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2019/10/18(金) 配信
食品製造の業務は、派遣でも人気の仕事です。しかし、食品製造業は工場内で行う作業のため、業務経験がなければどのような仕事をするのかイメージしにくいものでしょう。そのため、興味はあるものの応募するのをためらっている人もいるのではないでしょうか。そこで、本記事では食品製造業の基礎知識として、仕事内容や働くうえでのメリット・デメリット、給料の相場などを詳しく紹介していきます。
食品製造工場の現場では、パートやアルバイト、派遣社員は、食品加工や調理、包装、出荷など軽作業を担当することが一般的です。消費者が口にするものを製造していますので、どの過程の業務を担当する場合でも間違えたり不衛生な扱いをしたりすることは許されません。どのような場面においても、正確さや衛生面での注意が求められることが多い傾向です。工場によって異なりますが、24時間フルで稼働しシフト制・3交代の勤務体制をとっているところもあります。そのため、日勤のみの勤務と比べ体調を管理するのがやや難しい面があるでしょう。
しかし、深夜勤務は賃金が割り増しになりますので効率的に稼ぐことができます。収入を増やしたい人にとっては、食品製造業の勤務は狙い目です。なお、食品製造というと力仕事が多く、重労働というイメージを持っている人もいるかもしれません。しかし、現在は主要な作業の多くを機械が行うようになりつつあり、手作業で行う仕事は減りつつあります。相対的に力仕事の割合は少なくなっていますので、力のあまりない女性でも無理なく働くことが可能です。
同じ食品製造の仕事でも弁当や総菜、コンビニスイーツなど、工場によって取り扱う商品は異なり当然、業務内容にも違いがあります。ここでは、4つの食品製造工場を例として、それぞれの仕事内容や特徴を紹介していきましょう。
パン工場の仕事内容と特徴
パン工場は、パンのみを専門に製造しているところばかりではありません。全国展開しているコンビニやスーパーに製品を卸している大手の工場であれば、パンのほかにケーキやお菓子などの製造を行っているところもあります。クリスマスやバレンタインといったイベントがあるときは、パンではなくクリスマスケーキやチョコレート菓子など季節の商品の製造を担当することもあるでしょう。季節の変わり目やイベントの時期は、人員を増やして対応するため、求人がたくさん出る傾向です。
アルバイトやパート、派遣社員が担当する仕事は、パンに具材をトッピングするなど、基本的に単純な作業の繰り返しになります。複雑で難しい作業を求められることはほとんどないため、未経験であっても心配はいらないでしょう。なお、工場によってはパンの製造補助に携わることもあり、その場合はパン製造の技術的な面が学べます。
弁当工場の仕事内容と特徴
弁当工場では、「材料を下処理する」「調理する」「盛りつける」といった手作業で行う業務が多いです。複雑な作業はほとんどありませんが、流れ作業になるためスピードや正確さが求められます。同じことの繰り返しですので、勤務を続けて慣れてくれば早く正確にこなせるようになるでしょう。なお、工場により違いがあるものの、24時間体制で細かくシフト分けされていることが多い傾向です。たとえば、早朝のみの短時間シフトや深夜シフトといった働き方が可能なところもあります。そのため、自分のライフスタイルに合った時間帯で働くことが可能です。
食品製造工場は、どこも衛生面を徹底して管理し、万が一にも異物混入が起こらないようにさまざまな工夫をしています。なかでも、弁当は賞味期限が短いために、衛生管理が特に厳しいことが特徴です。業務に入る前の消毒や着替えを徹底、毛髪やほこりをとりのぞき、エアシャワーを受けるなど、食中毒や異物混入を防ぐさまざまな対策が取られています。
冷凍食品の仕事内容と特徴
冷凍食品工場で扱うのは、冷凍された商品です。すでにできている商品が冷凍倉庫に保管されていますので、製造や調理などは行いません。主な仕事は、検品や梱包、出荷などです。一般的に、冷凍食品の品質を維持するため冷凍食品工場の作業は冷凍倉庫で行います。冷凍倉庫のなかは、マイナス15度以下となりますので、一般的な食品工場と比べると過酷な仕事環境といえるでしょう。そのため、一般の工場作業よりも時給が高いことが多いです。また、温度差によって体調を崩しやすいため、こまめな休憩が義務づけられています。
飲料メーカー工場の仕事
飲料メーカー工場の仕事は、殺菌、充てん、出荷が基本となります。ただし、これらの作業はほとんどの工場で自動化されていますので、仕事の中心となるのは機械の操作や検品です。必要最低限の人員で作業しているため、食品製造工場のなかでは、飲料メーカーのパートやアルバイトの求人はそれほど多くありません。最も重要な工程は、品質管理の仕事で紹介予定派遣や正社員の求人が比較的多い傾向です。これは、責任をもって任せられる人材が必要なためでしょう。
食品製造業の仕事をしている人のなかには、働きがいを感じている人もいればそうでない人もいます。ここでは、働く前に知っておきたい予備知識として、食品製造業で働くメリットやデメリットについて紹介していきます。
食品製造業で働くメリット
食品製造業で働くメリットのなかでも大きいのが、未経験からでも始められるということです。商品が完成し、出荷していくまでにはさまざまな過程を経る必要がありますが、作業する人は一つの工程のみを担当します。工程ごとにしっかりしたマニュアルが用意されており、担当者は基本的に同じ作業を繰り返すため、仕事を覚えるのは比較的簡単です。また、扱っているのが食品のため、品質維持のために工場内の温度は一定に保たれています。暑さが苦手な人は、非常に働きやすいでしょう。さらに、衛生的できれいな環境で働けるのもメリットの一つです。
単純作業ですので、仕事を単調に感じる人もいるかもしれません。しかし、勤務を続け、技術が向上し段取りが良くなれば、作業スピードが上がって製造した商品のクオリティも目に見えて向上します。成長を実感できてやりがいを感じられることも、食品製造業で働くメリットといえるでしょう。
食品製造業で働くデメリット
食品製造業で働くデメリットの一つとして、まとまった休みが取得しにくいことが挙げられます。なぜなら、多くの工場で土日や祝日、お盆や正月でも稼働しているからです。繁忙期などは、24時間フルで稼働するところもあり、人員が不足している職場であれば、長時間にわたるシフトを組まれてしまうこともあるでしょう。仕事内容自体は、それほど重労働ではありませんが、立ちっぱなしの作業が基本です。そのため、慣れるまでは身体がつらかったり、足腰に疲れや痛みを感じたりすることもよくあります。
食品を扱うため、衛生面が特に厳しくアクセサリーやつけまつげ、ネイルやピアスなどは禁止されていることが一般的です。身なりに関する制限が厳しいことも、食品製造業で働くデメリットといえるでしょう。
食品製造の仕事は、特に経験がなくても始められることが魅力ですが、資格や食品に関連する業務の経験があれば採用時に有利になるでしょう。また、資格の種類や経験の内容、担当する業務内容によっては給料アップにつながることもあります。たとえば、第一種衛生管理者の資格です。衛生管理者は、常時50人以上の労働者がいる事業所では設置するように労働安全衛生法で定められています。第一種衛生管理者の資格を所持していると、現場の管理者やリーダーとして有利になる可能性があるでしょう。
食品を扱う施設では、食品衛生責任者を必ず置くことが必要です。そのため、この資格を持っていると、採用時に有利になる可能性があります。この資格は、食品衛生協会が開催している講習会に参加することで取得可能です。ちなみに、よく似た名称の資格に食品衛生管理者があります。こちらは、食品衛生法において規定されている添加物や食品を扱う施設において所持者の配置が義務づけられている国家資格です。この資格も所持していれば評価されるでしょう。
また、冷凍食品工場などで梱包・出荷がメインの仕事の場合は、フォークリフト免許を持っていると有利になる可能性が高いです。ほかの食品製造業とは異なり、冷凍食品の工場では、フォークリフトを使って冷凍倉庫から商品を積み替えたり、入出荷したりする作業が必要となります。フォークリフトによる作業は、免許がなければ任せられない仕事ですので、所持していると評価されるでしょう。職場によっては、フォークリフト手当が別途支給されることもあります。
生鮮食品を扱う工場では、野菜や果物、精肉などを切り分けたり加工したりする仕事があります。これまでにスーパーで食肉や鮮魚を加工したり、飲食店で調理を担当したりといった経験があれば、業務の際に活かせるため、採用の際も優遇されやすいでしょう。
食品製造の仕事で気になることの一つが、「給料はいくらくらいか」ということではないでしょうか。そこで、ここでは正社員、パート・アルバイト、派遣社員について、それぞれの平均年収や平均時給を調査した結果を紹介していきます。
正社員の平均年収
正社員の全国のおける平均年収は、約370万~380万円で月給に換算すると30万円前後です。平成29年度の製造業全体の平均給与は、約410万円ですので、食品製造業の平均給料はやや低い傾向にあるといえるでしょう。ただし、これは全国の平均値です。地域別にみると、高いところもあれば低いところもあり、年収ベースで100万円以上の差があります。たとえば、最も平均年収が高いのは関東地方で、特に東京は約452万円と高い水準です。反対に、最も低いのは沖縄県で263万円と低い金額になります。ただし、勤務先の規模や仕事の内容、経験などによって給料には差が出ます。未経験や転職した場合の初任給は、月給で20万円程度が相場です。
パート・アルバイトの平均時給
パートやアルバイトで勤めた場合の平均時給は、全国平均で920円前後です。ただし、正社員の給料と同様、時給も地域によって差があり、関東地方は高い傾向にあります。たとえば、東京都であれば平均時給は1000円以上のところがある一方、最も低い地方は沖縄県で時給の平均は800円程度です。しかし、食品工場の場合は夜勤ができますので、働き方によっては高収入を目指せます。なぜなら、法律により22時から翌朝の5時までの勤務では、時給を日勤のときの25%アップさせることが定められているからです。たとえば、日勤時の時給が1000円の場合、夜勤をすれば1250円になります。この差により、日勤だけのケースと比べ、夜勤をすると収入が高くなるのです。
食品工場のなかには、24時間稼働しているところもあります。食品工場で夜勤シフトに専従するというケースはあまりありませんが、夜勤を中心としたシフトにしてもらえれば、高収入を得ることも可能です。ただし、体調を崩してして休むことになれば、パートやアルバイトでは給料を得ることはできません。そのため、体調管理をしっかり行う必要があります。
派遣社員の平均時給
派遣社員として働いた場合の平均時給は1106円で、パートやアルバイトよりも高い金額です。特に、関東、東海、関西の三大都市圏の平均時給は1160円と、全国平均よりもやや高い傾向にあります。それぞれのエリア別でみてみると、関東は1186円、東海は1144円、関西は1152円です。(求人ボックス 給料ナビでの調査)なお、派遣社員は契約期間という制限がありますが、条件を満たせば年次有給休暇を取得することもできます。有給休暇が付与される基本的な条件とは、雇用されてから6カ月継続して勤務し、かつ勤務日の80%以上働いた場合は、10日分の有給休暇が付与されます。また、労働日数の少ないパートの人でも、所定労働日数に応じて有給休暇が付与されます。
また、加入要件を満たせば、社会保険にも加入できます。社会保険とは、健康保険、介護保険、年金保険、雇用保険、労災保険の5つの公的な制度のことです。これらは加入要件が異なり、たとえば労災保険はすべての雇用者が加入できます。一方、健康保険に加入するには1週間の労働時間が派遣元の一般社員の4分の3以上あるなど、いくつかの要件を満たすことが必要です。要件を満たして社会保険に加入できれば、健康保険や厚生年金の保険料は給料から天引きされますが、会社と折半となるため、負担は軽減します。社会保険に加入できれば、別で国民年金保険や国民健康保険をすべて自己負担で高い保険料を支払う必要がありません。そのため、実質的な手取りはパートやアルバイトと比べ、はるかに高くなります。
食品製造業は、扱う商品によって業務の内容が異なり向き不向きもあります。食品製造業が未経験なら、契約期間が決まっている派遣社員で働くのもいいでしょう。仕事が合わないと感じたら契約を更新しないという選択もできます。また、パートやアルバイトに比べて時給が高い点も魅力です。将来的に正社員を目指すなら、紹介予定派遣という働き方もあります。興味がある人は、グロップに登録して求人を探してみてはいかがでしょうか。
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