派遣・アルバイト・正社員の求人

　仕事に不満を抱いていると、このまま続けてよいのか迷うこともあるでしょう。場合によっては、思い切った転職が必要かもしれません。仕事探しに際しては、工場の求人を選択肢に入れることも一案です。ここでは、工場での具体的な仕事内容や、希望に合う業務の見つけ方などについて説明していきます。この記事を読むことで、どのような仕事を選ぶべきかわかるようになります。

　工場勤務の経験を持たない人は、どのような仕事があるのかイメージしにくいかもしれません。また、工場勤務をしている人も、すべての仕事内容を知っているとは限らないでしょう。工場の仕事に応募するためには、具体的な仕事内容を把握することが大切です。ここでは、工場の仕事内容について説明していきます。

ライン作業
　ライン作業は、工場を代表する仕事といっても過言ではありません。実際、工場の求人の多くがライン作業になります。仕事内容は、ベルトコンベアや台車に乗って移動してくる部品を組み立てるものです。つくる製品は工場によって異なりますが、一人で全部の工程を行うのではなく、チームを組んで行う点に大きな特徴があります。また、製品が完成するまでにはいくつもの作業が必要であり、それぞれ担当が決まっています。

　ライン作業はチームで行います。一定の速度で流す必要があるため、自分のところで溜め込まないように心掛けなければなりません。もし、溜まった分を休憩時間に片づけると、自分より後に作業をする人に迷惑がかかってしまうでしょう。このように、作業に慣れるまでは大変なこともありますが、コツをつかむと楽しくなります。また、無資格や未経験の人でもできる作業が多いことも知っておきましょう。

　ちなみにライン作業で行うのは、自動車や電化製品などの大きなものから、食品や日用品など多岐にわたります。電化製品の内部などは見る機会が少ないいため、想像できないかもしれません。仕事に就いてから戸惑わないためにも、事前の見学が鍵を握るといえるでしょう。

ライン管理
　ライン作業をスムーズに行うためには、作業に従事するスタッフが協力し合う必要があります。そのうえで、ライン管理をする人の存在も忘れてはいけません。ライン管理の仕事は、文字どおり「ライン作業の管理」です。「生産ラインの指揮官」といってもよいでしょう。

　工場でつくる製品は、一定の品質を保つ必要があります。そのためには、生産管理はいうまでもなく、トラブル対応も欠かせません。ライン作業は時間との闘いです。なんらかの原因でラインが止まってしまうと、損失が大きくなります。さらに、品質基準を満たさない製品が流れていくと、取り返しがつかなくなるかもしれません。そうならないためには、工場全体の動きを把握することが大切です。

　ライン管理の仕事には納期の管理も含まれます。注文を受けて製品をつくる場合、取引先から示された納期を守ることが大切です。もちろん、納期を決めるためには取引先と入念な打ち合わせを行いますが、決まった以上は納期を守らなければなりません。納期から逆算して、作業人員数や稼働する機械数なども決めていきます。このように、ライン管理者には重要な役割がありますが、それだけに「やりがい」も大きくなります。

マシンオペレーター
　工場の仕事には機械を使う仕事も多くあります。マシンオペレーターは、文字通り「機械の操作を行う仕事」です。どのような作業なのかは、工場でつくる製品によっても異なります。たとえば、ネジなどの部品をつくるところでは、機械に金属をセットしたうえでボタン操作を行います。「プレス加工」といったほうがイメージしやすいでしょう。できあがった部品は検査・計測を行い、合格したものは次の工程に送っていきます。

　マシンオペレーターは機械操作をする性質上、工業高校の機械科などを卒業していないと無理と考える人も多いでしょう。しかし、専門知識や特別な資格がなくても仕事に就くことが可能です。技術の進歩にともない、機械操作がしやすくなっているからです。そのため、採用に際しては、専門性よりも健康面やマナー面を重視されることを知っておきましょう。

製品検査
　工場でつくった製品を世に送り出すには、その製品に対する確かな裏付けが必要です。そのため、製品検査も欠かせない作業といえます。製品検査の仕事は、製造された製品に異常や不具合がないかを検査するものです。また、検査は一度限りではなく、製造過程のなかで何度も繰り返して行う必要があります。ライン作業で行う仕事は個々によって異なりますが、検査に合格した製品だけ次の工程に送るという点では同じです。要所ごとの検査によって、製品づくりにともなう無駄を省くことにもつながります。

　検査は、目視で行う場合と検査用の器具を使って確認する場合があります。ライン作業上での検査にはスピードが求められます。加えて、正確な検査が必要なのはいうまでもありません。特に、目視の場合、合否の判断に悩むこともでてきます。しかし、不良品を見逃してしまうと大きな損失にもなりかねません。このような事情もあり、検査には相当な集中力が不可欠です。そのため、ローテーションを組んで、適度な休憩を取りながら作業を行うことが少なくないのです。もちろん、規格に合わないものがでてきたときなどは、担当者に報告して指示を仰ぐ必要があります。

ピッキング
　工場の仕事には、保管されている製品や商品のなかから、用意された伝票や指示リストにもとづいてピックアップしていく業務があります。この仕事は「ピッキング」といい「掴み取り」や「採取」といった意味を持ちます。ピッキングは、保管場所内を歩いて製品をピックアップする方法と、ベルトコンベアなどで流れてきたなかから必要なものをピックアップする方法の2方法です。ちなみに、前者は「掴み取り方式」、後者は「種まき方式」としてもおなじみでしょう。

　ピッキングの対象になる製品や商品は、日用品や衣類、食品など多岐にわたります。ネット通販の普及にともない、需要が高くなった背景があります。作業には正確性が求められるだけでなく、工場内を歩き回る場合は体力も必要です。また、飲料品のケースなど重いものを扱うところでは、フォークリフトを使う場合も少なくありません。そのため、フォークリフト免許が求められる可能性もでてきます。

塗装
　工場での仕事には、製品に色を付けたり、保護材などを塗ったりする作業があります。こちらは「塗装」といわれ、対象物は自動車をはじめ、金属や建築物など実にさまざまです。塗装の仕事には、下地塗り、塗装、乾燥の3つの工程があります。その一つ、塗装には、ハケやヘラを使った手作業、エアーコンプレッサーなどによる吹付などが知られています。

　塗装は専用ブースで行い、作業には塗料拭き付け用の器具を使います。また、塗料が固まらないために、室温を高く設定するのが一般的です。専用の作業着が用意されることが多いですが、夏場は暑くて大変な作業です。マスクを着用するとはいえ、シンナーの臭いが強い傾向があることも知っておきましょう。なお、塗装の仕事には体力があり、作業が丁寧なのはもちろん、臭いに敏感すぎないことも条件になります。

事務
　工場の求人のなかには事務の仕事もあります。工場では、従業員の給与管理や勤怠管理などの仕事を行います。また、経理や総務、人事を総括して行う場合もあります。もちろん、ものづくりを行うメンバーの一員には変わりありません。工場での事務は、一般的な事務に加えて、機械管理などの業務があることが大きな特徴です。

　工場での事務に求められるスキルは、ほかの事務職と基本的に同じです。簿記や経理の知識や技術が必要なのは、いうまでもないでしょう。さらに、取引先と接する機会が多いため、ビジネスマナーは欠かせません。このような理由から、事務への応募は経験があったほうが有利な場合もありますが、未経験者でも採用されるチャンスが多い仕事です。

開発・研究
　こちらは、新商品や新製品などの開発・研究に携わる仕事です。工場でつくる「もの」には、消費者のニーズを反映させる必要があります。そのためには現状に満足するのではなく、常に前向きな姿勢が求められます。また、この仕事に就くには、理系の専門的な知識が必要なことが少なくありません。

　工場敷地内に研究所を併設した「マザー工場」の増加にも注目されます。マザー工場の大きなメリットは、研究・開発から生産までの一連の作業が管理しやすい点です。生産拠点としてはもちろん、事業推進の拠点としても重宝されています。海外に生産拠点を持つ企業、海外への飛躍を目指す企業なども多く、マザー工場の果たす役割は大きいといえるでしょう。それだけに、優れた機能を有しているのはもちろん、人材育成に力を入れることも必須といえます。

　工場の勤務体制は、一般的な企業と異なる点が多くあります。求人への応募に際しては、2交代制や3交代制などを含むシフト制の工場があることも把握しておきましょう。ちなみに「2交代制」は2つのグループ、「3交代制」では3つのグループが存在します。また、日勤と夜勤のグループに分かれるところもあります。このような勤務体制に慣れるためには、大変なこともでてくるでしょう。ただし、夜勤に就いたときは、手当として最低25％の割増賃金が受けられます。

　休日がどのような体制なのかも知っておきましょう。工場の仕事には週休2日制のところが多い反面、生産性を安定させるために祝祭日などは休めないとの覚悟も必要です。一方、年末年始やお盆などは、長期休暇が取れる傾向がみられます。また、製品の需要と供給とのバランスも大切です。生産が追い付かないときは、休日出勤や夜勤が求められる場合もでてきます。

　工場の求人に応募するためには、自分が工場の仕事に適しているか知っておいたほうがよいかもしれません。工場の仕事内容が向いている人には次のような特徴があります。これは、配属先とは関係なく、工場の仕事ならではの特徴だといえるでしょう。

　＃初心者
　意外かもしれませんが、未経験の人のほうが向いている場合も少なくないのです。工場では同じ作業を続けることが大きな特徴ですが、先入観のないほうが仕事内容を覚えやすいのかもしれません。

　＃集中できる人
　工場では同じ作業を行うだけでなく、一定速度で継続する必要がでてきます。そのためには、仕事に集中してミスを抑えられるかどうかが大事なポイントです。また、休憩時間までは気を抜かないことが重要です。

　＃健康で体力がある人
　工場の仕事には座り仕事もありますが、肉体労働や立ち仕事が多い傾向がみられます。また、座り仕事の場合でも、立って荷物を運ぶこともでてきます。ただし、仕事に慣れてしまえば、それほどきつく感じなくなるでしょう。

　＃ものづくりが好きな人
　つくる製品は工場によって異なりますが、基本的に「なにかを製造している」という共通点があります。そのため、自分が手掛けるものに興味を持ち、前向きに組める人が向いています。

　＃コミュニケーションが取れる人
　仕事中に外部の人と接する機会は、基本的にないでしょう。しかし、職場内では最低限のコミュニケーションが求められます。ライン作業に就く場合はもちろんですが、工場の休憩は一斉に行われることが少なくありません。そのとき、一人だけポツンといるのは避けたいところです。

　工場の求人を探して応募するためには、自分の希望にマッチするかどうかが大切です。ここでは、自分の性格や希望などに合わせて、工場の仕事内容を選ぶポイントについて紹介していきます。

空調の整った環境で働きたい
　暑がりの人や寒がりの人は、空調が整った環境がある職場なら働きやすくなります。精密機器や非加熱食品製造を行う工場での仕事がおすすめです。これらの製品をつくるためには、温度管理が重要になります。そのため、比較的空調設備が整っているところが多いからです。

単独で作業したい
　工場での仕事は、同じ作業を繰り返すことが少なくありません。その作業を単独で行いたい人には、部品組み立てや製造の仕事がおすすめです。ラインに入るのではなく、一人で行うことで作業に集中しやすくなるでしょう。部品製造業の仕事は、一人で行うことが比較的多い点にも注目されます。

複数人で作業したい
　一方、複数人で作業したい人には、食品関係の工場をはじめ、ラインでの流れ作業がおすすめです。これらの業務を遂行するには、まわりの従業員とのチームワークが欠かせません。当然、コミュニケーションを密にする必要がでてきます。しかし、仕事の達成感を共有できるため、その分だけ喜びも大きくなるでしょう。

単純作業をしたい
　工場の仕事には単純作業が多くあり、忍耐力や集中力が必要になってきます。単純作業が苦痛ではなく、むしろ積極的に行いたい人には検品や検査業務がおすすめです。これらの作業には高い集中力が欠かせませんが、単純作業に集中したい人は候補に入れましょう。

体力仕事をしたい
　工場の仕事には体力が求められるものもありますが、体力仕事をしたい人には理想的といえるでしょう。体力が必要な仕事として、運搬作業やフォークリフトでの作業がおすすめです。これらの仕事には、重い荷物を運んだり、動き回ったりする体力が欠かせないからです。なお、フォークリフトの免許取得をフォローするところもあるので、免許を持っていない人は事前確認をおすすめします。

　工場の仕事にはさまざまなものがあるため、自分に合った業務を選ぶことが大事なポイントです。そのためには、工場で行う仕事内容を理解するのはもちろん、工場の勤務体制なども把握する必要があります。どのような仕事を選べばよいのかわからない場合は、相性のよい仕事をマッチングしてくれる「グロップ」に相談してはいかがでしょうか。

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