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2020/01/10(金) 配信
シャンプーなども含めた広義の化粧品は、多くの人が日常的に使用しています。化粧品に関わる仕事というと、小売店での販売や美容部員のイメージが強いかもしれません。ですが、化粧品は店頭に並ぶ前には工場で製造されているため、当然ながら工場での製造業務に携わる仕事もあります。この記事では、化粧品工場での仕事の種類、仕事の流れ、メリットやデメリットなどについて紹介します。ぜひ仕事探しの参考にしてください。
化粧品工場での仕事には具体的にどのようなものがあるのか、想像がつかないという人もいるでしょう。まず初めに、化粧品工場での仕事の種類について紹介します。
仕事の種類1:機械オペレーター
基本的には化粧品工場も、車や食品の工場のようなライン作業で製造が行われています。機械オペレーターは、ラインに設置された機械を操作する業務の担当です。機械オペレーターに求められるのは、機械を正確に操作できるスキルです。実際の作業内容は扱う機械や工場によって異なるものの、材料をセットして操作ボタンを押す仕事がメインとなることが多いでしょう。しかし、機械オペレーターは単純な作業しか行わないというわけではありません。場合によっては機械のメンテナンスまで任されるなど、複雑な操作が必要となる場合もあります。なお、原料を配合し終わりできあがった化粧品を容器に詰める工程では、機械オペレーターがメインで担当することが多いです。
仕事の種類2:製造に関わる作業
化粧品工場の仕事は、大まかに「化粧品本体(中身)の製造に関わる工程」と「できた化粧品を容器に詰めて出荷できる状態にする工程」の2種類に分けることができます。化粧品を作り始める前段階の、原材料の検査や管理も製造に関わる工程のひとつです。化粧品は人の肌に直接触れる製品なので、原材料が劣化しないように注意が必要です。検査や管理が適切に行われていないと、製品を使用した人の身体にトラブルを起こしてしまう可能性もあるからです。そのため、厳しい検査や衛生的な環境で管理を行うことが非常に重要とされています。たとえば変色・変質防止のため直射日光があたらない場所での管理を徹底しているところが多いです。そのほか、保管・作業場所に出入りするたびに専用の消毒室で作業員の身体を消毒することを義務付けている工場もあります。
実際に化粧品を製造する段階で最初に行われるのは、原材料を計量・配分する工程です。分量に誤りがあると原材料の配合が変わってしまい品質に影響が及びます。そのため、ときには0.1g単位で計量することもあるほど慎重な作業が必要です。一方で、大量の原材料をまとめて撹拌するために一斗缶(最大18ℓ/20kg程度)を何度も持ち上げるといった力仕事が必要となる場面もあります。その後、原材料を均一になるように混ぜたり加熱冷却したりといった工程を経て化粧品の中身が完成します。原材料の計量・撹拌・加熱冷却といった工程には、機械が用いられることが多くなっています。
こうした製造に関わる工場での作業のほかに、化粧品の開発をサポートする研究補助の仕事もあります。研究補助では、実験を手伝う以外に備品整理やデータ入力などの事務作業が発生することもあります。
仕事の種類3:検品作業
化粧品本体が完成した後に行われるのは、検品作業です。品質を検査することで、出荷できる基準を満たしているか、不備がないかといった点を確認します。工場によって違いはありますが、機械による確認と目視による確認を何重にも実施していることが多いです。化粧品の中身については色合いや粘り気、香りなどが規定の状態となっているかチェックします。
容器に関しては破損・汚損がないかという点はもちろん、液漏れしていないかという点も厳しく確認が必要です。化粧品のテクスチャーや容器は商品ごとにさまざまなので、チェック項目は製品ごとに異なります。たとえばシャンプーの詰め替えパックであれば、開封部分の切り込みに破れがないかという確認が必要ですし、固形のパウダーファンデーションであれば付属のパフが正しくセッティングされているかという確認が必要です。検品作業は、化粧品工場の業務の中でも特に慎重さと集中力が求められる仕事です。
仕事の種類4:梱包作業
梱包作業とは、検品作業で問題がなかった製品を最後に箱詰めする作業のことです。工場によっても異なりますが、梱包もライン作業で行われる場合があります。ライン作業の場合、同じ動作を繰り返し行う必要があるため集中力が必要です。たとえば取扱説明書を同梱する担当の人は流れてくる製品に次々とひたすら取扱説明書を入れていきます。隣の人はシールを貼る担当、さらに隣の人は箱をまとめて梱包する担当、のように業務が分担される傾向があります。
完成した製品を箱に詰めるという動作が梱包作業の基本ですが、場合によってはライン作業の一部に箱そのものを組み立てる工程が取り入れられることもあります。梱包の後は出荷検査です。問題がなければ配送先ごとに仕分けをし、いよいよ化粧品が出荷されます。
化粧品工場は、主に3種類に分類することができます。応募する時点でどのような違いがあるのか知っておくと、仕事を選びやすくなる場合があります。
1つ目は、化粧品製造業許可のある工場です。化粧品製造業許可を取得している工場では、化粧品の製造・小分けや調合・包装、表示、保管を行うことができます。化粧品製造業許可は、各工場単位での取得が必要です。許可を得るためには、一定の条件を満たした責任技術者を配属することや、適切な製造・保管を行える環境であることが基準となっています。
2つ目は、化粧品製造販売業許可のある工場です。化粧品製造販売業許可があると、商品の最終責任者として市場に流通させることが可能です。化粧品製造許可が工場ごとに取得するのに対して、化粧品製造販売業許可は法人または個人事業主が取得することになっています。化粧品製造業許可と化粧品製造販売業許可の両方があると、自社製造した化粧品を市場に流通させることができます。化粧品製造販売許可だけでは化粧品を製造することはできません。
3つ目は、OEM企業です。OEM企業とは、他社が企画・設計開発した商品の製造のみを請け負っている企業のことです。化粧品業界ではカネボウやポーラなどがOEM事業を行っています。たとえばカネボウであれば製造部分のみを「カネボウコスミリオン株式会社」という関連会社に委託し、商品そのものは「カネボウ」の商品として販売しています。このように、OEM企業の工場は製造に関わる部分を請け負うため、化粧品製造業許可を受けている必要があります。また、OEM企業の場合、1社のみからの請け負いのみにとどまらず複数の企業の多種多様な化粧品を製造しているケースが多いです。
化粧品工場はこのような種類に分類することができますが、OEM企業も含め化粧品製造業許可を取得している工場での社員の業務内容に大きな違いがあるわけではありません。製造に関わる作業、検品や梱包、仕分け、ピッキングなどが主な業務となります。
続いて、化粧品工場の仕事におけるメリットとデメリットについて紹介します。どんな仕事も一長一短がありますが、自身の特性とマッチするかどうかあらかじめチェックしておくと仕事を探しやすくなるでしょう。
化粧品工場の仕事におけるメリット
工業製品の中でも比較的華やかなイメージのある化粧品の製造に携わることができるのは、メリットといえるでしょう。また、化粧品工場の業務は年齢を問わない作業が多いため、さまざまな年代の人が働いています。年代に偏りがある職場と比べて、世代を超えた交友関係を築くことが可能です。さらに、工場のライン作業には非正規雇用で働く人も多く、ライフワークバランスのとれた自分らしい働き方ができるといえます。いずれは安定した雇用を目指したいのであれば、社員登用制度のある工場で働くという方法もあります。求人を探す際や面接の際に、社員登用制度を設けているか確認するとよいでしょう。
業界の規模や成長率は、日々の仕事量や給与に影響を及ぼす可能性があります。仕事を探す際は、業界全体の景気がよいかという点も気になるところでしょう。日本の化粧品業界は精密機器メーカーなど異業種からの参入もみられ、盛り上がっている業界といえます。また、日本国内の工場で製造された化粧品は特にアジア全体で人気を博しており、今後も安定した需要があると見込まれています。
化粧品工場の仕事でデメリット
化粧品工場では、力作業が求められる場面が意外と多いです。たとえば、化粧品を製造する過程では15kg以上の一斗缶を持って原料を投入する場合もあります。また、室内での仕事だからといって適温で業務に臨めるとは限りません。原料を数時間かけて加熱・冷却するケースでは、室温が極端に熱くなったり寒くなったりします。肉体に関することだけではなく、責任重大な仕事であるという点も忘れてはなりません。原料の配合などを誤ると、製品の使用者に肌荒れなど大きな被害を与えてしまうことがあります。衛生管理の観点から、作業中はマスク・ヘアーキャップ・全身作業着・ゴム手袋などの着用が必須の場合もあります。一日中着用している息苦しさや、毎日出退勤のたびに着替えなければならない煩わしさを感じる人もかもしれません。
工場特有のデメリットとしては、繰り返し作業をすることが多いため飽きてしまう可能性があるという点です。そのほか、原則的に作業中にはトイレに行くことがむずかしいという点も、人によってはデメリットと感じるでしょう。昼休憩とは別に小休止を設けている工場も多いので、トイレが心配な人は仕事を探す際にそういった点も考慮するとよいでしょう。残業についても工場特有の厳しさがあります。残業が発生するのは工場に限ったことではありませんが、ライン作業は工程が1つ欠けると流れが止まってしまうため、個人的な理由で一人だけ残業を断るということがしにくい環境の場合もあります。
環境に左右されず落ち着いて作業ができ、集中力を維持できる人は、化粧品工場での仕事に向いているといえます。化粧品を製造する工程では室温などの変化が極端な場合があり、そういった環境にも動じず作業することが求められるからです。ときには0.1g単位での計量も求められるので、集中力も必要です。丁寧で正確な仕事ができる人も化粧品工場での仕事に向いています。特に検品作業では、細かいキズやわずかな汚れも見落とせません。既定の状態との違いに気づくことができる注意力と慎重さが重宝されるでしょう。
そのほか、単純作業が好きな人も化粧品工場での仕事に向いています。ライン作業は基本的に数時間同じことの繰り返しです。たとえば「いかにこの作業を効率よく行うか」であるとか「いかに美しい動作で箱を組み立てるか」など自分の中でルールを決めてゲーム感覚で取り組むことができる人なら、単純作業も楽しく取り組むことができるでしょう。単純作業ではありますが、ある意味での創意工夫が必要といえるかもしれません。
忍耐力に自信がある人も化粧品工場での仕事に向いています。ライン作業では、一人が欠けると流れが滞ってしまいます。トイレや残業を多少は我慢できるという人は適性があるといえるでしょう。そして、当然ながら化粧品関連の仕事をしたいという人も.化粧品工場での仕事に向いています。化粧品関連の仕事がしたい人にとって、毎日化粧品に関わることができ製造過程まで知ることができる環境で働けることは喜びにつながるでしょう。工場での製造だけでなく、研究サポートなどの業務についても情熱をもって取り組めるはずです。
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化粧品工場の中にも、製造・検品・梱包などさまざまな種類の仕事があります。場合によっては研究サポートや事務作業を行うこともあります。それぞれの工場や担当業務により、求められるスキルは異なるでしょう。化粧品工場での仕事に興味があるけれど自分に合う仕事がわからないという場合には、派遣会社グロップで仕事探しをするのがおすすめです。グロップに相談して、自分にぴったり合う仕事を見つけましょう。
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