は机に置いてよいものが決まっているケースが多いですが、それ以外のものが出ている場合には注意が必要です。通常、筆記具や受験票以外のものは机の上に置いてはいけませんが、たとえばティッシュ、目薬、薬、メガネケース、飲み物などが机に出ている場合があります。こうしたケースを発見した場合は、試験監督リーダーなどの責任者に報告して指示を仰ぐようにしましょう。
受験者側に事情があって特別に許可されているケースもゼロではないので、自分の判断だけで注意せずに、まずは責任者に報告することが大切です。不正を見逃さないよう、受験者一人ひとりを注意深く監督する必要があるため、神経を使う場面も多くあるでしょう。
試験監督の仕事をすることで、身につくスキルがあります。まず、試験が終わるまで長時間じっと待つ必要があるため、精神力が鍛えられます。受験者を見回りながら数時間から半日以上の時間を過ごすことになるため、集中力も鍛えられるでしょう。問題なく試験が進めば特に対応は必要ないので、ひたすら受験者を見回り続けることになります。その時間を耐えることができれば、ほかの仕事でもその精神力や集中力が役に立つ場面があるかもしれません。
人前でわかりやすく話をするスキルや、人前で話す際に緊張しなくなるスキルも身につけることができます。試験監督リーダーになれば、試験開始前に全体に向けて注意事項などを説明する必要があります。大勢の前で話をする機会は、日常生活の中ではなかなかないものです。試験監督の仕事によって大勢の前で話をする機会を得られるので、自然とわかりやすい話し方や、緊張せずに話をするスキルを得られるでしょう。受験者から個別質問を受けたときにはわかりやすく説明しなければならないので、試験監督リーダーにならなくてもこれらのスキルを身につけることができます。
時間をしっかり管理して進行するスキルも、身につけることができるでしょう。試験時間はぴったり正確になるように段取りをして進める必要があります。決められた開始時間にきちんと試験を開始できるように準備をし、終了時間になったら素早く答案用紙を回収できるようにしておかなければなりません。試験監督リーダーになればほかの試験監督の人たちに指示を出して、これらを時間通りに対応できるように段取りしておく必要もあります。時間にシビアな試験に関わる仕事のため、時間を管理するスキルは自然と身につくでしょう。
試験監督には、どのような人が向いているのか、どのような人が求められているのかについて紹介します。まず、マニュアル通りに仕事がこなせる人が、試験監督には向いているでしょう。試験を行うにあたり、さまざまなルールが設けられています。有名な資格試験になると、全国で一斉に試験が行われることもあるので、試験会場ごとにルールに差が出てはいけません。そのためのマニュアルが細かく整備されていることもあるので、受験者が不利益を被らないためにも、マニュアルに書いてあることをしっかり守って対応できる人が求められます。
正確に時間管理ができる人も、試験監督に向いています。試験は時間厳守です。試験時間が1分多くても少なくてもいけません。受験者に時間通り試験を受けてもらうためには、時間通りに開始して、時間通りに終了する必要があります。試験を受けたことのある人の中には、試験監督から「開始○分前です」、「終了○分前です」といったアナウンスを聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。そのような時間管理が求められるので、正確に時間管理ができる人は試験監督に向いているといえるでしょう。
試験監督には、細かい仕事を正確にこなせる人も向いています。試験監督は試験中の見回りだけでなく、試験問題や答案用紙の配布と回収や、回収した答案用紙の枚数チェックなどの細かい作業も正確にこなす必要があります。試験問題などの配り間違いがあると受験者に迷惑がかかるうえ、試験開始時間に影響が出ることもあるかもしれません。また、回収した答案用紙の枚数チェックに時間がかかっていては、受験者をなかなか退出させることができません。これらの細かい仕事を正確に行える人は、試験監督として重宝されるでしょう。
短時間に効率的に働きたい人にも、試験監督の仕事は適しているでしょう。試験によっては数時間で仕事を終えることができます。時給も比較的高いので、短い時間に集中して稼ぐことができるのです。たとえば、結婚して仕事を辞めたけど都合のつくときに単発で仕事をしたいという人や、複数の仕事を掛け持ちしていて空いた日にスポットで時給のよい仕事をしたいという人にはぴったりです。
責任感を持って仕事ができる人も、試験監督に向いています。資格試験の内容によっては、受験者の人生を左右することもあります。試験監督のミスで受験者が試験を受けられなかったり、受験したのに無効になってしまったりする可能性もゼロではありません。このような事態を引き起こさないためにも、試験監督は慎重に試験を管理する必要があるのです。ただ受験者を見回るだけという意識ではいけません。責任感を持って試験を管理して進めることができる人が、試験監督の仕事に求められています。
試験監督の仕事は、体力的な負担は少ないものの精神的な負担は決して少なくありません。しかし、必ずしも高いスキルが求められる仕事というわけでもありません。細かい作業に自信のある人や、責任感の強い人は、試験監督の仕事を選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。受験者の将来を左右する可能性がる試験だからこそ、精神力を鍛えてしっかり仕事をこなしましょう。
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