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2019/08/06(火) 配信
仕事探しをするときは、仕事内容や勤務時間などを具体的に絞り込む必要があります。長く勤めるためにも、具体的な条件を決めていきたいものです。転職先の一つに、工場でのライン作業が挙げられます。しかし、ライン作業といってもさまざまな種類があり、働く業界も多岐にわたります。この記事では、ライン作業の種類や働くメリット、ライン作業に向いている人について紹介します。
ライン作業の仕事に就くためには、どのような種類があるのか事前に確認することが大切です。ライン作業には「組み立て」「機械オペレーター」「仕分け・梱包」「加工」「検査」などがあります。なかには、見聞きする機会が少ないものもあるかもしれませんが、今回はこの5種類について、これを機にしっかり把握しておきましょう。
・組み立て
こちらは、機械の部品を組み立てて製品として完成させる仕事です。組み立てに際しては図面に従う必要があり、製品づくりを大きく左右する重要な役割を持っています。製品が完成するまでの工程を大別すると「部品の生産」「部品の組み立て」「調整」になります。また、組み立てに類似する作業として「組み付け」があり、こちらは部品を機械に組み付けることが大きな特徴です。
組み立ての仕事は、自動車をはじめ、家電やプラスチック製品など多岐にわたります。また、製品の完成にはラインを使い、流れてきた部品を組み立てていきます。扱う製品や部品の大きさもいろいろで、工場によっては体力を求められることもでてきます。さらに、座り仕事だけでなく、立ち仕事が存在することを知っておきましょう。
また、ラインでは同じ作業をすることが多いため、未経験の人でも始めやすいことが大きな特徴です。慣れるまでに時間が掛かることもありますが、コツをつかめば楽しみながら作業ができます。また、特別な資格がなくてもできる仕事も多いため、他業種からの転職先としても人気です。しかし、「電子機器組立て技工士」「仕上げ技能検定」「電気機器組立て技能検定」などの資格を持っていると、重宝されることも少なくありません。
・機械オペレーター
こちらは、機械を操作したりメンテナンスしたりする仕事です。なかには、ライン作業を行う「製造オペレーター」も存在します。しかし、機械オペレーターには特殊な機械操作が必要なことも少なくありません。そのため、一般的なライン作業とは少し異なる点が大きな特徴です。また、機械オペレーターの仕事には、経験者が求められるケースが多いことも知っておきましょう。
仕事内容は、機械のボタンを押すだけのものから、免許や講習修了を必須とするものまで多岐にわたります。また、手作業では難しい仕事を機械で行いますが、機械操作には人力が不可欠です。そのため、どの工場にも機械オペレーターが存在します。しかし、仕事内容は部署によっても異なるため、仕事探しに際しては作業内容を確認する必要があります。
・仕分け・梱包
こちらは、工場でつくる製品が規定に合うかどうかを仕分けしたうえで、梱包を行う仕事です。これらの2つの作業はセットで行うことも少なくありません。いずれも正確さやスピードが求められますが、数をこなすことで慣れてきます。そのため、ライン作業初心者にも向いているといえるでしょう。
仕分けや梱包などは軽作業と呼ばれることもあり、工場の求人のなかで多い点でも注目されています。作業がやりやすいだけでなく、接客を要しないなどから、コツコツした仕事を好む人に向いているかもしれません。ただし、職場内でのコミュニケーションは必要なため、まわりの人との積極的な関わりが求められます。
また、お菓子や化粧品など、扱う製品もいろいろです。期間限定の製品もあるため、バレンタインデーなどの時期は需要が高くなってきます。ネット通販の普及にともない、需要が増えていることも知っておきましょう。もちろん、出荷した「製品」は「商品」としてお客様に届くため、作業には細心の注意が必要なことは言うまでもありません。
・加工
こちらのなかで多いのは、ラインで流れてくる食材をカットしたり加工したりする仕事です。スーパーの店頭などに並ぶ食品(肉や魚など)のカットや加工のほとんどは、工場のライン作業で行われます。具体的な作業は食品によっても異なりますが、食品を扱う性質上、衛生面には最大限の配慮が求められます。作業現場に入るときは手洗いや消毒が必須ですが、化粧などに注意が必要なことも知っておきましょう。
加工の課程では、規格から外れたものを取り除く必要がでてきます。また、扱う食材のなかには壊れやすいものもあり、慎重に扱うことは言うまでもないでしょう。失敗するとやり直しができないものも少なくありません。そのため、ライン作業にはスピードだけでなく、丁寧な作業も求められます。なお、加工の仕事には、自動車部品や電子部品などもあります。ライン作業の仕事を探すときは、興味のあるものから選ぶとよいでしょう。
・検査
こちらは、梱包や出荷の前に、製品に不具合がないかをチェックする仕事です。製品の出荷には、梱包や出荷作業に細心の注意を払う必要があります。しかし、検査のライン作業では、規格の見極めという重責を担うことを知っておきましょう。もちろん、製品づくりの工程において、不具合の有無を調べるために何度かチェックが行われます。しかし、商品として市場に出すためには、総合的な検査が求められるのです。
検査の仕事には目視による点検が多いですが、微生物顕微鏡などを使うものも存在します。医療現場で使う小物製品のように、特殊なクリーンルームでの作業も少なくありません。それにともない、徹底した衛生管理が必要になります。また、少しでも見逃しがあると、生命に関わることもでてくるため、高い集中力が求められるのは言うまでもありません。そのうえで、企業イメージを左右する大事な仕事と認識しておきましょう。
ライン作業の仕事を探すときは、働きたい業界を決めることも大切です。仕事にやりがいを感じるためには、興味を持つ業界から絞り込むことも必要かもしれません。ライン作業がある主な業界として「自動車業界」「化粧品業界」「食品業界」が挙げられます。ここでは、それぞれの業界の特徴についてお話しします。
・自動車業界
こちらの業界のライン作業は、組み立てをはじめ、機械加工、部品供給、成形など多岐にわたります。また、自動車を市場に出すまでには、多くの工程を経ることも大きな特徴です。作業は機械を使って行うものだけでなく、部品やネジの取り付けのように人力が必要なものも少なくありません。そのため、自分が担当する仕事を把握することで、作業にやりがいがでてきます。
ライン作業のなかには、立ち仕事が求められるケースもあります。自動車業界の仕事は、立ち仕事が多く、重いパーツを扱う部署では体力が求められます。一方、検査業務のように細かい作業が少なくないことも知っておきましょう。そのため、求人に応募するときは、自分の体力や適性などに合わせることが大事なポイントです。もちろん、作業内容はマニュアル化されているため、安心して取り組めることが大きな強みといえるでしょう。
全国各地に工場を持っていることも自動車業界の特徴の一つです。また、寮付き求人や福利厚生が充実した求人も多いため、労働環境が整っている点でも注目されます。自動車工場では、鋳造や塗装、エンジンの製造・組み立てなどの作業があり、自動車が完成するのを身近で感じられます。また、部署が異動することもあり、いろいろな作業を覚えられる機会もでてきます。そのため、自動車好きの人には最適な仕事といえるでしょう。
・化粧品業界
こちらの業界の仕事は、化粧品の容器詰めをはじめ、シール貼りや梱包などがあります。そのため、「仕分け・梱包」の作業をイメージするとわかりやすいかもしれません。また、それらの作業に先立ち、不良品を取り除く「検品」も大事な仕事になります。ほかには、説明書の同封や、製品の荷台への積み上げ作業なども存在します。
こちらの業界では細かい作業が多いことも特徴の一つです。そのため、苦手意識を抱く人もいるかもしれません。しかし、慣れればスムーズな作業ができるようになります。また、座り仕事だけでなく、機械オペレーターの仕事も必要とされるため、機械作業に興味のある人は応募先に入れるとよいでしょう。
・食品業界
食品業界の仕事では、食品を扱うことが大きな特徴です。扱う食品には、継続的な需要があるものだけでなく、季節によって需要が変わるものもでてきます。また、飲料や食肉加工も食品業界の仕事になるため、仕事の選択肢が多いことも大きな強みです。具体的な仕事内容として、原材料の管理、食品加工が挙げられます。また、梱包、機械のチェック、検品などは、ほかの業界と共通する点も少なくありません。
仕事探しをするときは、扱う食品から選ぶことも大事なポイントです。自分が好きな食品づくりに関われることで、仕事のやりがいにも結びつきます。パンやお菓子づくりは典型的な事例です。ライン作業を通じて、調理のスキルアップができる場合もあります。食品は身近な存在だけに、スーパーなどに並ぶ商品を見て、仕事のモチベーションアップにつながるでしょう。
食品業界のなかには冷凍食品工場の仕事もあり、時給が高い点でも注目されています。こちらはライン作業が少ないことが大きな特徴です。しかし、検品や出荷が多いことから力作業が求められます。また、低温での作業が不可欠なことから、仕事に就くときは体調への影響を考慮する必要があります。もちろん、衛生管理にも注意しなければなりませんが、これはほかの業界で仕事をするときにも共通することでしょう。
工場のライン作業で働くためには、ライン作業の種類や業界事情を理解することが必要だとわかりました。そのうえで、ライン作業ならではのメリットも把握しておきましょう。
まずは、特別な資格などが要らない仕事が多いことです。作業マニュアルがあり、仕事を覚えやすい点でも注目されます。製品の完成までにはさまざまな工程が存在しますが、一人ひとりの仕事が限られているため、日々の繰り返しによって効率的に仕事ができるようになります。
また、ライン作業を通じて製品に関する知識を身に付けることもできます。日頃から手にするものを自分でつくることで、より親近感が湧いてきます。受け持つ作業が交代制のところもあるため、仕事全体を把握することも可能です。さらに、身近なものをつくる工場で働くことで、興味を持って仕事に臨めるでしょう。
そのためには、自分が好きな業界で仕事をすることが大切です。ライン作業の求人は多いため、仕事先を探しやすい点も見逃せません。もし、自宅からの通勤が困難な場合は「寮完備」などの求人を選ぶ方法もあります。さらに、パートやアルバイトから正規雇用への道が開けるなど、ライン作業の仕事にはさまざまなメリットが注目されています。
ライン作業の仕事に就くためには、自分の適性を把握することが大事なポイントです。ライン作業には仕事を覚えやすいなどのメリットがありますが、作業への向き・不向きを知っておくと役立つかもしれません。
工場のライン作業は「ものづくり」が好きな人に向いています。ライン作業の醍醐味は、自分が手掛けた製品が市場にデビューすることです。それまでの一連の作業を身近で経験するため、街中で再会したときは感慨深いものがあります。また、ものづくりが好きな人にとって、仕事のモチベーションアップにもなるでしょう。
ライン作業は根気の要る仕事です。同じ作業を繰り返すことが少なくないだけに、作業をコツコツと続けられるかどうかが大きな鍵を握ります。また、日頃の作業を通じて、より効率的なやり方を見つけることも可能です。そういった向上心を持てる人もライン作業に適しています。
勤める業界や配属先によっては、体力が求められることも少なくありません。工場ラインの仕事では自動車業界などが該当します。また、座り仕事が多い職場でも、荷物の持ち運びが発生することも少なくありません。もちろん、ライン作業は流れに沿って行う仕事であり、時間との闘いが強いられます。そのため、日頃からの体調管理が必要なのは言うまでもありません。体調管理ができずに、ほかのスタッフに迷惑を掛けることは避けたいところです。ライン作業では外部との接点は少ないですが、社内でのチームワークが不可欠なことも知っておきましょう。
ライン作業の求人は、派遣会社から多く募集されています。勤務先の条件は個々によって異なるため、仕事探しは慎重に行う必要があります。それらを踏まえたうえで、やりがいを重視することも大事なポイントといえるでしょう。どのような業界でも第一線で活躍するのは大変です。しかし、工場のライン作業なら憧れの業界に携わることも夢ではありません。新たなステージでの仕事を模索中の人は、ライン作業を選択肢に入れてはいかがでしょうか。
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