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在庫管理ってどんな仕事なの?
倉庫管理主任者資格の特徴を知ろう

2019/10/03(木) 配信

在庫管理ってどんな仕事なの?倉庫管理主任者資格の特徴を知ろう

 在庫管理は幅広い業種で需要が高い役割とされています。在庫管理の仕事に興味を持つ人の中には、仕事の内容や求人、資格などに関する情報を入手したいと考えている人もいるのではないでしょうか。この記事では在庫管理とはどのような業務なのかについて、また、仕事の流れや応募に必要とされるスキルや倉庫管理者資格について詳しく紹介します。

在庫管理をする仕事って何?

在庫管理をする仕事って何?

 在庫管理といっても、具体的にどのような業種でどのような内容の作業をするのかイメージしにくいという人もいるかもしれません。この段落では、在庫管理とはどのような仕事であるのかを紹介します。

在庫管理の仕事とは
 在庫管理の仕事はさまざまな業種において欠かすことのできない役割とされています。たとえば、雑貨店やアパレルショップ、家電量販店やスーパーマーケットなどは毎日のように注文品の入荷や品出し、出荷などがあるのです。そのため、在庫の数や状態を正しく管理する人がいなければ、店舗全体の業務がスムーズに進まなくなってしまいます。

 また、在庫管理担当者の具体的な作業内容に含まれるものは店舗によって違う場合も珍しくありません。そのため、店舗の数だけ、それぞれで異なる商品管理の仕事が存在するともいえるのです。それから、在庫管理者が担当する業務の範囲は店舗に陳列された商品の管理に限定されるとは限りません。倉庫内で扱う商品や在庫を管理するといった業務もあります。特に、小規模のスーパーマーケットやアパレルショップなどの場合、店舗と倉庫、両方を総合した在庫管理業務が求められるケースもあるのです。加えて、入荷した商品の検品や棚卸しといった実際に商品に触れる軽作業から事務作業などのデスクワークまでが、商品管理の実務内容に含まれる場合もあります。

 店舗内で商品管理の作業をする場合、商品管理だけをしていれば良いとは限りません。在庫チェックや品出しをしながら、状況に応じてレジでの会計業務や接客といった他の作業にも対応しなければならないケースが一般的です。それに対し、倉庫内の商品管理担当者の場合では、入荷した商品を管理する業務がメインとされ、他の業務には対応しなくて良いケースが多くなります。



在庫管理の仕事に応募するためには?

在庫管理の仕事に応募するためには?
 「在庫管理」という職種名で掲載されている求人では経験者や有資格者を対象としているケースが多いため、未経験や未資格では応募できない事があります。在庫管理業務を統括するためには、倉庫内で行われる作業の流れ全体を把握していないとスムーズに作業することは難しいためです。つまり、「在庫管理」という職種名で求人掲載がされている場合、実際には在庫管理部門の責任者が求められているといえるでしょう。

 ですから、未経験者はまず、ピッキングや検品、梱包(こんぽう)といった在庫管理に関連するアルバイトや派遣の仕事を経験することがおすすめです。あるいは、スーパーマーケットやアパレルショップの「店員」などの業務内容に在庫管理も含まれている場合もあるため、選んでみるのも良いでしょう。さまざまな職種を経験する過程で在庫管理や商品管理に関連する知識を蓄えることができれば、在庫管理求人の応募資格を満たせるようになります。

 また、パソコンやタブレットなどを扱うスキルに関しては、それほど高い知識や経験が求められるケースは多くありません。店舗内の商品管理の場合、簡単なデータ入力やマウスクリック程度ができれば問題ないでしょう。一方、倉庫内の商品管理の場合はパソコンスキルが必要とされるケースはほとんどないといわれています。



在庫管理の仕事の流れ

在庫管理の仕事の流れ 
 在庫管理業務の流れは「在庫数チェック」「在庫の適切な保管」「在庫数の調整」「在庫の処分」といった4つのステップに分類されます。もちろん、取り扱う商品の数は1種類ではなく、入荷時期から品出しや出荷時期まで、それぞれ異なるのです。何種類もの在庫がそれぞれどのステップにあるかについて総合的に把握し、計画性と臨機応変を両立させていく必要があります。

 在庫数チェックに含まれる作業は3種類です。まず、入荷した商品の数が注文数と一致しているかどうかを確認して、数が足りないなど不一致の場合は仕入先に連絡して調整が必要です。次に、倉庫内の在庫数がデータ上の在庫数と一致しているかどうかを確認します。実務に置いては、数え間違いや商品を出し入れした際のチェック漏れによってデータ上の在庫数と実際の在庫数が一致しないといったケースも少なくありません。在庫数が合わない場合は、報告書の作成や原因追及といった仕事も在庫管理担当者に課せられることがあります。3番目は店舗に品出ししたり売れたりした商品や注文を受けて出荷した商品の数量と照らし合わせ、倉庫内在庫の数量をチェックする業務です。

 在庫数チェックは店舗や企業の損失を防止するために重要な業務とされています。データの在庫数と実際の在庫数が合わない場合、不正が原因の可能性もあるためです。たとえば、仕入れ元が意図的に注文数よりも少なく出荷していたり、従業員が商品の万引や横流しなどをしていたりするケースも実際にあります。在庫管理の仕事には、そのような不正が起こらないように監視をする役割もあるといえるでしょう。

 在庫の品質を保持し、品出しや注文に即時対応できるように整理するなど、在庫を適切に保管することも在庫管理担当者の大切な業務です。また、在庫数の調整業務においては在庫数を把握することによって追加注文をしたり、在庫を早く処分して新しい入荷用のスペースを確保するための値下げを検討したりします。商品には消費期限や流行などもあるため、いつまでも売れない不良在庫は最終的に値下げや廃棄処分をすることも必要です。

倉庫管理主任者資格って何?

倉庫管理主任者資格って何?

 この段落では在庫管理の仕事に応募するときに必要とされるケースも多い「倉庫管理主任者資格」について紹介します。

倉庫管理主任者資格の特徴
 倉庫管理主任者資格とは、平成14年4月1日に倉庫業法改正が施行された際に設けられた資格で、倉庫の適切な管理に必要となる知識と能力を有する者を認定するというものです。そして、倉庫業者には倉庫管理主任者の選任が義務付けられています。

 倉庫管理業務の経験を持たない人が在庫管理の仕事に就きたい場合は、講習を受けて受験し、倉庫管理主任者資格を取得するといった方法が良いでしょう。講習をまじめに受講すれば受験合格の難易度は比較的低いといわれています。



倉庫管理主任者の選任要件とは?

倉庫管理主任者の選任要件とは?
 倉庫管理主任者の選任条件は「倉庫管理業務に関する2年以上の指導監督的実務経験か3年以上の実務経験者」「国土交通大臣の定める講習を修了した者」と規定されています。および、上記と同等以上の知識と能力があると認められる者を選任することも可能です。



倉庫管理主任者資格取得の受講内容を知ろう

倉庫管理主任者資格取得の受講内容を知ろう 
 倉庫管理主任者資格を取得するためには以下の5つを受講します。「倉庫業法の概要(1時間)」「倉庫業における労働災害の防止(1時間)」「倉庫における火災防止(1時間)」「倉庫管理実務(1時間)」「自主監査体制の整備(45分)」です。すべての講習と受験を1日で済ませることができますが、講習開催日と受講できる定員は限定されており、地方によって開催頻度も異なります。講習日と講習会場および定員数は全国の倉庫協会や倉庫業連合会が設定しており、募集開始日時以降に願書提出による申し込みが必要です。一般社団法人日本倉庫協会のホームページ内の「倉庫管理主任者講習会」という案内ページに詳細情報が掲載されています。

倉庫業にはどんな種類があるの?

倉庫業にはどんな種類があるの?

 倉庫業とは倉庫となるスペースをレンタルすることで利益を得る事業です。また、倉庫業の種類は「普通倉庫業」「冷蔵倉庫業」「水面倉庫業」の3つに大別されます。普通倉庫業は農業から製造業や鉱業まで幅広い産業に属するさまざまな商品と個人の財産などを保管する業種です。普通倉庫業は、さらに、「1~3類倉庫」「野積倉庫」「貯蓄槽倉庫」「危険品倉庫」「トランクルーム」の5種類に分類されています。冷蔵倉庫業は水産物や食肉、冷凍食品といった8類物品を10℃以下で保管できる倉庫業です。それから、「水面倉庫業」とは原木などの5類品物を水面に浮かべて保管する業態を指します。

在庫管理の仕事のメリットとデメリット

在庫管理の仕事のメリットとデメリット

 この段落では在庫管理の仕事にどのようなメリットとデメリットが存在するのかについてみていきましょう。

在庫管理の仕事のメリット
 在庫管理にはさまざまな業務が含まれているため、働く中で多くのスキルを身に付けることができます。まず、商品管理スキルです。加えて、在庫を把握しやすいように管理する業務を通じて整理整頓のスキルがアップするでしょう。また、会社の財産である商品を管理するという責任の高い仕事のため、自然に集中力や注意力が養われます。さらに、在庫管理の経験を活用してスタッフの教育や行動管理、作業の進捗(しんちょく)管理やマニュアル作成といったリーダーに抜擢されるチャンスもあるのです。場合によっては社員に登用される可能性もあるでしょう。ピッキングや品出しといった業務であれば未経験から働けるケースも少なくありません。



在庫管理の仕事のデメリット

在庫管理の仕事のデメリット
 職場によっては空調設備のある快適な環境での軽作業がメインとなるケースもありますが、中には冷凍庫内や暑い場所での作業が多いケースもあります。作業環境によっては、汗をたくさんかくことによる脱水症状や汗が冷えて風邪をひくことにも注意しなければならない場合もあるでしょう。加えて、就労時間が夜勤や早朝勤務になるケースもあり、体調を崩さないように健康管理をするのが大変かもしれません。それから、多忙なときは作業量が多く休憩時間以外はずっとハードな肉体労働が続くケースもあり、筋肉痛や腰痛などに悩む人もいます。時間に追われて仕事中に走り回らなければならないこともあるでしょう。このように、体力があまりない人にとっては過酷な労働環境になってしまうケースもあります。

在庫管理業務に向いている人

在庫管理業務に向いている人

 在庫管理に適性がある人としては、5つのタイプがあります。まず、体力があって体を動かすことが好きな人です。在庫管理業務では忙しいときには休む暇もなく心身を酷使しなければならない場合もあります。また、荷物の上げ下ろしや運搬をする機会も多いため、足腰が頑丈であることも重要です。体を壊して業務に支障をきたさないよう、日頃から健康管理を徹底できる人材が求められています。

 在庫管理業務では仕入れ元の業者や配送ドライバー、店舗スタッフやお客様など、さまざまな人と接する機会が多くなるケースもあります。そのため、どんな相手とも円滑なコミュニケーションを取れる能力があったほうが望ましいとする職場もあるのです。特に、仕入れ元や顧客企業など取引先の業者とのやりとりや交渉までまかされる場合にはコミュニケーション能力が重要となります。ただし、そこまで求められるのは倉庫管理者への選任やリーダー・社員へのステップアップも視野に入れた求人かもしれません。「初心者OK」としている求人の中には、倉庫内で黙々と作業することがメインのため、コミュニケーション能力はなくても問題ないというところもあります。

 また、在庫管理では商品数チェックが重要のため、整理整頓や細かい作業を正確に行うことが得意な人も在庫管理に向いているといえるでしょう。機械的に作業するだけではなく、どうしたら効率アップできるかを考えて工夫することも大切です。商品全体の流れを把握して計画的に作業を進める仕事を「面白そう」と感じられる人が向いています。さらに、会社の財産である商品を管理する立場にやりがいを感じて自分の責任で仕事を進めていけたり、トラブルが発生した場合も臨機応変に対応できたりする人も適任です。そういった人は在庫管理のキャリアを積むことでステップアップを図ることができるかもしれません。

 在庫数の数え間違いやチェック漏れなどをおこさないためには、集中して注意深く作業にあたる必要があります。そのため、集中力のある人も在庫管理の仕事に向いているといえるでしょう。それから、在庫管理では自分で計画を立ててマイペースに仕事を進めていくことができるため、ライン作業のように周りのペースと合わせることが苦手な人にも適しています。

動く仕事が好きな人は在庫管理業務をしてみよう!

動く仕事が好きな人は在庫管理業務をしてみよう!

 在庫管理業務ではテキパキと体を動かす作業が多いため、体を動かす仕事が合っていると思う人は挑戦してみるのも良いでしょう。在庫管理の求人に応募するためには倉庫管理主任者資格を取得しておくと有利です。まずは、ピッキングや検品、梱包(こんぽう)などのアルバイトや派遣で経験を積むところから始めてみてはいかがでしょうか。

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