派遣、アルバイト、転職の相談はグロップで
2020/05/20(水) 配信
日本で働きたいという外国人が増えている一方で、外国人向きにどういう仕事があるのかをまとめて紹介する媒体は決して多くありません。この記事では、日本でアルバイトを探している外国人向けに、外国人のアルバイト事情や注意点、実際に応募すると良い仕事などを説明します。この記事を読めば、自分に向いている仕事がわかることでしょう。
ワーキングホリデービザを持たない外国人が日本でアルバイトをするには、「資格外活動許可書」を取得する必要があります。資格外活動許可書とは、在留資格で許可された活動を行いながら、在留資格以外の活動で収入を得る場合に取得しなくてはならない資格です。たとえば、日本の大学に通う留学生の場合、「留学」という在留資格では、アルバイトをして収入を得ることは許可されていません。アルバイトをするためには、前もって資格外活動許可書の取得を申請する必要があります。
資格外活動許可書を取得したからといって、無制限に働けるわけではありません。在留目的によってアルバイト可能時間は変わります。たとえば、正規生として大学に通っている留学生の場合、1週間につき労働できるのは28時間までです。制限が設けられている理由は、アルバイトをし過ぎることによって、本来の学業に影響が出ないようにするためです。夏休みや冬休みなど、学則で定められた長期休業期間に限っては、1日8時間以内まで働くことができます。大学などの聴講生や研究生の場合は、アルバイトできるのは1週間につき14時間までです。ワーキングホリデーで日本に滞在している外国人については、就労可能時間に特に制限はありません。
外国人の場合、そもそも就労できない仕事もあります。風俗営業店や遊戯設備を設置している店舗など、風営法の対象となるような場所での仕事は禁止されています。たとえ仕事内容が皿洗いや掃除だったとしても、スナックやクラブ、バーで働くことはできません。知らずに違反してしまうと、仕事をクビになるだけでなく、自国に強制送還されてしまう恐れもあるので十分注意しましょう。外観だけでは風営法の対象になる店舗か判断できない場合もあります。アルバイト採用の際には、具体的なサービス内容や営業時間についてしっかり確認することが大事です。自分で判断するのが難しい場合は、行政機関の相談窓口に相談すると良いでしょう。
アルバイトはどうやって探せばよいのか知りたい人も多いことでしょう。ここでは、代表的なアルバイト探しの方法を3つほど紹介します。
アルバイト情報サイト
まず、使い勝手が良いのはアルバイト情報サイトです。アルバイト情報サイトを使うメリットは次の2つです。まず、検索機能が充実しており、都道府県や職種、休日、時給などの条件を組み合わせて、自分の希望に合う仕事を簡単に探すことができます。次に、最新の情報が入手できることです。アルバイト情報サイトは冊子よりも更新が早く、いち早く最新のアルバイト情報を入手することができます。人気の仕事はすぐに募集終了となってしまうことも多いため、アルバイト情報サイトをこまめにチェックして最新情報を入手しておくことが大事です。
フリーペーパー
アルバイト情報サイトに加えて、目を通しておくと良いのがフリーペーパーです。地元密着型のフリーペーパーには地域限定のアルバイトなどが多く掲載されています。そのため、自宅から近い距離にある店舗の求人情報に出会える可能性も高いでしょう。たとえば、大学と自宅との中間地点の場所であれば、アルバイトに行くのも楽であり、余分な交通費もかかりません。無料のフリーペーパーは、駅や大型スーパーの出入り口付近に置いてあることが多くあります。有料版は、コンビニや大学の生協などで売られています。
大学・専門学校の掲示板
大学や専門学校に通っている人の場合、学内の掲示板の求人情報も確認しておきましょう。大学の掲示板で募集されている求人の中には、企業が直接大学に依頼したものなど、求人会社が取り扱っていない仕事が掲載されている可能性があります。公開範囲が限定されている仕事であればライバルも少ないため、採用される可能性も高いといえるでしょう。また、あらかじめ大学や専門学校の職員が内容に目を通しているという面でも仕事内容に安心感が持てます。専門的な知識を生かせるなど、学業の助けになるようなバイトもあるので必ずチェックしておきましょう。
外国人が働きやすい仕事や外国人であることを生かせる仕事はいくつもあります。ここからは、外国人におすすめのアルバイトを8つほど、その仕事を選ぶメリットも織り交ぜて紹介します。
コンビニ・スーパー
まず、おすすめしたいのはコンビニやスーパーでのアルバイトです。レジ打ちや商品の陳列、店内の掃除などのルーチンワークが主な仕事内容になります。接客業ですが、飲食店のようにさまざまなメニューを覚える必要もなく、専門的なやり取りも基本的にはないため、気軽に始めることができる仕事です。大手のコンビニであれば仕事はマニュアル化されていることが多く、同時に2~3名でシフトに入ることも多いため、初心者でも安心して働きやすい環境だといえます。
実際に、日本ではすでに多くの外国人がコンビニでアルバイトをしており、同じ出身国の人と出会って友達になれる可能性もあるでしょう。店舗によって異なりますが、賞味期限が迫った処分対象の弁当や総菜などが無料で持ち帰れる場合もあり、食費の節約にもつながります。ただし、誰にでも始めやすい分、コンビニやスーパーでのアルバイトの平均時給はそこまで高くない傾向にあります。
飲食店
次に、飲食店でのアルバイトも外国人には人気があります。飲食店では、学生や若いスタッフが働いていることも多く、同世代の友達づくりにもつながる仕事です。特に、オープニングスタッフとして加わることができれば、周りも初心者ばかりなので親しくなりやすいでしょう。飲食店のアルバイトは、チームワークを重視して働きたい人に向いています。
ただし、飲食店の場合は、コンビニやスーパーの仕事よりも高度なコミュニケーション力が求められます。店のメニューを覚えることはもちろん、正しい敬語をマスターしておく必要がありますし、客からの質問やリクエストにも的確に応えなくてはなりません。加えて、日本食料理店では、給仕の仕方に母国とは違うルールがあるほか、接客の際に和服を着ることを求められる場合も多くあります。外国人には大変な面もありますが、働きながら敬語や日本文化について勉強できます。
家電量販店
続いておすすめしたいのは、家電量販店でのアルバイトです。日本の家電は海外でも人気が高く、来日の際に家電量販店を訪れる外国人旅行客も多くいます。英語対応できる日本人スタッフも増えてはいますが、家電のスペックを正しく伝えるのには高度な語学力が必要であり、英語圏からの旅行客だけとは限りません。そのため、外国人旅行客への接客のために外国人がアルバイト採用される機会が増えています。家電量販店のアルバイトでは、強みである母国語を生かして働くことができます。家電量販店で働く場合、メーカー別にテレビや冷蔵庫、洗濯機などさまざまな家電の特徴を勉強しなくてはなりません。慣れるまでは大変ですが、仕事を通じて幅広い専門知識や営業スキルが身に付きます。
語学教師
語学教師は外国人にとって代表的なアルバイトです。グローバル化にともない、外国語を勉強する日本人は増えています。中でも、英語や中国語は特にニーズの高い言語です。日本人の生徒が外国人教師にもっとも期待するもののひとつが、正しい発音です。ネイティブでなくても、正しくきれいな発音ができると重宝されます。語学教師のメリットは、ほかのアルバイトと比べると給料が高い傾向にあることです。求人に応募するほか、外国語家庭教師のサイトに登録する方法もあります。
ただし、カリキュラムを考えて教材を用意するなど、準備に時間がかかるので決して楽な仕事ではありません。何より、生徒の語学レベルを伸ばしてあげなくてはならないという責任が伴います。相手がどのくらいの期間でどこまでのレベルに達したいのか、ニーズをくみ取り、効率的に指導していく姿勢も求められます。生徒は学生とは限らず、仕事のために英語力を磨く必要がある会社員も多くいるでしょう。そのため、勤務時間は夕方以降が中心になる場合もあります。
ホテルスタッフ
ホテルスタッフも検討すると良い仕事のひとつです。外国人利用客の対応に語学が生かせますし、接客を通じてコミュニケーションスキルも磨かれます。ホテルスタッフには、ハイレベルのマナーや礼儀が求められます。丁寧な敬語はその基本です。ホテルスタッフは、流ちょうな日本語を話すことができる外国人向けの仕事だといえます。大学などを卒業して日本で職を探す場合にも、ホテルで接客対応をしていたといえば、日本語レベルに問題はないという強いアピールになるでしょう。ホテルスタッフの場合、朝や日中での労働がメインですが、夜間勤務がある職場もあります。立ち仕事や利用客の荷物を運ぶ仕事も多いので、相応の体力も必要です。
工場・倉庫
外国人向けに、工場や倉庫の仕事もあります。仕事内容はさまざまで、工場であればラインでの組み立てや点検作業などがあり、倉庫であれば荷物の整理や仕分け、梱包作業などが想定されます。基本的に単純作業がメインであり、ひとりで黙々と仕事を行うことになるでしょう。まだ日本語に自信がない人や、コミュニケーションが苦手な人にはおすすめの仕事です。ただし、単純作業といっても朝から晩までラインに立たなくてはならなかったり、荷物を運んだりと体力を使うことが多く、決して楽ではありません。
また、工場によってはエアコンがついていないこともあるため、夏は暑く冬は寒い場合もあります。男性が多い職場では、女性向けの設備が充実していないケースも少なくありません。ただし、大手企業の場合は、福利厚生が充実していることが多いでしょう。アルバイトでも従業員用の寮や食堂が使える場合もあります。工場や倉庫勤務とひとくちにいっても条件は大きく異なりますので、募集時にきちんと確認しましょう。
引っ越し
引っ越しスタッフも、外国人におすすめの仕事のひとつです。引っ越しは1日単位の契約も多く、単発でまとまったお金を稼ぐには適しています。肉体労働であるため、体力に自信がある人に向いています。スポット的に働くことができるため、勉強が忙しく長期間のアルバイトをするのが難しい学生にも検討しやすい仕事です。スタッフとして働く場合は、基本的にお客とコミュニケーションを取る場面はなく、チームリーダーの指示が理解できる程度の日本語力があれば対応できます。
また、引っ越しの場合、作業が完了すれば早めに帰れることが多いのも大きなメリットです。加えて、引っ越しのアルバイトではトラックでさまざまな場所に行きます。そのため、仕事を通じて道を覚えやすく、土地勘が身に付きやすいというメリットもあります。引っ越しには繁忙期と閑散期があり、日本では春の時期に引っ越しをする人が多く、アルバイトの需要ももっとも高まる時期です。引っ越しアルバイトでしっかりと稼ぎたい人は、春までにスタッフ登録しておくと良いでしょう。
清掃員
最後に、清掃員という選択肢もあります。清掃員は日本語ができなくても可能なアルバイトです。単発での募集も多いので、手軽にお金を稼ぎたい方におすすめです。ホテルのクリーンスタッフやビルの掃除など、清掃員は日々求人募集されています。シーツを整える、汚れている場所を拭く、ゴミを捨てるなどの軽作業がメインですので、体力に自信のない女性でも検討できます。特に、こつこつと真面目に仕事できる人に向いているでしょう。普段から掃除が好きな人も、自分の経験やスキルを生かして働くことができます。清掃員のアルバイトの多くはシフト制です。1日3時間~、週2日~など、自分のスケジュールに合わせて働けるのが魅力です。また、オープンしたてのホテルや一流ホテルなどの清掃員であれば、清潔でおしゃれな環境で働ける可能性も高いでしょう。
日本でアルバイトをするといっても、仕事の内容はさまざまです。自身の日本語能力や得たい経験を踏まえ、もっとも自分に適したアルバイトを見極めることが大事です。単に報酬の高さだけで決めてしまうのはもったいない選び方です。せっかく日本で仕事をするのですから、自分のステップアップにつながる仕事にもチャレンジしましょう。
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