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工場の安全対策への取り組み方について

2020/03/03(水) 配信

工場の安全対策への取り組み方について

 一昔前は、工場での労働災害は多く発生していましたが、近年では管理者への注意喚起や技術の発展によって発生件数は減少傾向にあります。しかし、それでもなお、注意不足や対応の不備などで労働災害は起きているのが現状です。工場は、労働災害や死傷者がゼロになるように安全対策をしなくてはいけません。ここでは、労働災害が起こる主な原因や対策について紹介します。

工場で発生する事故の種類について

工場で発生する事故の種類について

 厚生労働省によって発表された平成28年度における労働災害発生状況の調査データによると、日本国内で発生した工場での事故のうち、休業4日以上になった死傷災害件数は12万人程度となっています。この数字は2003年からあまり変化していません。過去の発生件数と比較すると長い年月をかけて減少してきた傾向がありますが、第三次産業の一部の業種では増加しているなど、一概には良い結果ということはできないのです。なお、死者数は1,000人程度であり、これも休業4日以上の死傷者数と同様、減少傾向が確認できます。1,000人を下回ったのは、調査を開始して以来2015年が初めてであり、その後2年間同じ状態を保っているのです。

 工場で発生する事故の種類にはさまざまものがあります。具体的には、発生件数の高いものから「転倒」「墜落・転落」「動作の反動・無理な動作」「挟まれ・巻き込まれ」などです。ここからは、それぞれの原因についてどのようにして起こってしまうのか、具体的に解説していきます。

転倒事故
 平成28年度に厚生労働省から発表された「事故の型別労働災害発生状況」のデータでは、工場における労働災害のうち、転倒事故が大きな割合を占めていることが確認できます。そもそも、工場で発生しやすい事故は作業中に機械に挟まれたり巻き込まれたりするケースなのではないかと考える人も多いでしょう。確かに、そのような工場で働く人ならではの事故も多く起きていた時期もありました。しかし、それらは技術の進歩や安全機能の開発によって工場の機械自体が改良され、安全性が高まったことにより減少しているのです。その一方で、転倒事故は人為的なミスであり、時代が変わっても一定の割合で発生しているのが現状といえるでしょう。

 工場の中を走っていたり、前をよく見ないで歩いていたりするとそのような転倒事故が起こる可能性が高くなります。なお、転倒自体は工場だけでなく、どこの職場でも起こる可能性のある事故ですが、工場の場合は転倒した先に危険な機械がある可能性もあるのです。また、床の材質もコンクリートで作られている工場が多いので、ただ転んだだけであっても重大な事故につながる危険性を含んでいるのです。



墜落・転落事故

墜落・転落事故
 墜落や転落事故も起こりやすい点が工場での労働災害の特徴です。このような事故も、転倒事故同様、人為的なミスで発生することが多くなっています。ほかの職種に比べても、工場には作業場に段差が多くあったり、梯子を使って作業したりするなど高所での仕事も多いことから危険性が高いのです。工場が作業員の安全管理をしっかりとおこなっていれば、そのような事故が起こる確率は下がるのですが、実際には高所での作業をするときにも安全帯をつけていなかったり、正しい脚立の使いかたができていなかったりする場合が多くあります。特に脚立の使いかたは、再確認する必要があるでしょう。

 脚立は本来、高い所での作業時に使うことが多いものですが、脚立の天板に座ったり、脚立をまたぎながら作業をしたりするのは正しい使いかたではありません。このような間違った使いかたをしてバランスを崩し、床のコンクリートに頭を打ってしまうこともあります。脚立の扱い方など、そもそも作業の際に気をつけなくてはいけないことはマニュアル化されていることが多く、それをよく読んでルールをしっかり守れば事故は起きにくくなるはずです。しかし、作業に慣れてくるとついつい細かなルールが面倒になって守らない人が出てきます。そのように油断したことにより、本来防げたはずの事故が起こってしまうのが現状といえるでしょう。



その他の事故

その他の事故
 その他の事故としては「動作の反動・無理な動作」や「挟まれ・巻き込まれ」が挙げられます。「動作の反動・無理な動作」は、腰痛や椎間板ヘルニアなどの身体傷害のことで、具体的にどこを負傷するかや、どの程度の症状なのかは人によって異なります。このような事故は、工場で長時間、身体の一部に過度な負担がかかることが原因で起こるものです。また、「挟まれ・巻き込まれ」の事故は、誤って機械に挟まれたり、巻き込まれたりすることにより起こりますが、電気がエネルギー源となり作動する機械であれば、ロックアウト・タグアウトの対策をすることで防げる可能性があります。

 ロックアウト・タグアウトは電源供給盤のブレーカーなどに鍵をかけ、さらに自分の名前や作業時間をタグに記入して南京錠などにつるしておく方法になります。鍵がないと開けられないシステムにすること、かつ、タグをつけておくことで誰が鍵をかけたのかが分かり、必要であればその人に連絡を取って安全を確認してから電源を入れることができるのです。こうすることで、作業者が機械の近くで作業をしているのにもかかわらず、他の人が電源を入れることで機械が動き出してしまう心配もありません。

 しかし、基本的には、機械の近くで作業をする際には電源が入っていないか、入っているのであれば切るか、巻き込まれないように細心の注意を払う意識を持つことが自分の身を守るために必要です。

事故が起こる原因とは?

事故が起こる原因とは?

 工場における事故が起こる原因としては、主に、安全対策不足・人材教育不足・劣悪な職場環境の3つがあります。工場での事故を防ぐためには、徹底した安全対策を講じることが最重要課題です。マニュアルを作成するのはもちろん効果的ですが、工場ごとにどのようなリスク管理をしなくてはいけないのか、その程度が異なるので、自社ならではの観点から考える必要があります。マニュアルを作っていても、予想しなかった事故が起きてしまうこともあるでしょう。

 そのような場合は、今後二度と同じ事故を起こさないようにするためにも、マニュアルを改定しなくてはいけません。一度作成したからと安心するのではなく、常に最新の安全対策ができるように工夫することが大切です。また、マニュアルなどの安全対策をおこなっていても管理者や作業者の意識が低ければ効果がありません。せっかく作ったマニュアルが形骸化してしまう可能性もあるのです。管理者には常に作業者の安全を守らなくてはいけないことを伝え、作業者にも安産な作業をするための注意喚起をしていくことが求められます。

 働く人全員が同じ意識を持ち、職場全体での危機管理能力を高めることが必要です。ほかにも、過度なプレッシャーをかけたり、長時間労働を強いたりすることも作業者の集中力を低下させてしまいます。集中力が低下することで、通常であれば防げるような事故が起こる可能性もあるので気を付けましょう。

事故を未然に防ぐ安全対策の基本

事故を未然に防ぐ安全対策の基本

 工場での事故を防ぐための安全対策の基本は、使用する機器の正しく定期的なメンテナンスをおこなうこと、従業員が作業しやすい環境づくりをすること、従業員がストレスを溜めない環境づくりをすることの3つが重要です。ここからは、それぞれの安全対策について具体的に解説していきます。

正しい定期的なメンテナンスを行う
 工場で使用されている機械は技術の進歩によって安全性は高くなりましたが、経年劣化によってその安全性に問題が起こることもあるのです。特に、毎日稼働している機械であれば、使い続けるうちに部品が壊れることもあります。機械の不具合は、定期的に点検をしたり、メンテナンスをしたりすることによって防ぐことが可能です。機械の不具合によって起こる事故に巻き込まれる危険もあるので、チェックリストなどを用意し、毎日確認することを義務付けるなどの対策をとると良いでしょう。



従業員が作業しやすい環境づくり

従業員が作業しやすい環境づくり
 また、機器の置きかたや収納場所が適切ではない場合も注意が必要です。場合によっては、それらにつまずいて転倒したり、上から落ちてきて怪我をしたりする可能性もあります。些細なこととは考えずに、大事故につながる危険もあるのでしっかりとした管理が必要です。作業者の作業や移動をスムーズにできるような職場環境を整えることで、事故のリスクを減らせます。具体的には、作業のための通路になっている場所に機器を設置したり、段差を作ったりしないなどの工夫をすることです。また、できるだけ作業しやすいような環境を作るためにも、あまり使わないような機器や工具は作業場から離れたところに収納するのがおススメです。



従業員がストレスを溜めない環境づくり

従業員がストレスを溜めない環境づくり
 事故が起こる原因の中に集中力の低下を挙げたように、さまざまな理由で作業者の集中力が低下すると重大な事故が起こる可能性があります。小さなストレスやミスであっても大きな問題に発展することもあるので、作業者のストレスを溜めない環境を作ることが大切です。企業の中には、安全基準を守りながら作業をするのでは達成できないような作業目標が掲げられていたり、労働日数が多いだけでなく、休憩時間も少なく長時間労働をさせていたりするところもあるようです。また、日々上司からの叱責が繰り返されるような職場も作業者にとっては大きなストレスを感じる可能性が高くなります。

 企業の売上を考えることは必要ですが、過度な労働をさせたりストレスを与えたりすることで事故が起きるのは問題です。良い職場環境を作るためにも、作業者のストレスが少なくなるようにすることがポイントとなるでしょう。

工場の安全対策をさらに強化する方法

工場の安全対策をさらに強化する方法

 工場の安全対策をさらに強化するためには、従業員や監督者への安全教育の徹底、清掃や整理整頓などのルールの徹底、定期的な見回りやチェックの徹底が大切です。ここからは、それぞれのポイントについてどのような点に気を付けるべきか解説します。

従業員や監督者への安全教育の徹底
 従業員や監督者への安全教育の徹底としては、「どのような安全対策を講じることが職場での事故を防ぐのに効果があるのか」を教えるだけではなく、「なぜそのような対策をすることが必要なのか」という安全対策の意味まで理解してもらうことが効果的です。また、現場で作業する人だけでなく、経営者にも安全対策の重要性を理解してもらう必要があります。作業ノルマを達成することも必要かもしれませんが、まずは人として命を守ることが大切であるということを理解し、作業にあたることが大切です。

 このように企業全体で安全意識を高めていくことで、しっかりとした安全対策を講じることができるでしょう。安全対策のマニュアルを作成する場合は、厚生労働省や各都道府県にある労務局のサイトにアクセスすると、職種ごとにひな形が用意されている場合もあるのでチェックしてみてください。そこに書かれていることを参考にしつつ、自社ならではのポイントを付け加えて作っていくと良いでしょう。



清掃や整理整頓などのルールの徹底

清掃や整理整頓などのルールの徹底
 作業場の清掃をしっかりおこなったり、整理整頓をして綺麗な状態を保ったりすることで、転倒リスクを下げるだけでなく、転倒した場合の事故のリスクも下げられます。各自の安全意識を高めるためにも、安全確認のチェックリストを用意するのも効果があるでしょう。このようなチェックリストを作成するときは実際に現場で働いている人たちの意見を聞いて、項目に反映させると効果的です。具体的な項目としては、たとえば「作業場では走らない」や「機械に近づくときは細心の注意を払う」「作業場の足元には物を置かない」などが挙げられます。チェックリストは常にアップデートして、活用できるようにしましょう。



定期的な見回りやチェックの徹底

定期的な見回りやチェックの徹底
 工場では「安全管理者」「安全営衛生推進者」「衛生管理者」などの資格を持っている人が職場を定期的に見回ったり、作業者や機械のチェックをしたりすることが大切です。何か問題があれば上司などに報告し、迅速に対応するようにしましょう。また、安全衛生委員会が設置されている工場であれば、定期的に委員会内で安全対策についての問題や改善策を話し合うことも、職場の安全を守るうえでは重要です。安全対策が必要であることを分かっていながら実行していない場合、そのことが原因で従業員が労災に認定されると企業としての責任が問われることもあります。

 企業は従業員の安全を守る責任があるということをしっかり自覚し、安全に作業ができる環境を作り続けていかなくてはいけません。

安心して働ける工場を目指そう

安心して働ける工場を目指そう

 安全対策にはさまざまな方法がありますが、正しい方法を理解して職場全体で取り組んでいくことが必要です。工場での事故は技術の進歩によって防げるものだけでなく、人為的なミスも一人ひとりが安全意識を高めることで防げるでしょう。職場環境が変われば、安全対策の方法も変わってくるので、常にどのような安全対策が効果的なのかを考え、アップデートしていくことが重要です。

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