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2019/10/17(木) 配信
食品工場の仕事では、弁当やお菓子などさまざまな食品の製造過程に関わることができます。比較的求人も多く出ており、食品に興味を持っている人にはうってつけの仕事といえるでしょう。今回は、食品工場で行われている作業や、食品工場の仕事に向いている人の特徴などを具体的に紹介していきます。仕事を探している人は、これを参考に食品工場への応募も考えてみてはいかがでしょうか。
食品工場では、主に食品加工の仕事を中心として携わることになります。食品加工とは、食品の味や見た目を良くしたり、食べやすい形に整えたり、保存性を高めたりするための作業を指します。たとえば、冷凍食品やインスタント食品をはじめ、パンやお菓子など身近なものも食品加工の結果製造された製品です。取り扱う食材によって加工の方法や作業の内容などは異なりますが、食品をより良く便利な状態へ変化させるという点には変わりありません。現代ではさまざまな食品が加工されているため全国に数多くの工場があり、求人も比較的見つけやすいでしょう。
食品は、最終的に私たちの口に入るものです。健康に影響を及ぼすこともあるため、食品工場はどこも衛生管理が徹底されています。このため、実際に働く場合は衛生服を着用し、自身の健康など衛生面にかかわることにも注意を払いながら作業をしなければなりません。
食品工場といっても、取り扱う食材や製品は異なります。工場によって必要な作業が変わるため、自分がやりたい仕事内容かどうかを確認するためにも、どのような製品が取り扱われているのか事前に知っておくことが大切です。まずは、食品工場の仕事で取り扱う製品をいくつか見ていきましょう。
弁当
食品加工で取り扱われる製品のひとつが、スーパーやコンビニなどいたるところで販売されている「弁当」です。弁当と聞くと、ただ単に材料を弁当箱に詰めていくだけの作業をイメージするかもしれません。しかし、実際には野菜や肉、魚など工場に届けられる原材料の数や品質をチェックしたり、適切な温度で管理したり、包丁で切って下ごしらえをしたりするなど、さまざまな作業があります。ほかにも、原材料を焼く・煮る・揚げる、米を炊くなど、まさに料理そのものをするケースもあるので意外と大変です。
さらに、作ったご飯やおかずを傷まないように冷ましたうえで容器に盛り付け、フタをして食品表示ラベルを貼り、最終チェックを行ってから出荷まで行います。さまざまな工程があるため異物混入や食材の品質劣化が起きやすく、慎重な作業が求められるので注意しましょう。
パン
ほとんどのスーパーやコンビニでは、袋詰めの菓子パンや総菜パンが棚に陳列されています。実は、このような「パン」も食品加工が必要な製品のひとつであり、工場で製造されるものも多いです。パンの製造と聞くと、小麦粉をこねる、発酵させる、成型して時間をかけて焼き上げるなど大変な作業をイメージするでしょう。しかし、ほぼ人の手で作りあげる街のパン屋のパンとは違い、食品工場では製造工程のほとんどが機械化されています。このため、パン作りの専門的な技術や知識を持っていなくても問題ありません。
工場では、ベルトコンベアに乗せられて流れてくるパンに対し、あらかじめ決められた同じ作業を繰り返すだけで良いのです。たとえば、パンの上に具を乗せる、ケチャップやマヨネーズをかけるなど、機械で対応しにくい部分を補うケースが多いでしょう。また、完成したパンを包装用のベルトコンベアへ移し、不良品がないか目視でチェックしたり、包装されたパンを出荷用のラックに詰めたりするなどの作業も行います。
お菓子
子どもから大人まで好きな人が多い「お菓子」も原材料を加工して作られた食品です。スナック菓子やチョコレート類、ケーキなどさまざまな種類があり、製造するお菓子によって仕事内容は異なります。たとえば、チョコレートを加工する工場では、完成した製品の検品や梱包のほか、製造過程で使用した器具の洗浄なども行います。検品では、ベルトコンベアで流れてくるチョコレートを目視で確認し、割れていたり形が崩れていたりするものを見逃さず取り除かなければなりません。梱包では、機械が包装した製品を出荷用の箱に詰めていくのが基本です。このとき、完成品に対して検品を再度行うこともあるでしょう。
器具の洗浄では、チョコレートの型やボウルなど汚れたものを洗浄します。機械で洗浄する工場もあれば水と洗剤を使って手洗いする工場もあるので、気になる場合は事前に確認してみると良いでしょう。
冷凍食品
「冷凍食品」は、食品をすぐに食べられる状態に調理したうえで冷凍し、品質の劣化を防ぎつつ手軽に食べられるように加工したものです。製品の性質上、室温がマイナス15度ほどに保たれた工場の中、防寒着を着用しながら作業を行うケースが多いので寒さが苦手な人は注意しましょう。弁当の加工とは違って食品を調理するのではなく、すでに冷凍状態で保管された食品を検品したり梱包したりするのが基本です。検品では、賞味期限の切れているものはないか、破損など不良品はないか、異物の混入はないかといった点を目視でチェックします。梱包では、検品を通過した製品を段ボール箱などに詰めるほか、フォークリフトで運べるように荷積みすることが多いです。
なお、フォークリフトに乗せた段ボールは、出荷担当者が冷凍車へ積み込みます。体力や力が必要な出荷作業は男性が、検品や梱包などは女性が担当するのが一般的です。
食肉
食品加工は、特定の製品を製造するだけではありません。スーパーやデパートなどでは、カットされたさまざまな「食肉」が売られています。実はこれも食品加工の仕事のひとつであり、消費者が手軽に食肉を買えるように肉を軽量して切り分け、パッキングしているのです。食肉の加工では、スライサーという機械や包丁などを使い、肉をグラム単位で切り分けていきます。肉のカットには腕力が必要なように思えますが、慣れてしまえば余計な力を入れなくても機械や包丁のおかげで簡単に切れるようになるので安心してください。
このほか、冷凍された食肉を取り扱う工場や、ハムやベーコン、ソーセージなど加工品を製造する工場などもあり、仕事内容も大きく変わるので事前確認が欠かせません。いずれの工場でも、切り分けた肉や完成した製品などをパック詰めし、金属探知機などに通して異物の混入をチェックして出荷するという流れが多いです。
飲料
スーパーやコンビニには数えきれないほどのペットボトルや紙パック、缶や瓶入りの「飲料」が売られています。食品加工の仕事には、このようなジュースやお茶などの飲み物を製造し、容器に詰めるというものも含まれます。原材料を調合したり、液体を加熱殺菌したり、炭酸を注入したりして飲料として完成させるのです。飲料だけでなく、容器となるペットボトルや紙パックを一緒に製造している工場も少なくありません。完成した飲料をペットボトルや瓶、紙パックなどに充填して封をし、ラベルを貼って検品した後に出荷用のケースで梱包するという作業が多いです。
また、飲料の品質管理も重要な仕事のひとつです。目視によって異物の混入がないかチェックしたり、専用の機械を使って成分や濃度に異常がないかどうか調べたりすることもあります。
食品加工によって作られる製品、およびその作業内容の例がわかったものの、自分にできるのかと不安を感じる人も多いでしょう。いざ働いてから「想像していた職場や作業内容と違う」「自分には合わない仕事だった」とわかると、すぐに辞めたくなってしまう恐れもあります。このような事態を防ぐためにも、食品工場の仕事に向いている人の特徴を知っておきましょう。
集中力のある人
食品加工が向いている人の特徴として、まず「集中力が高い」という点が挙げられます。なぜなら、食品加工は担当する工程ごとに単純作業を繰り返すことが多く、集中力が低いと注意力が散漫になって失敗するリスクがあるためです。たとえば、検品作業ではベルトコンベアで流れてくる大量の製品を注視しなければなりません。同じ体勢で同じものを見続ける作業を長時間行うため、持続的な集中力が求められます。検品以外にも、大量の器具を洗浄したり同じ製品を同じように梱包し続けたりするなど、作業に変化があまりありません。このため、飽き性だったり、すぐに退屈したり眠くなったりしてしまうような人には向かないでしょう。
体力のある人
食品加工の仕事は座って行うものもありますが、基本的には作業時間のほとんどを立ったまま過ごすケースが多いです。また、食品を詰めたケースや原材料、器具など重いものを持ち運ぶことも珍しくありません。工場の規模や作業内容によっては、階段を何度も上り下りしなければならない場合もあるでしょう。このような事情から、食品加工の仕事は「体力に自信がある人」にも向いている。
責任感のある人
食品は、大人から子どもまで多くの人の口に入る可能性があるものです。万が一、異物が混入したり成分に異常があったりすると、多くの人の健康に被害を与えてしまうかもしれません。このため、食品加工の仕事は「責任感の強い人」に向いています。製造過程でおかしいところはないか、完成品に不良品がまぎれていないか、緊張感を持って検品などの作業を行わなければなりません。また、安全上の問題がなくても、食品の形が崩れていたり包装が正しくできていなかったりすると、購入者からクレームが入り、製品やメーカーのイメージが損なわれる恐れがあります。
単なる作業ではなく、食べる人の安全や企業イメージまで背負っているのだという「責任感のある人」にも向いている。
清潔な人
人の口に入る食品を扱うという性質上、食品加工の仕事には「清潔な人」が求められます。髪の毛が帽子からはみ出していたり、作業服が汚れていたり、爪が長く黒ずんでいたりすると、食品にゴミや雑菌が付着してしまい、重大な問題が起きるリスクがあるためです。食の安全を守るためにほとんどの工場では徹底的な衛生管理が行われており、清潔感のない人はそもそも採用してもらえない可能性もあります。日ごろから衛生面の意識が強く、身だしなみや入場手順に関するルールを厳守できる人が向いているといえるでしょう。
コミュニケーションをとれる人
工場の規模にもよりますが、食品加工の現場では多くの人が働いています。黙々と自分の作業に没頭する時間も長いですが、作業や休憩中にほかの人とコミュニケーションをとる機会も多いです。円満な人間関係を築くだけでなく、作業の指示を正確に理解したりわからないことを尋ねたり、新しい人に仕事を教えたりする能力が求められます。また、機械の作動音などが響いている工場も多いため、声が小さいとコミュニケーションに支障をきたし、ミスを招きかねません。このような理由から、「周囲としっかりコミュニケーションをとれる人」のほうが食品加工の仕事には向いているのです。
食品加工の現場では、製造工程ごとに作業を分担して行うことが多いです。このため、同じ工程を担当する人はもちろん、自分の工程とかかわる人との連携も意識することでコミュニケーション能力やチームワークが身につきやすくなります。また、弁当の総菜やお菓子などの製造を見たり経験したりすることで、調理スキルも得られるでしょう。器具の分解・洗浄や組み立てなどを担当し、機械の仕組みに関する知識やメンテナンス技術を覚えられることもあります。経験を積んでリーダーの立場になれば、自分の担当分だけでなく作業の全体像を把握し、メンバーに的確な指示を出す管理能力も鍛えられるでしょう。
食品工場で働きたい場合は、できるだけ規模の大きい工場を選びましょう。大規模な工場は作業を細かく分担するため、覚えることも少なくひとつの作業に集中できる可能性が高いです。担当する作業も必要に応じて随時変わり、苦手な作業をずっと続けずに済むこともあります。また、人間関係も大規模な工場のほうが楽なケースが多いです。人の数が多いため気の合う人を見つけやすいですし、気の合わない人とずっと一緒に作業を行う心配も低いでしょう。通勤を面倒に感じる場合は、送迎バスが用意されているところを選ぶと良いでしょう。自宅近くに発着場所があると、時間や手間をかけずに職場へ行けるため非常に便利です。
このほか、工場によっては売りに出せない訳アリ製品を格安で譲ってくれたり、製造しているものを従業員割引で買えたりするところもあります。経済面で大きな助けになる場合もあるので、チェックしてみると良いでしょう。
日本各地には、さまざまな種類の食品工場が数多く存在しています。自分が興味のある食品を取り扱っている工場や働きやすそうな工場を選べば、長く働くこともできるでしょう。単純作業がメインではあるものの、長く続ければ調理や機械に関する知識やリーダーシップが身につき、管理職への道が開かれる可能性もあります。自分の性格や能力に合った食品工場の仕事を見つけ、楽しみながら働いてみてはいかがでしょうか。
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