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2019/12/02(月) 配信
仕事探しで求人情報誌を眺めているときなど「二交代制」と書かれているケースを目にすることがあります。「二交代制」とは働き方の一つで、あらゆる職場で採用されていますが、一体どのような働き方なのでしょうか。また、どのようなメリットやデメリットがあるのかも気になるところです。そこで今回は、二交代制の具体的な働き方について詳しく解説していくので、ぜひ目を通してみてください。
「二交代制」とは、シフトを2つのグループに分けて分業する働き方で、工場勤務やホテル勤務など、24時間稼働しているような現場においては非常に多く取り入れられています。具体的にどのようなスケジュールが組まれるかというと、昼勤として8時~20時、夜勤として20時~8時といったように、12時間ごとのスケジュールが設けられ、そのうち8時間働くことでシフトを回していきます。長い空白時間が生まれてしまうのがネックではありますが、休憩時間や残業、フレックスタイム制を導入するなど、時間をなるべく有効活用してカバーしているところも少なくありません。ちなみに、勤務時間や交代の時間、休憩時間や拘束時間など、細かなルールはそれぞれの職場によって変わってきます。同じ二交代制でも、働き方が異なる可能性があるので、応募する際は求人情報を細かくチェックしておいたほうがいいでしょう。
二交代制は工場勤務やホテル勤務など、常に稼働しておくことが求められるような職種で採用されています。病院勤務なども例外ではなく、医師や看護師はもちろん、施設の警備員などの仕事ではほとんどのケースで二交代制のシフトが取られているといっても過言ではありません。医師なら患者がいつ体調を崩してもすぐに動けるように準備しておく必要があり、工場では設備の都合や納期に間に合わせなければならないので、24時間稼働させるケースが多いです。当然、1人でずっと働き続けるのは不可能なので、24時間を複数人で分担して働くことで毎日カバーしていかなければなりません。二交代制の仕組みは、24時間稼働しておかなければならない仕事との親和性が高く、自ずと病院や工場では二交代制で勤務することが多くなります。
二交代制にはさまざまなメリットがあります。どのようなメリットが得られるのか、ここで詳しく確認しておきましょう。
給与が高い
二交代制で働くとなると、日勤担当者と夜勤担当者がそれぞれ休みを挟んで交互に働くことになります。一般的に、夜勤では夜勤手当として通常の1.25倍以上の給与が支払われるようになっているので、日勤だけで働くケースよりももらえる給与は多くなります。また、二交代制の場合は空白時間が発生してしまいますが、交代の時間まで残業して時間を調整することも珍しくなく、残業代も上乗せされるので、よりたくさん稼ぎたいという人にはぴったりの働き方であるといえるでしょう。
休日が多い
二交代制の場合、日勤と夜勤を交互に繰り返すことで体にかかる負担も大きくなってしまいますが、その反面、休日が多くなる傾向にあるというメリットがあります。たとえば、二交代制を導入する工場の場合は「4勤2休」でシフトを回しているところが多く、「5勤2休」が一般的な世の中においては、かなりゆとりの持てる働き方といえるのではないでしょうか。休日がたくさんある分、プライベートを充実させることもでき、仕事へのモチベーションも維持しやすいという点は、二交代制ならではの特徴であるといえるでしょう。
引継ぎで業務が終了する
一般的に、業務というのはキリがいいところまで済ませないと終われない傾向があり、場合によってはなかなか帰れないということも少なくありません。サラリーマンの人などは終わりの見えない業務に追われて気が遠くなるような思いをしたこともあるでしょう。その点、二交代制のシフトにおいては仮に自分の作業が終わらなかったとしても、時間になれば次のシフトの人が出勤してくるので、引き継いでしまえばすぐに帰ることができます。空白時間を埋めるための残業は多少あるかもしれませんが、次の人が出勤すればどれだけ作業が中途半端だったとしても必ず終了できるので、なかなか帰れずに途方に暮れるようなこともありません。残業に上限があり、帰宅の目処が立てられるという点は、大きなメリットといえるでしょう。
たくさん稼ぐことができたり休みが多かったりと、メリットの大きい二交代制ですが、必ずしもいい面ばかりがあるわけではありません。デメリットがいくつかあるのも事実なので、この段落で詳しく解説していきます。
生活リズムが乱れやすくなる
二交代制で働くとなると、日勤と夜勤を休みを挟んで交互にこなさなければならなくなります。休みを挟むことで調整を図れるとはいえ、生活リズムを安定させることができないというのは、二交代制の大きなデメリットといえるでしょう。特に、睡眠をとる時間は週が変わるたびに異なってしまいますが、すんなり眠りにつけるとは限らず、人によっては不眠に悩んだり体調不良を起こしたりするケースもあるようです。二交代制で働くうえでは、体調を崩さないように日々管理しながら生活リズムをうまく調整し、いかに問題なくシフトをこなしていくかが重要になってきます。
家族や友人と予定が合わせにくい
二交代制は変則的に休みが与えられるようになります。5勤2休の人が多い中、二交代制の仕事は4勤2休で回すことになるので、休日も毎回固定ではなく、周囲の人たちと休みが合うことはなかなかありません。勤務時間も週によって異なり、体調管理に気をつけなければならないとなると、仕事終わりに飲みに行ったりすることはあまりできないでしょう。二交代制で働くのであれば、土日休みの友人と予定を合わせたり、家族と過ごす時間を作ったりするのが難しくなるということについてはある程度理解しておかなければなりません。
逆に、勤務先近くに遊ぶ友人が居なかったり独身であったりする人は、人付き合いや家族サービスをする必要もないので、気にせず働くことができるでしょう。
二交代制の仕事をしたことがないという人は、どのような働き方になるのか具体的なイメージがわかない人も多いのではないでしょうか。日勤と夜勤では出勤時間はもちろん、時間の使い方なども変わってくることがあるので、あらかじめ把握しておくと働く際のイメージも抱きやすくなるでしょう。この段落では、二交代制で働く場合、一日の流れがどのようになるのかを解説していきます。
日勤の場合
日勤のタイムスケジュールは、職場によって異なることもあるので一概にはいえませんが、8時~17時(実労働8時間、休憩1時間)まで働くケースと、8時~20時(実労働10時間半、休憩1時間半)まで働くケースとがあります。前者のケースでは、夜勤と日勤を合わせても24時間稼働の中で空白時間が発生してしまいますが、夜勤が仮眠などを挟むなど拘束時間を長くして調整するようになっています。
一方、後者のケースでは、24時間の中で日勤と夜勤がきっちり12時間ずつ分けて働くような仕組みになっており、それぞれが2時間半の残業を毎回行わなければなりません。
夜勤の場合
夜勤の場合も企業によってルールが異なるので一様ではありませんが、多くの場合、20時~翌4時(実労働8時間、休憩1時間)まで働くケースと、20時~翌8時(実労働10時間半、休憩1時間半)まで働くケースとがあります。前者のケースは、拘束時間が9時間となっているため、24時間稼働の中で空白時間ができてしまいますが、夜勤側の従業員の休憩時間を増やして仮眠に充てたりすることで、空白時間をカバーしている企業も少なくありません。また、製造業の場合は生産ラインを一時的に停止して空白時間を調整しているような企業もあるようです。
後者のケースは、日勤と夜勤できっちり12時間ごとに交代するスケジュールとなっており、2時間半の余白時間は残業として扱われるようになっています。
交代勤務制には、二交代制のほかに「三交体制」という仕組みもあります。二交代制が24時間を12時間ずつ分割しているのに対し、三交代制では、24時間を8時間ずつ3つに分けて働くような形になります。「8時~16時」「16時~24時」「24時~翌8時」というように、細かく分担することで空白時間が発生することなくカバーできるようになるので、二交代制よりも従業員に負担がかからないのが三交代制の特徴といえるでしょう。その反面、勤務時間は残業などを含めると二交代制より短くなってしまうので、給与も二交代制より少なくなります。
二交代制はそのほかの仕事と比べると特殊な働き方になるので、いろいろと注意を払いながら働かなければなりません。ここでは、二交代制の職場で働くうえで気を付けたいポイントを解説していきます。
体調管理をきちんと行う
前の項目でも述べたように、日勤と夜勤が繰り返される二交代制では生活リズムが乱れやすくなるので、日々の体調管理をしっかりと行わなければなりません。特に、夜勤から日勤に変わるタイミングではなかなか眠りにつけなかったりして、十分に睡眠がとれないまま働くケースも少なくありませんが、そのような状態で働いていると大きな事故を招いてしまうこともあるでしょう。また、睡眠の質が悪いと免疫力も落ちてくるので体調を崩しやすくなってしまいますが、シフトに穴をあけてしまえばほかの従業員にも迷惑がかかるので、二交代制の仕事をする場合は体を休ませることを何より優先に考える必要があります。夜勤明けからのリズムを戻すときなどは、休日の時間の使い方が非常に重要な鍵を握るので、2休あるうちの1日は体を休ませるなどして有意義に過ごすことを心掛けましょう。
交代勤務制を体験したことがない人の場合、最初は慣れないことも多く辛いかもしれません。軽い運動を取り入れたり消化の良い食事を意識したりすることで自己管理を確立できれば、うまく立ち回れるようになるでしょう。
求人情報を事前に確認する
ひと口に二交代制といっても、時間の区分や休憩時間、拘束時間など、細かなルールが職場によって異なります。特に、夜勤の場合は拘束時間が長くなるケースも珍しくないので、求人に応募する際は必ず募集要項を細部までチェックするようにしましょう。情報をしっかり取り入れたうえで、自身の生活スタイルや考え方と照らし合わせながら、本当に働き続けることができるのかじっくり考えることが大切です。二交代制は体験してみないとわからないようなことも多いですが、あらかじめどのような生活スタイルになるのかを想定しておくことで、実際に働いた際に生まれるイメージのギャップを少なくできるかもしれません。
また、周囲に二交代制勤務の仕事をしている人がいるというような人は、話を聞いてみることが大切です。実際に二交代制で働いている人にしかわからないことを教えてもらえるので、より明確なイメージを抱きやすくなります。目当ての職場があり、既にそこで働いているという知り合いがいる場合は迷わず話を聞きましょう。実際にその現場で働いている人から得る情報には間違いがないので、不安を大きく取り除くことができます。
睡眠不足を感じたら対策を行う
睡眠不足は二交代制勤務の最大の敵といっても過言ではありません。免疫力が下がって体調を壊しやすくなるのはもちろんですが、集中力が持続できず仕事の効率が大幅に下がってしまえば、職場にも迷惑をかけてしまうことになるでしょう。また、工場勤務は危険物を取り扱ったり、病院勤務は患者に薬の投与をしたりするケースもありますが、睡眠不足によって作業がおろそかになれば、取り返しのつかないような重大な事故を引き起こしてしまうかもしれません。個人では到底対処できないようなトラブルに発展する可能性もゼロではないので、睡眠不足には特に注意を払っておきましょう。「入眠前はスマホをいじらない」「ホットミルクを飲む」「温かいお風呂に入る」「アルコールやカフェインを飲まない」など、睡眠を上手にとるための有効な方法はたくさんあります。二交代制の仕事は、責任感を持って万全の体調で取り組まなければならないので、自分にあった方法を取り入れてみましょう。
もし少しでも不眠を感じるようなことがあれば、早目に対策を講じなければなりません。改善されないようであれば医師や専門家に相談することをおすすめします。
二交代制は特殊な働き方で、体調管理が難しいなどの課題があるのは確かですが、給料が高く、休日も多いというメリットもあります。人によって向き不向きはありますが、もし自分でもできると思うのであれば二交代制の仕事を選択肢に入れてみるといいでしょう。工場勤務などに照準を絞ればたくさんの求人があります。web上でもたくさんの求人があるので興味がある人は検索してみてはいかがでしょうか。
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