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有機溶剤作業主任者はどんな資格?
仕事内容や資格の取得方法をチェック!

2019/10/16(水) 配信

有機溶剤作業主任者はどんな資格?仕事内容や資格の取得方法をチェック!

 有機溶剤作業主任者とはどのような資格なのでしょうか。有機溶剤作業主任者は高いニーズがあり、仕事にも活かしやすいところが魅力の資格です。しかし、どのような仕事をするのかよく分からないという人も多くいるでしょう。ここでは、有機溶剤作業主任者の仕事内容や資格の取得方法などについて説明していきます。有機溶剤作業主任者の資格について気になる人はぜひ参考にしてみてください。

そもそも有機溶剤作業主任者が扱う「有機溶剤」って?

そもそも有機溶剤作業主任者が扱う「有機溶剤」って?

 そもそも有機溶剤作業主任者が扱う「有機溶剤」がよく分からないという人に向けて、ここでは有機溶剤が表すものや危険性などの有機溶剤の特徴について解説していきます。有機溶剤がどのようなものなのかを知り、有機溶剤作業主任者の仕事理解を深めていきましょう。

「有機溶剤」が表すもの
 有機溶剤は、ものを溶かすことができる有機化合物の総称を指しています。主に、油や蝋、樹脂などの水に溶けにくいものを溶かすために使用されることが多いです。たとえば、自動車や家などの塗装をしている企業において、機械類の洗浄をするときに使用されたり、印刷業ではインクの拭き取りに使用されたりしています。ほかにも、モノの表面をきれいにしたり、家の床にツヤを出したりするときなどに使われるのが特徴です。なお、有機溶剤といっても、その中にはエチルベンゼン、四塩化炭素、クロロホルムなどいろいろな種類があります。

 有機溶剤を使用する現場では、有機溶剤作業主任者が現場の指揮・監督を行うと決められているので、そのような作業場には有機溶剤作業主任者の資格取得者が必要です。有機溶剤はあらゆるところで使用される便利なものですが、しっかり換気をしながら使わなくてはいけないなど、使用上の注意としていくつかの項目を守って使わないといけません。使用上の注意を守らないで使用すると体調が悪くなってしまう危険があるなど、身体に何らかの影響を与えることもあるのです。



有機溶剤の危険性

有機溶剤の危険性
 有機溶剤はさまざまなものに対して使用することができて便利なものであり、正しく使えば危険はありません。ただし、蒸発した有機溶剤が人体に吸い込まれると、中毒症状によって頭痛や吐き気が引き起こされる場合があります。有機溶剤は一定の気温であれば液体のままですが、常温では蒸発するという特徴を持っています。そのため、場合によっては蒸発した有機溶剤を口から吸いこんでしまうということもあるでしょう。

 また、有機溶剤は呼吸で体内に入るだけでなく、皮膚からも吸収されることがあるので、常温の中で蒸発した有機溶剤を気付かないうちに皮膚から取り込んでしまい、体調に悪影響を及ぼす可能性もあるのです。正しい知識を持ちながら使用しないと危険がある物質であることからも分かるように、安全に扱うためには一定の知識が必要になります。そのため、それらを使う現場においては有機溶剤作業主任者の資格を持っている人が作業にあたることが定められているのです。



使用する具体的な場面

使用する具体的な場面
 有機溶剤は、日常の生活に関わるさまざまなものに活用されています。たとえば、農薬・火薬や写真用薬品、医薬品などの製造のほかにも、合成樹脂、化学繊維、ゴムなどの製造に使用されています。また、香料や甘味料の製造や車・家の塗装、つや出し、防水などにも使われているのです。さらには、印刷加工や看板作成、クリーニングや掃除にも使用されることがあるなど、日常生活に密接に関係している物質であることが分かるでしょう。一般家庭で使用することはほとんどないかもしれませんが、化学繊維や合成樹脂などの製造所や印刷工場などで使用されることが多くなっています。

有機溶剤作業主任者とは?

有機溶剤作業主任者とは?

 ここからは有機溶剤作業主任者とはどのような資格なのかを説明していきます。有機溶剤作業主任者の資格を持っているとできることや資格取得のメリット、危険物取扱者との違いについても解説します。特に有機溶剤のなかには危険物と見なされているものもあり、それらを取り扱うことができる有機溶剤作業主任者と危険物取扱者とは何が違うのか疑問に思う人もいるでしょう。ここではそのような疑問について分かりやすく説明していきます。

資格があるとできること
 有機溶剤作業主任者の資格は、労働安全衛生法において定められている国家資格であり、エチルベンゼンや四塩化炭素、クロロホルムなどの有機溶剤を使用する場面には、有機溶剤作業主任者がいなければならないと定められています。そのため、有機溶剤作業主任者の資格があれば、現場の責任者としての役割を果たせる可能性があるのです。有機溶剤作業主任者は有機溶剤を使用する現場において、そこで働く人たちに危険が及ばないように現場の指揮をとったり、全体を監督したりします。

 有機溶剤作業主任者の具体的な仕事内容としては、有機溶剤による健康被害を防止するために、現場で衛生の確保をしたり、有機溶剤の取り扱いについて配慮したりすることが挙げられます。有機溶剤は、医薬品や香料の製造、印刷工場などさまざまな分野で活用されており、高い需要がある物質です。そのため、有機溶剤作業主任者の資格を持っていることで製造業や印刷業をはじめとした、あらゆる業界において仕事の幅が広がる可能性があります。有機溶剤作業主任者という資格の名前だけ聞くと、なんだか難しそうだと思う人もいるかもしれませんが、さまざまな業界で需要の高い資格になるので、特に工場で働きたいという希望がある場合は取得しておくと良いでしょう。



危険物取扱者との違い

危険物取扱者との違い
 有機溶剤には数多くの種類がありますが、消毒に使用するエタノールや燃料として使われるガソリンも危険物に該当することからも分かるように、有機溶剤の中には危険物に指定されているものもあります。このような危険物に指定されている有機溶剤を一定数以上保管するためには危険物取扱者の資格が必要です。有機溶剤作業主任者も危険物を取り扱えるのではないかと思う人もいるかもしれません。この2つの資格は一見すると似ているようですが、有機溶剤作業主任者は有機溶剤を安全に使用するための指導ができる資格であるのに対し、危険物取扱者は危険物を扱うための資格であると区別することが可能です。

 そのため、危険物取扱者の資格だけでは危険物に含まれる有機溶剤について安全のための指揮・監督はできません。工場での指揮や監督をしたいと考えている人は危険物取扱者の資格だけあれば良いと勘違いしないように注意してください。ちなみに、危険物に該当する有機溶剤を扱う場合は、有機溶剤作業主任者と危険物取扱者の両方があったほうが便利です。危険物に該当する有機溶剤を使う場面での指揮や監督ができるだけでなく、その物質の保管もできるというのは、採用する企業にとっても欲しいと思う人材になるでしょう。有機溶剤作業主任者の資格取得を目指すならば、危険物取扱者の資格も一緒に取るのがおすすめです。



資格取得のメリット

資格取得のメリット
 有機溶剤作業主任者の資格取得のメリットとしては、有機溶剤を使用する職場で働く場合、有機溶剤作業主任者の資格があれば給料面で優遇される可能性があるという点が挙げられます。有機溶剤作業主任者の資格を持っていれば、有機溶剤を使用する現場の指揮や監督をするなど、責任者の立場になることが可能です。中には責任者の立場にはなりたくないと考える人もいるかもしれませんが、現場の責任者になるわけではなくても、仕事内容によっては有機溶剤作業主任者の資格が必須と定められていることもあります。

 特に、有機溶剤を使うことが多い職場であれば、そのような条件が提示される可能性も高いです。そのため、有機溶剤作業主任者の資格があれば、就職・転職のチャンスを広げられる可能性があるといえるでしょう。有機溶剤を使用する分野としては、薬品や化学繊維の製造、クリーニングなどあらゆるところがあります。資格を取得することで、有機溶剤に関する一定の知識があることを示すことができるので、採用のときにも有利になるかもしれません。有機溶剤はさまざまな分野で使用されているため、これから転職を考える人にとっては、有機溶剤作業主任者の資格を持っているだけで、求人の幅が広がるというメリットもあるのです。ぜひ資格を取得して採用につなげましょう。

有機溶剤作業主任者の資格の取得方法

有機溶剤作業主任者の資格の取得方法

 ここからは有機溶剤作業主任者の資格の取得方法について説明していきます。資格取得のために必要なことや受講方法など気になる人が多い情報について解説するので、これから資格試験を受けようかと考えている人は参考にしてみてください。

資格取得のために必要なこと
 有機溶剤作業主任者の資格取得のためには、都道府県労働基準協会などがおこなっている有機溶剤作業主任者技能講習を受講する必要があります。講習の内容は、有機溶剤による健康被害や防止方法、保護具に関する知識、作業環境の改善方法、関係する法律などが含まれています。また、すべての講習にかかる所要時間は約12時間程度といわれています。このような内容の講習を2日間受けた後、2日目の終わりにおこなわれる修了試験に合格することで有機溶剤作業主任者の資格を手にすることが可能です。

 なお、修了試験には実技試験は含まれておらず、筆記試験のみとなっているので、筆記試験のみクリアできれば資格を取得できます。実際に現場で作業をする場合は技能が求められますが、試験を通過するうえでは未経験でも問題ありません。



受講方法や条件

受講方法や条件
 有機溶剤作業主任者の資格を取得するためには特別な条件は特になく、18歳以上であれば誰でも取得可能です。実際の現場で主任者として指揮や監督を任してもらえるかどうかは採用企業の判断によって変わりますが、18歳未満でも有機溶剤作業主任者の資格を取得することで、現場を任してもらう仕事ができる可能性があるといえるでしょう。講習を受講するためには、受講料はおよそ1万円で、その他に教材費がかかります。

 ただし、かかる費用は講習をおこなう機関によっても若干異なるので、講習を実施する機関が決まったら問い合わせてみると良いかもしれません。なお、有機溶剤作業主任者に対する需要は高いことから、講習は月1回程度おこなわれているので、1年間の間に何度も受講するチャンスがあります。ここでは資格を取得するための目安となる費用や日程について紹介しましたが、年によって異なる部分もあるので、実際の費用や日程については都道府県労働基準協会などに問い合わせて確認すると良いでしょう。



難易度

難易度
 有機溶剤作業主任者の難易度に関してですが、試験の合格基準は各科目の得点率40%以上、全科目の合計得点が全体の60%以上となっています。なお、有機溶剤作業主任者の合格率は、90%を超えていると言われているので、2日間の講習をしっかりと受講して勉強すれば、試験に合格できる可能性が高いといえるでしょう。ちなみに、いくつかある講習内容の中でも有機溶剤を使用することに関係する法律に関しての知識は覚えるのが難しいかもしれません。しかし、すべてを覚えていなくても試験に合格する可能性はあるので、あまり心配しすぎる必要はありません。

 2日間しかない講習の中であらゆる知識を一気に吸収するのは難しいと思う人は、前もって対策をしておくと安心できるでしょう。有機溶剤作業主任者のテキストは書店でも入手できるため、不安な場合は事前に勉強しておくのが良いかもしれません。ちなみに、講習で教えてもらう分野に関しては何度も改定がおこなわれているので、最新の情報が記載されている教材で勉強するのがおすすめです。なお、自動車整備士を養成する専門学校などでは、有機溶剤作業主任者の資格を取得するためのカリキュラムが組まれている場合が多くあります。

 有機溶剤作業主任者の資格試験では実技はありませんが、実際に仕事をするうえでは作業できるかどうかも重要になるでしょう。専門学校であれば板金塗装の実習など、有機溶剤を使った授業を受けることもできるので、有機溶剤を扱う仕事に就きたいと考えている人は、このような専門学校に通って技術を身につけておくのも良いかもしれません。実習を経験しておくことで、作業現場に入ったときも慌てずに対応できるようになる可能性が高いでしょう。

有機溶剤作業主任者の資格を取得して仕事に活かそう!

有機溶剤作業主任者の資格を取得して仕事に活かそう!

 有機溶剤に関わる仕事をする場合、有機溶剤作業主任者の資格を取得すれば仕事に活かせる可能性が高くなります。なお、有機溶剤に関わる仕事は「クロップ」で探すことができ、web上で簡単に応募できるので、活用してみてください。これから転職を考えている人は有機溶剤作業主任者の資格を取得して、有機溶剤に関わる仕事で活躍しましょう。

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