派遣、アルバイト、転職の相談はグロップで
2020/02/03(月) 配信
工場での勤務を希望している場合、資格を取得している人のほうが優遇されるのではないかと悩む人もいるのではないでしょうか。資格を取得しておくと、持っていない場合と比べてメリットがあることは事実です。この記事では、工場系の資格を取得するメリットや、工場で勤務する場合に取得しておくとよい資格について解説します。
工場と一口に言っても、そこで作られているものや扱われているものは食品関連から服飾品、自動車や機械など100種類以上にもわたっており、幅広いです。そのため、工場系の資格は、それぞれの業種で取り扱っているものによって必要とされる資格は異なります。資格の取得を考えるのなら、まずは自分が勤務している工場ではどのような資格が必要とされているのかを見極めることが大切です。
工場での作業の中には、専門的な知識や資格を持ち合わせている人しか就業できないものもあります。ただし、資格を持っていなければ工場で働けないわけではありません。資格を持っていなくても働ける求人や作業内容も少なからずあります。しかし、資格を持っていて得をすることはあっても損をすることはありません。将来的に見てもさまざまなメリットがあるため、可能であれば自分が関わっている仕事、あるいは関わる予定の仕事に直結する資格の取得を目指してみましょう。
資格を大きく分けると2つに分類することが可能です。ここからは、資格にはどのような種類があるのかについて解説します。
国家資格
国家資格は、資格試験が法律によって定められており、国や国から委託された機関や地方自治体によって試験が実施されます。国家資格を保有していることは、一定水準以上の知識や技術を持ち合わせていることを国から認定されている証です。国家資格を持っていることにより、資格を持っていない人と比べて特別の権利や地位を与えられているものも少なくありません。たとえば、弁護士や医者、電気工事士のように資格を持っていなければその業務を行えないものは、業務独占資格と呼ばれています。
また、中小企業診断士は、その資格を持っている人だけが名乗ることを認められた名称独占資格です。この他、宅建のように特定の業務を行ううえで設置することを法律上義務付けられている設置義務資格もあります。国家資格は難易度が高く取得することは簡単ではありませんが、国家資格の社会的な信用度は高く、他の人が就けない仕事に就業できるなどメリットが多いことが特徴です。国家試験に合格したうえで申請すれば受けられる免許や免状、登録証などがあります。技術士や危険物取扱者、自動車整備士などは、工場系の国家資格の一例です。
民間資格
民間資格とは、民間の団体や企業がそれぞれ審査基準を設けてその基準を満たした場合に任意で認定する資格のことをいいます。民間資格は法的根拠によらないことが特徴です。法律で規定されていないため、社会のニーズに合わせて対応できる強みがあります。民間資格の中には、国家資格や公的資格と同じく知識や技能があると認識されているものも少なくありません。また、直接職業に結び付く民間資格もあります。民間資格の中には有効期限が設けられているものもあり、そうしたものは期限が来ると再び資格を取り直す必要があります。民間資格の場合、認知されている信用度が高いものほど資格を取得する難易度が高い傾向です。工場系の民間資格には、自動車技士やエネルギー管理士、ボイラー整備士などがあります。
工場系の資格を取得しておくと、仕事を行ううえでさまざまな恩恵が受けられることがメリットです。ここからは、資格を取得しておくことでどのようなメリットが得られるのかについて解説します。
採用がスムーズになる
どのような資格であっても、取得するためにはそれなりの努力をすることが必要です。そのため、資格を持っていることにより、自分は努力ができる人であるという自己アピールにつなげられます。書類選考や面接の際にも、仕事に直結する資格を取得していれば有利になることがあっても不利になることはあまりないでしょう。そして、面接の際には、なぜその資格を取得しようと思ったのかなど動機を話すこともでき、面接官に対して好印象を与えられるチャンスにもなります。
さらに、工場の業務内容によっては、業務に従事するにあたって資格を持っていることが前提となるケースも少なくありません。そのため、従事したい工場の業務に直結した資格を取得していれば、採用側からは即戦力として期待されて採用につながる可能性も高まります。また、勤務をしていく中で、他の部署への異動を希望する場合があるかもしれません。その際にも、資格を有していることが有利に働くことがあります。採用や部署異動など将来的なことも含めて考慮すると、資格を取得することによってさまざまなメリットを期待できるでしょう。
給料が増える
勤務している工場の業務に関係する資格を保有している場合、給料が増える可能性があります。工場勤務の人の給料は、基本給の他に定期昇給や残業手当などが加算されることにより決定される仕組みです。工場の業務に関連した資格を有している場合、資格手当が加算されることがあります。資格を保有していることにより毎月資格手当が加算されていくため、長い年月で見たときに資格がない場合と比較して、もらえる金額は大きく変わってくるでしょう。
資格を取得するためには教材を購入したり勉強のために学校に通ったりするなど、それなりに費用がかかることも少なくありません。会社によっては資格取得を応援してくれる制度を設けているところもあり、そうした準備にかかる費用や受験料を全額もしくは一部負担してくれるケースもあります。また、会社が費用負担をしてくれない場合でも資格手当の制度がある会社に勤務しているなら、資格試験のためにかかった費用を回収することも可能です。
できる仕事の幅が広がる
工場の仕事の中には、資格を持っていなければ就業できない仕事もあります。工場での作業は安全を確保することが大切であるため、法律によって資格取得者でなければ従事できないと定められている場合があるからです。資格を保有していることによってそうした仕事に就業できるようになるため、仕事の選択肢を広げられるでしょう。また、資格を取得することによって、より幅広い作業を担当できるようになります。
さらに、現時点で勤務する工場で必要とされる資格以外の資格も取得しておくことで、将来的に別の会社に転職したり別の部署に異動したりする際にも有利になるでしょう。結果として、安定した収入の確保も目指せるようになります。この他のメリットとして、資格を取得するためには努力が必要であるため、会社側に対して仕事へのやる気をアピールすることが可能です。特に、工場の業務に関連する資格を取得した場合は、会社への貢献を評価してもらえる場合もあるでしょう。
キャリアアップにつながる
工場勤務をしている人の中には、将来的に昇進を視野に入れている人も少なからずいるでしょう。工場勤務における上部ポジションとして、経営サイドからいえば生産管理、従業員サイドからいえば安全管理や衛生管理といったものがあります。管理者や責任者の立場になるためには、何らかの資格を保有していることが必須条件とされていることも少なくないです。また、これらの資格を取得するためには、実務経験を積んでいることが条件とされている場合もあります。
資格を保有していると、その業務に関して一定水準の知識を持ち合わせていることの証明になります。管理者のポストに空きが出た場合に、その資格を持っていれば白羽の矢が立ち抜擢してもらえる可能性も出てくるでしょう。さらに、工場に勤務したときに派遣やパート、アルバイトといった業態であった場合でも、資格を取得することにより正社員登用への道が開ける場合もあるでしょう。将来的なキャリアアップを目指したい人は、資格の取得を目標にしていて損はありません。
資格を保有していることによりさまざまなメリットがあるのは事実ですが、工場系の資格といっても多くの種類があります。資格を取得する際には手当たり次第取得するのではなく、勤務している工場の業種に合ったものであることがポイントです。勤務している工場の業種とまったくかけ離れた資格を保有していても、仕事に生かせないばかりでなく、その資格を取得するために必要な費用や時間が無駄になることもあります。
また、資格はそれを取得することがゴールなのではなく、それをどう生かしていくかが重要です。資格を取得したことで安心するのではなく、そのスキルに関しての勉強は資格取得後も続けていくことが必要となります。そうした努力を積み重ねていくことで、変化があった場合にも自然と対応できるようになるでしょう。資格を取るタイミングに関しては、先に仕事を決めてからのほうがよい場合も少なくありません。仕事を決めた後に、その仕事に関連する資格を取得するようにすれば効率が良いです。
ここからは、工場勤務をしている人が取得しておくとよいおすすめの資格を紹介します。
荷物運搬に関する資格
多くの工場では、荷物の運搬業務が発生します。大型の荷物や重量のあるものの場合、人の力だけでは持ち運びができないことも少なくありません。荷物運搬に関する資格として重宝がられるのは、フォークリフト免許、玉掛け資格、クレーン運転免許です。フォークリフト免許を取得するためには、学科を11時間、実技を24時間受講すればよいため、比較的取りやすい資格であるといえるでしょう。
また、フォークリフト免許の合格率は90%以上と非常に高いことも魅力の1つです。クレーンのフックに荷物をかけたり外したりする玉掛け資格は、18歳以上なら誰でも取得できます。講習は、12時間の学科と7時間の実技で合計3日間と、とても短期間での取得が可能です。クレーン運転士免許は扱うクレーンの大きさによって資格試験の難易度は異なりますが、5t未満のクレーン運転士の試験は学科試験だけを受ければよく、合格率も高いことが魅力となります。
設備関連の資格
工場の設備には、大量の熱や電気を発生させるものも少なくないため、安全な作業を行うために専門知識を持った人のみが作業を行えるケースも多々あります。工場ではガソリン等の危険な薬物を使用することも多く、危険物取扱者やボイラー技士、電気工事士といった資格を持っていると有利でしょう。国家資格の危険物取扱者は3種類の分類があり、乙種を所有している人が多い傾向にあります。取得している人が少ない甲種を所有していれば、給与の面での優遇を期待できるでしょう。
ビルのメンテナンスに必要なボイラー技士は、学習期間が短期間であることが魅力です。2級ボイラー技士になるには、試験に合格する他にボイラー実技講習もしくはボイラー取扱技能講習を受講することが必要となります。電気工事士は第一種と第二種があり、筆記試験の他に実技試験を受けることが必要です。設備関連の資格は難易度が高いものが多いですが、資格を取得しておけば給料に手当が加算されることが少なくありません。
職場づくりに関係する資格
工場では、従業員が安心して仕事に取り組めるように職場環境を整えなければなりません。さらに、工場内の安全を保つためには衛生管理にも力を入れる必要があります。そうしたことに取り組みたい場合は、衛生管理者や安全管理者、特定化学物質等作業責任者といった資格を保有しておくとよいでしょう。50人以上の従業員がいる工場の場合は、従業員の人数に応じた数の衛生管理者を置くことが法律で定められています。こうした資格を取得しておけば、会社側から重宝されるでしょう。
加工関連の資格
工場では、業種ごとにさまざまなものを加工して1つの製品を作り上げていきます。そのため、加工に関する資格を取得しておくことはプラスになるでしょう。工場ごとに食品や鉄鋼など、扱うものは多様であるため、必要となる加工に関する資格もそれぞれ異なります。加工に関連する資格としては、自動車整備士やアーク溶接作業者、ガス溶接作業者、プレス金型取替作業者、菓子製造技能士などがあります。取り扱うものが特化されているため、他業種の工場に派遣された場合は役に立たないことも少なくないです。しかし、その業種の工場で仕事を継続したいという希望がある場合は、資格を取得しておくとメリットがあるといえるでしょう。
工場系の資格を取得しておくことで、給料が優遇されたりキャリアアップが望めたりするなど、さまざまなメリットが得られます。工場系の資格といっても多種多様です。取得するなら自分が勤務する工場の業種に即したものを選ぶことがポイントになります。資格の中には難易度がそれほど高くないものもあるため、工場での勤務を考えている人は資格の取得を目指してみてはいかがでしょうか。
グロップグループの求人情報サイトGROP WORK STYLEの「製造・工場の求人一覧」お仕事検索はこちら。