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2019/11/11(月) 配信
転職にともない、これまでの生活環境が一変する人も少なくありません。特に、勤務時間帯が変わると体調管理など心配なこともでてくるでしょう。その一つに夜勤があります。夜勤の場合、普通なら寝ているはずの時間に勤務しなければなりません。そのため、うまく睡眠がとれず体調を崩す恐れもでてきます。この記事では、睡眠の重要さを理解したうえで、夜勤に適した睡眠のとり方について説明していきます。
夜勤のある仕事に就くためには、「夜勤がどのような仕組みになっているか」を把握することから始まります。特に、夜勤にともない睡眠スタイルが通常と異なってくるため、求人への応募に際してはしっかり確認することが大切です。夜勤の仕事に就くと、睡眠時間の確保が難しいケースがあることも知っておきましょう。ちなみに、夜勤は「夜勤専属」と「シフト制」とに分けられます。
「夜勤専属」とは、文字通り夜勤のみをする働き方です。昼夜逆転があるとはいえ、ずっと同じ状態が継続するため、日中にまとまった睡眠時間の確保が可能です。交替勤務とは、異なり生活のリズムを整えやすくなるため、夜勤未経験の人も働きやすいといえるでしょう。なお、具体的な勤務時間は勤務先にもよります。もし、勤務開始が20時なら翌日5時、あるいは7時までといったケースが多い傾向です。
一方「シフト制」は交替勤務のことをいい、さらに「2交替制」と「3交替制」に分けられます。2交替制は、1日・24時間を2つのシフトに分ける方法で、「勤務時間10時間」「休憩時間2時間」から構成されるところが少なくありません。こちらは、1日の勤務時間が長いですが、夜勤明けの休みが長いため体調回復しやすいことがメリットです。
3交替制のほうは、昼・準夜勤・夜勤のシフトに分かれます。さらに、1週間ごとにシフトを入れ替えて働く場合が少なくありません。そのため、規則正しい睡眠時間の確保が難しいことが大きな課題です。それだけに、夜勤の仕事に就くようになってから睡眠を含めて健康管理に注意するようになった人も多いといわれています。もちろん、健康管理の必要性は夜勤だけではなく、すべての人にいえることです。
夜勤のある仕事に就くと、生活スタイルが昼夜逆転することが少なくありません。さらに、勤務時間が不規則なところもあり、十分な睡眠が確保できない場合もでてきます。ここでは、適切な睡眠をとらなかった場合に考えられる影響について説明します。
精神面への影響
まず、見逃せないのは睡眠不足による精神面への影響です。十分な睡眠がとれないと脳に疲労がたまり、仕事の効率が悪くなるリスクがでてきます。また、物覚えが悪くなったり、思考力が低下したりと日常生活におよぼす影響も少なくありません。その背景には、睡眠によって得られるものが大きいことが考えられます。起きているときは、脳がさまざまな刺激を受けてヒートアップしますが、睡眠によって鎮めることができるのです。また、起きているときは外界からの刺激を受けるため、脳はそれらを整理して記憶を定着する必要があります。脳がその作業を行うのも睡眠中なのです。
それだけに、十分な睡眠がとれないとストレスがたまり、うつ状態を引き起こす恐れがでてきます。その背景として、ストレスと睡眠との密接な関係にも注目されます。睡眠不足になるとストレスがたまり、ストレスがたまると眠れなくなるという悪循環を繰り返すことを知っておきましょう。
体への影響
睡眠不足になると、体への影響が避けられないのはいうまでもありません。「寝る子は育つ」とのことわざが有名ですが、実際、成長ホルモンが分泌されるのは睡眠中なのです。成長ホルモンは、睡眠中に分泌されるため、睡眠をとることで傷ついた細胞を修復して、疲労回復を促す働きがあります。また、睡眠がお肌の調子に直結する点も見逃せません。睡眠不足になると、成長ホルモンの不足が起きるため、肌荒れなど美容面に悪影響をおよぼす可能性が大きくなります。
また、生活リズムの乱れによって肥満や高血圧など、生活習慣病にかかるリスクも高くなります。さらにた、脂っこいものや糖分や塩分が多い食事は体によくありません。それらの分解に関わるホルモンの一つにコルチゾールがあり、こちらが分泌されるのは睡眠中です。しかし、睡眠時間が十分とれないとコルチゾールの分泌を妨げてしまい、脂肪分などが血中に流れ出すことから心筋梗塞など重篤な病気を引き起こすリスクが高くなります。睡眠不足になると、体の抵抗力が落ちるため風邪をひきやすくなる点も注意しておきましょう。風邪は万病の元といわれるだけに、くれぐれも無理をしないことが大切です。可能な限り休憩や仮眠をとりましょう。
睡眠不足になると、心身両面にさまざまな弊害が起きることが分かりました。そうならないためには、しっかり睡眠をとる必要があります。夜勤と一口にいっても夜勤専属の人もいれば、シフト制の人もいます。ここでは、夜勤専属とシフト制、それぞれの勤務体制に合った睡眠のとり方について説明します。
夜勤専属
夜勤専属の人は、休日も含め昼夜逆転の生活に徹することが大きなポイントです。昼間眠ることに抵抗を持つ人もいるかもしれません。しかし、それが当たり前だと割り切って生活しましょう。最初は慣れないことも多いですが、ある程度続けていると適応できるようになる人がほとんどです。一般的には、日の出とともに起きて朝日を浴びるというのが基本的な人間の生活スタイルです。しかし、夜に眠るだけがすべてではありません。決まった時間に睡眠がとれていれば、日中を睡眠時間に当てても問題はありません。
もし、自治体窓口や金融機関などに用事があり、日中に動きたい場合は昼間に仮眠をとり入れるとよいでしょう。ただし、日中に眠るためには夜間以上に眠りやすい環境づくりが不可欠です。「日中は暗くして寝る」「夜間は照明をつけて明るく過ごす」など、光を効率的に使うことで体のリズムを整えるためにも役立ちます。
シフト制
一方、シフト制の人は、昼に活動して夜に眠るという生活リズムをつくり、極力崩さないことが大切といえます。夜勤を控えている日は、日中に仮眠をとることが有効的です。また、仮眠はなるべく短時間かつ午前中のみにとどめるようにしましょう。その分、夜勤中の仮眠でカバーすることが可能です。夜勤中に60分程度眠った場合、夜勤前に180分以上眠ったときと同じくらい疲労が抑えられるとのデータも存在します。そのためには、夜勤中の休憩時間の長さがポイントです。
先述したように、2交替制の場合は「勤務時間10時間」「休憩時間2時間」が多いですが、勤務体制などによっては十分な仮眠がとれない場合もでてきます。しかし、短時間の仮眠でも疲労を抑えることができるため、10分程度でもよいので眠るようにしましょう。「夜勤明けに眠ればよい」と考える人もいるかもしれませんが、休憩時間を有効活用して体調を整えることが大切です。
質の良い睡眠は、睡眠時間の長さだけではありません。たとえ短時間でも眠ることで、疲労の軽減や体調を整える働きが期待されます。そのためには、仮眠のとり方が大きな鍵を握ります。ここでは、仮眠と効果的にとるためのポイントを紹介します。
室内環境
まず、大切なことは室内環境を見直すことです。これは、自宅で仮眠をするときに該当します。覚醒効果がある強い光を受けると睡眠の妨げにもなります。それを防ぐためには、寝室やベッドの場所が大事なポイントです。そのうえで、寝室に遮光カーテンの導入も検討しましょう。熟睡するためには、室温設定を無視することができません。エアコンを使い、夏場は頭に冷風、冬場は足元に温風が行くように調節するのも一案です。
日中は、まわりが騒がしいことが少なくありません。日中に眠るためには、同居家族に協力を求めるのはいうまでもないでしょう。もし、事情が許すなら夜勤の仕事をしていることを近隣の人に伝える方法があります。状況によっては、睡眠の妨げにならないように協力してもらえる可能性もあります。しかし、学校や保育所が近くにある場合は、協力は期待できないと考えましょう。
生活習慣
仮眠を効果的にとるためには、生活習慣を見直すことも大切です。眠れないからといってアルコールに頼るのはよくありません。健康面に悪影響がでるだけでなく、依存症のリスクも高くなります。また、コーヒーなどを飲むタイミングも大切です。カフェインの持続時間は4~6時間といわれていますが、人によっては睡眠の妨げになる場合もでてきます。さらに、満腹の状態で眠らないことも大切です。消化のために体が活性化しているため、寝付きが悪くなります。胃腸への負担を抑えるためには、消化のよいものを意識して摂取しましょう。深夜の食事を控えることや、仮眠の3時間以上前に食事を済ませることも大事なポイントです。
服装・姿勢
仮眠を効果的にとるためには、服装や姿勢を見直すことも必要です。外界からの刺激を軽減する方法としてアイマスクや耳栓を活用する方法があります。もし、耳栓が苦手な人は静かな音楽を部屋に流してもよいでしょう。また、服装にも注意が必要です。体をしめつけるような服装はよくありません。体の緊張をほぐすためにも、ゆったりした服装がおすすめです。すぐに起きなければいけないときは、横になるのは避けましょう。なぜなら、横になると副交感神経が優位かつ深い眠りに入ってしまい、起きてからも頭がすっきりしないことが少なくないからです。デスクに向かったまま眠るなど、リラックスしすぎないように心がけましょう。
せっかく仮眠しても、すっきり起きられないと本末転倒です。寝起きがつらいときは、仮眠から速やかに目覚めるポイントを知っておきましょう。まずは、ガムをかむ方法です。ガムをかむことで顎がリズムカルに動くため、脳が活性化しやすくなります。ガムをかむことで、脳内神経伝達物質セロトニンの分泌が増えることも、すっきりした目覚めにつながります。また、日中の仮眠なら外にでて強い太陽光を浴びることもよいでしょう。そうすることで睡眠ホルモンのメラトニンの減少にもつながり、眠気が和らぎます。さらに、背伸びをするなど体を動かす方法もおすすめです。
背中には、遅筋というゆっくり収縮する筋肉が集まっています。遅筋には長時間安定したエネルギーを発生させる働きがあり、体温上昇、全身の活動モード切り替えにも役立つでしょう。まわりの視線もあり、大胆な行動ができないときは、耳たぶを引っ張る方法がおすすめです。耳には100以上のツボがあり、頭の疲れをとるために効果的ともいわれています。左右の耳たぶを3秒ほど引っ張り、パチンと離す動作を繰り返すだけなので、簡単にできます。耳たぶは下のほうだけでなく、上下や左右、斜め方向に引っ張る方法もあり、耳全体をほぐすことにもつながります。また、その動作によって体温が上がり眠気が引くことも期待できるでしょう。
仕事を効率的にするためには、適度な仮眠をとることが大事なポイントです。しかし、仕事が立て込んだりして、どうしても仮眠がとれない場合もでてきます。そのような場合は、次のような応急処置方法を役立てましょう。まずは、人と話をする方法です。誰かと話をすることで脳が活性化するため、近くにいる同僚に話しかけるなど眠気覚ましを工夫しましょう。また、冷水で顔を洗ったり体をストレッチしたりすることで交感神経が活発になり、目覚めることが期待されます。
さらに、カフェインを摂取するのも一案です。ただし、一時的に眠気を感じにくくなりますが、効果がでるまでには30分程度かかるといわれています。また、カフェインが利きすぎて眠れなくなることもあるため、夜勤明けの就寝時間などを考えて摂取することが大切です。
夜勤に就くためには、仕事時間に合わせて生活リズムを整えることが大切です。しかし、最初からうまくいくとは限りません。むしろ、頑張れば頑張るほどプレッシャーを感じることもあるでしょう。ここでは、夜勤前日や夜勤明けに眠れないときの対策を紹介します。
リラックスする
眠れないときに焦りは禁物です。まず、心身ともリラックスするように心がけましょう。仮眠のときはリラックスしないことが大切ですが、就寝時にはリラックスできる状況づくりが大事なポイントです。そのための方法の一つが、ツボ押しです。なかでも、手首内側から親指2本分ほど離れた位置にある「内関」というツボ、あるいは頭頂部近くの「百会」というツボが快眠に効果的。また、鎖骨の下をやさしく指でたたいて筋肉をほぐすという、マッサージを行う方法もあります。こちらは、ベッドで座って行うほか横になって行うのもよいでしょう。
ベッドに入ってからは、リラックス効果があるアロマや音楽を利用する方法もあります。逆に、寝る前までスマホの持ち込みや読書を控えることが大切です。とにかく、ベッドのなかには、なにも持ち込まないようにしましょう。
横になって目をつぶる
眠れないときは、目をつぶるだけでも休息になります。目をつぶって静かにしているだけでも、脳の一部を休ませることができるのです。ベッドで就寝するときは、横になって目をつぶることが大事なポイント。眠ることを焦るあまり、さらに緊張して眠れなくなります。そのようなときは、いったん布団からでて気持ちをリセットするとよいでしょう。また、眠れなくてもよいと割り切ることで気持ちが楽になります。実際、いつの間にか眠っていることも少なくないのです。
夜勤のある仕事への転職後、睡眠不足による体調不良に悩まされる可能性もでてきます。もし、体調に異常を感じたときは速やかに医療機関を受診することを考えましょう。内科や心療内科の受診により、睡眠導入剤を処方してもらえる場合もあります。とにかく、一人で悩まないことが大切です。もし、やむを得ず退職になった場合でも在職中に受診しておいたほうが失業保険などの面で有利に働きます。また、仕事を辞めると社会保険を抜ける場合もでてきますが、その前に受診することを考えましょう。初診日がいつになるかによって、受けられる制度の対象が大きく変わるケースも少なくありません。
夜勤の仕事を続けるためには、適切な睡眠をとる必要があります。夜勤専属の勤務なら日中に睡眠をとることが大事なポイントです。一方、シフト制ならば日中に活動する生活リズムをなるべく崩さないほうがよいでしょう。夜勤には、割増賃金が得られるメリットがあります。そのメリットを最大限生かすためにも、睡眠には十分注意しながら働いてみてはいかがでしょうか。
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